文献情報
文献番号
202306038A
報告書区分
総括
研究課題名
保健医療分野における生成AIの国内外利活用事例の把握及び利活用可能性の探索のための研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
23CA2038
研究年度
令和5(2023)年度
研究代表者(所属機関)
竹下 康平(東京慈恵会医科大学 医学部 先端医療情報技術研究部)
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 厚生労働科学特別研究
研究開始年度
令和5(2023)年度
研究終了予定年度
令和5(2023)年度
研究費
3,440,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
保健医療分野において、生成AIの利用は業務効率化や医療の質向上に大きな可能性を持つが、包括的な検討はまだ行われていない。本研究は、①生成AIの国内外における導入・利活用事例の把握と、②保健医療分野での生成AIの利活用可能性の探索を通じて、その有益性と利活用手法を提示することを目的とする。
研究方法
PubMedやmedRxiv、国内外の学会・展示会の資料を含む複数のデータソースから事例を収集した。生成AIの利活用可能性の探索では、技術の進歩とそれに伴う報告スピードを考慮し、生成AIにより実現される機能に着目した。収集した事例は「研究開発」「診断」「治療」「マネジメント」「患者教育」「医学教育」「共通・その他」の事業領域に分類し、既存の作業形態との差分を明確化した。
結果と考察
具体的な事例として、論文作成の効率化、患者の重症度分類、治療法の提案、電子カルテ記載の自動要約、放射線レポート作成の効率化、臨床支援、薬物関連質問の回答、健康アプリにおける食品認識、臨床試験における患者選択基準の確認と候補者の抽出などが含まれた。 各事例の技術的背景や利用者のニーズを基に、生成AI利活用の可能性について考察を行ったところ、生成AIの利活用は業務効率化や医療の質の向上に大きく寄与する可能性が示された。
結論
本研究により、生成AIの国内外における導入・利活用事例が明らかとなり、本邦でも利活用を進めていくことで業務効率化や医療の質の維持・向上に寄与する可能性が示唆された。本研究の成果は、今後の生成AIの導入に関する議論を加速させ、保健医療分野での利活用を促進するための基礎資料として活用されることが期待される。
公開日・更新日
公開日
2025-05-02
更新日
-