多様な現場での国際生活機能分類(ICF)の円滑な実用化及び統計への応用に向けた研究

文献情報

文献番号
202302003A
報告書区分
総括
研究課題名
多様な現場での国際生活機能分類(ICF)の円滑な実用化及び統計への応用に向けた研究
課題番号
23AB1001
研究年度
令和5(2023)年度
研究代表者(所属機関)
向野 雅彦(国立大学法人北海道大学 北海道大学病院リハビリテーション科)
研究分担者(所属機関)
  • 山田 深(杏林大学 医学部)
  • 小松 雅代(大阪大学 大学院医学系研究科 社会医学講座環境医学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 政策科学総合研究(統計情報総合研究)
研究開始年度
令和5(2023)年度
研究終了予定年度
令和6(2024)年度
研究費
3,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究の目的は、国際生活機能分類(ICF)の円滑な実用化および統計への応用を促進することである。具体的には以下の3点に取り組んだ:1)既存の評価スケールとICFの項目対応表および点数換算式の作成、2)ICFに基づく実用的な生活機能評価項目セットの開発、3)ICD-11V章/ICFコーディングマニュアルの作成
研究方法
1)項目対応表について:既存の評価スケール(Barthel Index、IADL尺度等)とICFの項目対応表を作成し、リハビリテーション専門職へのアンケート調査に基づき点数換算表を作成した。
2)評価項目セットの作成:ICD-11V章をベースとした項目セットと臨床で使用頻度の高い評価スケールを比較し、専門家パネルでの議論を通じて項目セットのブラッシュアップを行った。
3)コーディングマニュアルの作成:ICD-11V章の採点リファレンスガイドをもとに、ICF全体に適用可能なコーディングマニュアルの暫定版を作成した。専門家パネルで検討し、ICF専門家のレビューを経て作成した。
結果と考察
既存の評価スケールとICFの項目対応表および点数換算表を作成した。これにより、臨床で使用されている評価スケールの情報をICFの枠組みに統合することが可能となり、生活機能情報の相互比較が容易になることが期待される。また、項目セットを最小セット、短縮セット、標準セット、拡張セットの4段階に整理し、臨床で使用頻度の高い評価スケールの項目を取り入れた。これにより、臨床での実用性が向上すると考えられる。コーディングマニュアルは、ICFの章立てに沿って項目をグループ化し、それぞれのグループごとにコーディングの原則を定義した。V章に含まれない身体構造と環境因子についても暫定的なガイドを作成した。
結論
本研究では、1)既存の評価スケールからICFへの情報集約手法の開発、2)臨床での使用を想定した実用的なICF項目セットの作成、3)ICFコーディングのための教育資料(マニュアル)の暫定版作成、に取り組んだ。これらの成果は、ICFの臨床現場での普及を促進し、生活機能情報に関する情報収集、分析への活用に貢献することが期待される。今後は、作成した項目セットやマニュアルの実用性や信頼性の検証をさらに進める予定である。

公開日・更新日

公開日
2024-10-24
更新日
-

研究報告書(PDF)

公開日・更新日

公開日
2024-08-23
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

収支報告書

文献番号
202302003Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
3,900,000円
(2)補助金確定額
3,900,000円
差引額 [(1)-(2)]
0円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 351,884円
人件費・謝金 220,500円
旅費 2,002,754円
その他 424,862円
間接経費 900,000円
合計 3,900,000円

備考

備考
-

公開日・更新日

公開日
2024-10-17
更新日
-