文献情報
文献番号
202308011A
報告書区分
総括
研究課題名
我が国における公衆衛生学的観点からの健康診査の評価に資する研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
22FA1007
研究年度
令和5(2023)年度
研究代表者(所属機関)
山岸 良匡(国立大学法人筑波大学 医学医療系)
研究分担者(所属機関)
- 相田 潤(東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科 健康推進歯学分野)
- 磯 博康(国立研究開発法人 国立国際医療研究センター 国際医療協力局グローバルヘルス政策研究センター)
- 岡村 智教(慶應義塾大学 医学部 衛生学公衆衛生学教室)
- 甲田 勝康(関西医科大学 医学部 衛生・公衆衛生学講座)
- 小久保 喜弘(国立循環器病センター予防健診部)
- 小松 雅代(大阪大学 大学院医学系研究科 社会医学講座環境医学)
- 高田 礼子(聖マリアンナ医科大学 医学部)
- 馬場 幸子(大阪母子医療センター)
- 村木 功(大阪大学大学院 医学系研究科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 循環器疾患・糖尿病等生活習慣病対策総合研究
研究開始年度
令和4(2022)年度
研究終了予定年度
令和5(2023)年度
研究費
4,620,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
本研究では、効果的な健康診査項目の検討や制度の見直しに向けた議論に資するエビデンスを創出するため、健康診査等指針に定められる健康診査が満たすべき18の要件とそれ以外の付加的な評価視点や、ライフコースに沿った健診制度のあり方についても整理を行い、既存の健康診査項目を系統的・網羅的に評価し、現行の健診・検診プログラムや項目における改善すべき点を検証することを目的としている。特に今年度は、各健診制度における個別の健診項目のエビデンスの整理を行い、スクリーニングや疾病予防の観点と照らし合わせて評価する。これらを評価することにより、ライフコースを通じた健診・検診制度のありかたを踏まえた提言につなげる。
研究方法
本年度は以下の3点を重点的に行うとともに、健診・検診制度のありかたを踏まえた提言を行った。
①各健診制度に関する制度上の位置づけや国の考え方について、各健診制度の実施主体を明確にし、実施の義務・罰則の有無およびその法的根拠についても追加した。
②現行の14の各健診制度の個別の検査項目を整理し、各検査項目について、どのようなエビデンスに基づいて実施されているかを、標準的な健診・保健指導プログラム(令和6年度版)などの各種文献やガイドライン等に基づき整理した。
③各健診システムについて、健康診査が満たすべき項目23項目に基づいて、健康日本21(第三次)や成育医療等基本方針(第2次)の新しい目標の内容をもとに評価内容の見直しを行った。
①各健診制度に関する制度上の位置づけや国の考え方について、各健診制度の実施主体を明確にし、実施の義務・罰則の有無およびその法的根拠についても追加した。
②現行の14の各健診制度の個別の検査項目を整理し、各検査項目について、どのようなエビデンスに基づいて実施されているかを、標準的な健診・保健指導プログラム(令和6年度版)などの各種文献やガイドライン等に基づき整理した。
③各健診システムについて、健康診査が満たすべき項目23項目に基づいて、健康日本21(第三次)や成育医療等基本方針(第2次)の新しい目標の内容をもとに評価内容の見直しを行った。
結果と考察
昨年度作成した各健診制度の制度上の位置づけについて、法的根拠を整理し加えるとともに、各健診制度における個別の健診項目のエビデンスを整理した。さらに、現行の各健診制度ごとに、18の要件及び本研究班で新たに追加した5つの要件を加えた23の要件に沿った評価の見直しを行った。これらに基づいて、国民の健康の維持につながるライフコースを通じた健診・検診制度のありかたを踏まえた提言をまとめた(提言については総合研究報告書に記載)。
結論
昨年度まで実施した各健診制度の制度上の位置づけの評価および健康診査が満たすべき要件に基づいた健診制度の評価のブラッシュアップに加え、効果的な健診・検診項目の検討や制度の見直しのためのエビデンスの整理を行い、わが国における健診制度の現況を網羅的に整理した。これらの結果を踏まえ、国民の健康の維持・増進につながる、ライフコースを通じた健診・検診制度のありかたを提言した。
公開日・更新日
公開日
2025-04-02
更新日
-