マイクロアレイ染色体検査で明らかになる染色体微細構造異常症候群を示す小児から成人の診断・診療体制の構築

文献情報

文献番号
202310019A
報告書区分
総括
研究課題名
マイクロアレイ染色体検査で明らかになる染色体微細構造異常症候群を示す小児から成人の診断・診療体制の構築
研究課題名(英字)
-
課題番号
22FC1005
研究年度
令和5(2023)年度
研究代表者(所属機関)
山本 俊至(東京女子医科大学 医学部)
研究分担者(所属機関)
  • 清水 健司(地方独立行政法人静岡県立病院機構静岡県立こども病院 遺伝染色体科)
  • 竹内 千仙(東京慈恵会医科大学 遺伝診療部)
  • 粟屋 智就(京都大学大学院医学研究科・形態形成機構学)
  • 北 洋輔(慶應義塾大学)
  • 山本 圭子(下島 圭子)(東京女子医科大学 医学部)
  • 松本 歩(自治医科大学 人類遺伝学研究部)
  • 今泉 太一(聖マリアンナ医科大学 小児科)
  • 西 恵理子(大阪母子医療センター 遺伝診療科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患政策研究
研究開始年度
令和4(2022)年度
研究終了予定年度
令和5(2023)年度
研究費
2,500,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
マイクロアレイ染色体検査が保険収載され、臨床現場で実施できるようになった。しかしながら、マイクロアレイ染色体検査で診断できる染色体微細構造異常の臨床的な理解が進んでいないため、新たに診断患者がスムーズに適切な医療や福祉のサポートが受けられる体制は整っていない。そこで本研究班では、これらの疾患の「疾患概要」と「診断基準」を作成し、診療ガイドライン等の策定や、移行期医療の方針作成につながるエビデンスを収集することを目的とした。
研究方法
マイクロアレイ染色体検査を保険診療で実施する場合の対象疾患のうち、指定難病等に含まれていない30の染色体微細構造異常症候群を対象とし、上記の目的のため、「疾患概要」と「診断基準」を策定した。また、これらの症候群の小児から成人への移行医療体制を検討した。
結果と考察
全30疾患の「疾患概要」と「診断基準」を策定し、日本小児遺伝学会もしくは日本小児神経学会の承認を得た。移行医療については知的障害の有無、多臓器障害の有無などにより3つのカテゴリーに分類し、プライマリケア学会などと協力して移行医療体制を提言することを確認した。
結論
マイクロアレイ染色体検査が適用となる染色体微細構造異常症候群の中には、臨床医がほとんど認知していないものも含まれており、策定した「疾患概要」と「診断基準」を研究班のホームページで全て公開した。今後より活用してもらえるよう啓発事業を行うく予定である。

公開日・更新日

公開日
2025-06-03
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

文献情報

文献番号
202310019B
報告書区分
総合
研究課題名
マイクロアレイ染色体検査で明らかになる染色体微細構造異常症候群を示す小児から成人の診断・診療体制の構築
研究課題名(英字)
-
課題番号
22FC1005
研究年度
令和5(2023)年度
研究代表者(所属機関)
山本 俊至(東京女子医科大学 医学部)
研究分担者(所属機関)
  • 清水 健司(地方独立行政法人静岡県立病院機構静岡県立こども病院 遺伝染色体科)
  • 竹内 千仙(東京慈恵会医科大学 遺伝診療部)
  • 粟屋 智就(京都大学大学院医学研究科・形態形成機構学)
  • 北 洋輔(慶應義塾大学)
  • 山本 圭子(下島 圭子)(東京女子医科大学 医学部)
  • 松本 歩(自治医科大学 人類遺伝学研究部)
  • 今泉 太一(聖マリアンナ医科大学 小児科)
  • 西 恵理子(大阪母子医療センター 遺伝診療科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患政策研究
研究開始年度
令和4(2022)年度
研究終了予定年度
令和5(2023)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
マイクロアレイ染色体検査が保険収載され、臨床現場で実施できるようになった。しかしながら、マイクロアレイ染色体検査で診断できる染色体微細構造異常の臨床的な理解が進んでいないため、患者がスムーズに適切な医療や福祉のサポートが受けられるようになっているとは言い難い。そこで本研究班では、これらの疾患の「疾患概要」と「診断基準」を作成し、診療ガイドライン等の策定につながるエビデンスを収集することを目的とした。また、行政施策を考える上で必要な疾患頻度調査、成人以降の移行期医療についても検討し、患者会設立の支援を行った。
研究方法
上記の目的のため、研究分担者・研究協力者が経験したデータを取り纏め、臨床現場で診断する際のクリニカルクエスチョンを検討した上で、30の対象疾患について「疾患概要」と「診断基準」を策定した。研究班メンバーの施設における発生頻度調査を行い、診断がついた患者家族に対して家族会に繋がるようサポートするとともに、小児から成人への移行医療体制を検討した。そして、治療法のない疾患については研究連携を行って将来の治療法開発に繋がる体制の構築を目指した。
結果と考察
30の対象疾患について「疾患概要」と「診断基準」を策定し、全ていずれかの学会の承認を得た。学術集会でのシンポジウムを開催して情報発信し、複数の症候群について、家族会設立をサポートし、移行医療については問題点を抽出し、今後の提言に向けたエビデンス収集ができた。
結論
マイクロアレイ染色体検査が適用となる染色体微細構造異常症候群の中には、臨床医がほとんど認知していないものも含まれており、策定した「疾患概要」と「診断基準」を研究班のホームページで全て公開した。今後より活用してもらえるよう啓発事業を行う予定である。

公開日・更新日

公開日
2025-06-03
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

行政効果報告

文献番号
202310019C

成果

専門的・学術的観点からの成果
研究対象とする30疾患全ての疾患概要・診断基準(いわゆる個票)を作成し、いずれかの学会の承認を得た。それらは全て研究班のホームページで公開している。そのうち4疾患について指定難病として認められるよう申請を行っているところである。分担研究者の所属施設における発生頻度から、本邦における頻度を算出して報告した。
臨床的観点からの成果
(1) 研究成果
N数が少なく、精度は高くないが、本邦で初めての疾患頻度を報告できた。
(2) 研究成果の臨床的・国際的・社会的意義
保険適用疾患でありながらこれまで個票が存在しなかった疾患の情報を提供できるようになった。
ガイドライン等の開発
現在作成中。
その他行政的観点からの成果
特になし。
その他のインパクト
なし。

発表件数

原著論文(和文)
0件
原著論文(英文等)
0件
その他論文(和文)
6件
その他論文(英文等)
0件
学会発表(国内学会)
6件
学会発表(国際学会等)
0件
その他成果(特許の出願)
0件
その他成果(特許の取得)
0件
その他成果(施策への反映)
0件
その他成果(普及・啓発活動)
0件

特許

主な原著論文20編(論文に厚生労働科学研究費の補助を受けたことが明記された論文に限る)

公開日・更新日

公開日
2025-05-23
更新日
2025-06-03

収支報告書

文献番号
202310019Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
3,250,000円
(2)補助金確定額
3,250,000円
差引額 [(1)-(2)]
0円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 2,347,625円
人件費・謝金 0円
旅費 61,180円
その他 112,050円
間接経費 750,000円
合計 3,270,855円

備考

備考
自己資金20,855円を用いた。

公開日・更新日

公開日
2024-10-03
更新日
-