感覚器障害戦略研究

文献情報

文献番号
200930020A
報告書区分
総括
研究課題名
感覚器障害戦略研究
課題番号
H19-感覚・戦略-018
研究年度
平成21(2009)年度
研究代表者(所属機関)
財団法人テクノエイド協会(財団法人テクノエイド協会)
研究分担者(所属機関)
  • 福島 邦博(岡山大学耳鼻咽喉科)
  • 中川 尚志(福岡大学)
  • 宇佐美 真一(信州大学)
  • 岩崎 聡(聖隷クリストファー大学)
  • 麻生 伸(みみはなのど あそうクリニック)
  • 中澤 操(秋田県立リハビリテーション・精神医療センター)
  • 新谷 朋子(札幌医科大学)
  • 工藤 典代(千葉県立保健医療大学)
  • 須藤 正彦(筑波大学)
  • 国末 和也(大阪河崎リハビリテーション大学)
  • 藤本 裕人(国立特別支援教育総合研究所)
  • 藤野 博(東京学芸大学)
  • 武居 渡(金沢大学)
  • 宇野 彰(筑波大学)
  • 城間 将江(国際医療福祉大学)
  • 川崎 聡大(富山大学)
  • 石橋 達朗(九州大学)
  • 清原 裕(九州大学)
  • 畑 快右(九州大学)
  • 城田 知子(中村学園大学短期大学部)
  • 熊谷 秋三(九州大学)
  • 内田 和宏(中村学園大学短期大学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 感覚器障害研究
研究開始年度
平成19(2007)年度
研究終了予定年度
平成23(2011)年度
研究費
85,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
視覚、聴覚・平衡覚等の感覚器機能の障害は、その障害を有する者の生活を著しく損なうが、障害の種類、原因によっては、その軽減や重症化の予防、機能の補助・代替等が可能である。そのため、これらの障害の原因となる疾患の病態、発症のメカニズムの解明、発症予防、早期診断及び治療、重症化の予防、リハビリテーション及び機器等による支援等、感覚器障害対策の推進に資する研究開発を行う。
研究方法
聴覚分野においては、聴覚障害児(4歳から12歳)を対象に言語発達、適応度、療育の状況、人工中耳の有無等を把握し相互関係や現状を調べ、具体的な介入項目を検討する。視覚分野においては、地域住民を対象として、眼科的情報、医学情報、受診状況と治療内容、生活習慣などを集積し、それらが眼疾患の発生と重症化に及ぼす影響を解明し、予防する上で有効と思われる介入方法を検討する。
結果と考察
聴覚分野においては、研究計画に基づいて研究協力施設を公募し研究協力体制を整備し、中間的な言語発達状況を集計した。今年度は元データの分布を示したが、今後は言語発達良好群と、不良群の比較を進める。視覚分野においては、糖尿病網膜症、加齢黄斑変性、近視、網膜血管閉塞症の有病率及び発症率、危険因子と予防因子が明らかになった。今後は加齢黄斑変性を本研究の対象疾患とし、禁煙と食事指導による介入を行う。
結論
聴覚分野においては、現在までに、全国の難聴児の約10分の1に相当する児童の研究参加に対する同意が得られており、データベースへの登録が進行している段階であり、今後はこのデータ解析によって難聴児を取り巻くわが国における現状について調査を進める。視覚分野においては、わが国の視覚障害及び失明の主原因とされる疾患の発症に係わる危険因子とその防御因子を明らかにしたことにより、この結果を基に効果的・定量的な予防法を構築することは、疾患による視覚障害を早期に予測・発見し重症化を予防することが期待される。さらに介入研究を行い危険因子の是正を積極的に行うことにより、視覚障害の軽減につながると期待される。

公開日・更新日

公開日
2010-09-22
更新日
-