遺伝子改変を行った異種臓器の移植に関する再生医療等安全性確保法の適用と運用および公衆衛生上の安全性の確保に向けた調査研究

文献情報

文献番号
202306021A
報告書区分
総括
研究課題名
遺伝子改変を行った異種臓器の移植に関する再生医療等安全性確保法の適用と運用および公衆衛生上の安全性の確保に向けた調査研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
23CA2021
研究年度
令和5(2023)年度
研究代表者(所属機関)
山口 照英(金沢工業大学 加齢医工学先端技術研究所)
研究分担者(所属機関)
-
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 厚生労働科学特別研究
研究開始年度
令和5(2023)年度
研究終了予定年度
令和5(2023)年度
研究費
4,055,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究報告書(PDF)

研究報告書(紙媒体)

行政効果報告

文献番号
202306021C

成果

専門的・学術的観点からの成果
 遺伝子改変した異種臓器移植にかかる感染症伝播等について、Gal抗原のノックアウト、ヒト補体制御因子の導入、グリコリルノイラミン酸のノックアウトが、従来の人獣共通感染症に加えてどのようなリスク要因になりえるのか専門家へのヒアリングや文献、ガイドライン等を踏まえて考え方をまとめた。これらの成果に基づいて「異種移植の実施に伴う公衆衛生上の感染症問題に関する指針」(異種移植指針)の改定案をまとめることができた。
臨床的観点からの成果
20024年5月末までに世界で5例の異種臓器移植が実施された。用いられた異種臓器はすべて遺伝子改変された動物から調製されたものである。異種移植でもっとも懸念される点は種の壁を越えた感染因子の伝播であり、公衆衛生の観点からの対策が求められる。特に種の壁を形成していると想定される遺伝子を改変することによるリスクへの対応が重要であり、この観点から異種移植指針をまとめることができた。投与前の検査のみならず、投与後のサーベイランスのありかたなどを呈示することができた。
ガイドライン等の開発
平成28年に発出された「異種移植の実施に伴う公衆衛生上の感染症問題に関する指針」改定案について、遺伝子を改変したドナー動物からの臓器を移植するさいの対策について、改定案をまとめることができた。

その他行政的観点からの成果
 異種臓器移植の臨床開発においては、その安全性や妥当性の審査をどのように行うか、どこまでの工程を対象にするか、さらに国での審査も含めて議論を行い、審査体制等について提案することができた
その他のインパクト
 異種臓器移植は、我が国の同種臓器移植が進まない現状を打破する技術として期待も大きい。その一方で、公衆衛生上の懸念も含めてそのリスクを国民の十分な理解を得た上で進めることが重要であり、倫理面にを含めた議論を行った。

発表件数

原著論文(和文)
0件
原著論文(英文等)
0件
その他論文(和文)
0件
その他論文(英文等)
0件
学会発表(国内学会)
0件
学会発表(国際学会等)
0件
その他成果(特許の出願)
0件
その他成果(特許の取得)
0件
その他成果(施策への反映)
0件
その他成果(普及・啓発活動)
0件

特許

主な原著論文20編(論文に厚生労働科学研究費の補助を受けたことが明記された論文に限る)

公開日・更新日

公開日
2025-05-23
更新日
-

収支報告書

文献番号
202306021Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
5,271,000円
(2)補助金確定額
5,271,000円
差引額 [(1)-(2)]
0円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 3,618,133円
人件費・謝金 244,150円
旅費 97,000円
その他 95,717円
間接経費 1,216,000円
合計 5,271,000円

備考

備考
-

公開日・更新日

公開日
2024-12-17
更新日
-