C型肝炎における新規治療法に関する研究

文献情報

文献番号
200933028A
報告書区分
総括
研究課題名
C型肝炎における新規治療法に関する研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
H21-肝炎・一般-004
研究年度
平成21(2009)年度
研究代表者(所属機関)
鈴木 文孝(国家公務員共済組合連合会 虎の門病院 肝臓センター)
研究分担者(所属機関)
  • 豊田 成司(北海道厚生連 札幌厚生病院)
  • 考藤 達哉(大阪大学 大学院医学系研究科 樹状細胞制御治療学)
  • 朝比奈 靖浩(武蔵野赤十字病院 消化器科 )
  • 森屋 恭爾(東京大学 医学部附属病院 感染制御科)
  • 坂本 穣(山梨大学 医学部 第一内科)
  • 酒井 明人(金沢大学 医学部附属病院 光学医療診療部)
  • 谷口 雅彦(北海道大学 医学部 第一外科)
  • 梅村 武司(信州大学 医学部 第二内科)
  • 今村 道雄(広島大学 大学院 分子病態制御内科学)
  • 瀬崎 ひとみ(国家公務員共済組合連合会 虎の門病院 肝臓センター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 肝炎等克服緊急対策研究
研究開始年度
平成21(2009)年度
研究終了予定年度
平成23(2011)年度
研究費
31,500,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
C型慢性肝炎のgenotype1型、高ウイルス量の症例では持続型インターフェロン(PEG-IFN)とリバビリン(RBV)併用療法が施行されているが、十分な効果が得られていない。C型肝炎に対する新規治療薬、治療法の効果と効果予測因子について基礎的、臨床的に研究を行い、新規治療法の確立を目指すことが目的である。
研究方法
C型慢性肝炎の難治性症例で高脂血症のある症例に対するPEG-IFN,RBVにスタチンを加えた3者併用療法の治療成績を解析した。プロテアーゼ阻害剤の単剤投与、PEG-IFN+RBVとの3者併用治療の成績を検討した。またプロテアーゼ阻害剤等を使用した際の生体側反応についても検討した。基礎的研究としてキメラマウスやHCVの新たな培養系を用いてプロテアーゼ阻害剤、RNA ポリメラーゼ阻害剤、スタチン製剤等使用時の抗ウイルス効果について研究を行なった。
結果と考察
PEG-IFN+RBV+スタチン併用療法48週間投与を施行した21例の完全著効(SVR)率は67%と高率であり、さらに高齢女性でもSVR率の上昇(40%)が認められた。さらにその後real-time PCR法にて測定可能であった症例を解析し12週目までに陰性化した症例では、83%のSVR率であった。新規治療薬であるプロテアーゼ阻害剤(Telaprevir;TVR)24週間単独投与したGenotype 1b型の低ウイルス量症例の1例でSVRが得られた。さらにTVRとPEG-IFN+RBV併用12週間投与の成績(SVR率)は初回治療例では70%、24週間投与では76%であり高い効果が得られた。基礎的検討としてTVR投与にて効果が得られた症例ではRIG-I,ISG15などの宿主遺伝子の発現増強が認められた。またC型肝炎ウイルスの感染培養系を用いた検討からスタチン製剤の抗HCV増殖抑制作用が認められた。さらにHCV感染マウスを用いてプロテアーゼ阻害剤とRNA ポリメラーゼ阻害剤の併用投与を行うとHCVの消失が得られた。
結論
PEG-IFN+RBV+スタチン併用療法の効果は、従来の治療より効果が高い。新規治療薬であるTVRは、PEG-IFN+RBVとの併用で高いSVR率を認めている。今後新規治療薬の症例数を増やし検討するとともに新たな治療薬についても臨床的、基礎的に研究していく。

公開日・更新日

公開日
2011-06-06
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2011-02-16
更新日
-