座位保持装置の安全で適切な流通の促進に関する研究

文献情報

文献番号
200929022A
報告書区分
総括
研究課題名
座位保持装置の安全で適切な流通の促進に関する研究
課題番号
H21-障害・一般-003
研究年度
平成21(2009)年度
研究代表者(所属機関)
廣瀬 秀行(国立障害者リハビリテーションセンター研究所 福祉機器開発部高齢障害者福祉機器研究室)
研究分担者(所属機関)
  • 相川孝訓(国立障害者リハビリテーションセンター研究所 福祉機器開発部)
  • 長谷川典彦(岐阜大学地域科学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 障害保健福祉総合研究
研究開始年度
平成21(2009)年度
研究終了予定年度
平成23(2011)年度
研究費
4,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
背景:長時間車いす座位となる障害者は座位保持を必要とする場合がある。それに対応するため、(旧)自立支援法に補装具の種目、受託報酬の額等に関する基準があり、運用されている。基本的に、障害者の使用する座位保持装置は完成用部品を使用したモジュール作成と障害者個人に合わせて製作する個別製作手法がある。                                   目的:個別製作される座位保持装置の製作事業者に対して、設計・製作基準や臨床家への機械的安全性に関する基本ガイドラインを開発することである。これにより、安全で合理的な流通システムの構築に貢献できる。以下に目標をあげる。
1)流通上の因子の整理と問題点の抽出とその対応
2)ISO試験の問題点とその対応
3)座位保持装置の解析
研究方法
1)流通において、ア)臨床での車いす寸法決定要因の分析とシミュレーション車いすの開発、イ)車いす事業者の業務把握による問題点の抽出と対応策の開発。
2)頭部支持装置のISO規格の問題点を抽出し、対応案による実際の確認。
3)理論解析実施。
4)実際の頭部支持装置の構造調査
結果と考察
1)ア)マット評価手法と車いす・座位保持装置要素を一致するためのシミュレーション車いすを開発し、実際に適合した。臨床的にかなりの適合を得られた。イ)車いす事業者はタイヤの空気入れなどで車いす利用者宅へ行く場合が多かった。そこでwww上にタイヤ管理の説明を開発した。
2)頭部支持での人間による固定の要素を加えた結果、強度に影響することがわかった。
3)実践で使用される金属材料の確認を行なった。
4)11種類の頭部支持装置を解析した。一部に問題があることが判明した。
結論
1)マット評価と車いす・座位保持装置作成の円滑化のためにシミュレーション車いすが必要である。
2)車いすのタイヤ管理のために、車いす使用者またはその介護者の対応が必要である。
3)手による調節可能な頭部支持はそれを加味した強度を持つべきである。
4)今後は
・ブレーキ、背支持部、そして足部支持の強度などを確認予定。
・破損への対応を行なう。
・データベースについては、他の座位保持装置へ広げる予定。
・ガイドラインの検討

公開日・更新日

公開日
2010-05-25
更新日
-