病原体等の登録・保管・輸送・廃棄に関する一括管理システムの開発と検証

文献情報

文献番号
200931046A
報告書区分
総括
研究課題名
病原体等の登録・保管・輸送・廃棄に関する一括管理システムの開発と検証
課題番号
H21-新興・一般-013
研究年度
平成21(2009)年度
研究代表者(所属機関)
篠原 克明(国立感染症研究所 バイオセーフティ管理室)
研究分担者(所属機関)
  • 倉田 毅(富山県衛生研究所)
  • 駒野 淳(国立感染症研究所 エイズ研究センター)
  • 高田 礼人(北海道大学 人獣共通感染症リサーチセンター)
  • 山本 明彦(国立感染症研究所 細菌第二部)
  • 氏家 誠(国立感染症研究所 インフルエンザウイルス研究センター)
  • 徐 紅(シユ ホン)(国立感染症研究所 インフルエンザウイルス研究センター)
  • 白倉 雅之(国立感染症研究所 インフルエンザウイルス研究センター)
  • 奥谷 晶子(国立感染症研究所 獣医科学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 新型インフルエンザ等新興・再興感染症研究
研究開始年度
平成21(2009)年度
研究終了予定年度
平成23(2011)年度
研究費
75,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
改正感染症法への対応やパンデミック感染症発生時などにおけるバイオセーフティ及びバイオセキュリティの整備が急務である。本研究では、病原体取扱いのトレーサービリティを一括管理するために新たに開発した各種機器、装置と総合管理ソフトの有用性を検証し、その成果を基に、国内及び国際的に通用するバイオセーフティとバイオセキュリティを統合した病原体等管理システム(ICBSシステム)の構築を目指す。
研究方法
個体識別技術を用い、病原体登録、保管、輸送、廃棄を一括管理するシステムのプロトタイプは完成した。具体的には、試料容器一本単位において、内容物情報をタグと管理ソフトを用いて記録、書換え、情報を更新し、その履歴を自動的かつリアルタイムでデータベースに収集して、全情報を集中管理する。本年度は、プロトタイプをベースとし、実用化及び汎用化のためのシステムの改良と検証を行った。
結果と考察
プロトタイプの改良とカスタマイズを行い、システム全体の性能評価と汎用性について検証した。
1.国内外関連情報の調査と実用型システムフローの作成。
2.システム運用用容器の改良及び汎用性評価。
3.情報収集、伝達、データー管理装置の性能評価とカスタマイズ。
4.情報管理ソフトの改良、カスタマイズ及び実用性評価。
5.病原体輸送管理システム用機器、器具の検討と実用化試験。
6.システム全体の運用試験(特定病原体、インフルエンザ、地方衛生研究所、大学など)。
以上のように、プロトタイプをベースとして、各種機器、装置及び管理、運用ソフトの改良を行い、実運用試験を実施した。その結果、本システムの実用性は確認できた。今後さらに、より汎用性が高く且つ低コストのシステムを供給するための改良と検証を行なう。
結論
1.病原体の管理システムは、国内並びに国際的な協調が必要である。
2.汎用化を目的として、システム構築機器、装置及び運用ソフトの改良と検証を行っている。
3.改良型システムの運用試験を行い、実用性について検討を行っている。
4.今後は更に、コストパフォーマンス、ITセキュリティなどについて改良と検証を行う。
5.本システムは、病原体管理における国内標準化及び国際協調に関して、基本システムとして応用できる。

公開日・更新日

公開日
2010-07-14
更新日
-