確かな適合に基づく福祉機器の供給に関する調査研究

文献情報

文献番号
200929009A
報告書区分
総括
研究課題名
確かな適合に基づく福祉機器の供給に関する調査研究
課題番号
H20-障害・一般-002
研究年度
平成21(2009)年度
研究代表者(所属機関)
諏訪 基(国立障害者リハビリテーションセンター研究所 研究所)
研究分担者(所属機関)
  • 井上 剛伸(国立障害者リハビリテーションセンター研究所 福祉機器開発部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 障害保健福祉総合研究
研究開始年度
平成20(2008)年度
研究終了予定年度
平成21(2009)年度
研究費
2,400,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
 本研究の目的は、厚生労働省における福祉機器供給に関する施策の企画・立案が円滑かつ効率よく行われるための情報を提供することにある。
研究方法
 研究手法としては。①情報収集、②情報の整理・分析、③情報の再構成・提示という調査研究のプロセスを踏み、政策の策定に資する情報を提示するという方法を採用した。今年度は、福祉機器の評価やニーズの抽出手法に重点をおいて調査を行った。
結果と考察
 調査の結果、これらの手法は多く存在するものの、実際の適合場面で効果的に活用するには至っていない点が問題として抽出された。得られる膨大な情報を、効果的に活用するための技術として、ベイジアン・ネットワーク手法の活用の可能性が示された。我が国では、福祉機器の供給制度が複数存在し、なおかつ地方への権限委譲が進む中、制度に混乱が生じている。情報に関する新たな技術の活用と、全国レベルでの新たな適合体制の構築により効率的かつ効果的な福祉機器の適合が実現する可能性が示された。
結論
 調査の結果、評価手法やニーズの抽出手法については、ある程度の手法が存在することが明らかになったが、実際の適合場面で効果的に活用するには至っていない点が問題として抽出された。また、これらの手法により得られる膨大な情報を、効果的に活用するための技術として、ベイジアン・ネットワーク・モデルを用いたデータ・マイニング手法の活用の可能性が示された。我が国では、福祉機器の供給システムが複数存在し、なおかつ地方への権限委譲が進む中、供給システムに混乱が生じている。情報をキーワードとした、新たな技術の活用と、全国レベルでの新たな適合体制の構築により効率的かつ効果的な福祉機器の適合が実現する可能性を示すことができた。

公開日・更新日

公開日
2010-09-22
更新日
-

文献情報

文献番号
200929009B
報告書区分
総合
研究課題名
確かな適合に基づく福祉機器の供給に関する調査研究
課題番号
H20-障害・一般-002
研究年度
平成21(2009)年度
研究代表者(所属機関)
諏訪 基(国立障害者リハビリテーションセンター研究所 研究所)
研究分担者(所属機関)
  • 井上 剛伸(国立障害者リハビリテーションセンター研究所 福祉機器開発部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 障害保健福祉総合研究
研究開始年度
平成20(2008)年度
研究終了予定年度
平成21(2009)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
 調査研究の目的は、障害者施策にかかわる情報を収集、整理し、厚生労働省における障害者施策の企画・立案が円滑かつ効率よく行われることに資することにある。本研究では、特に福祉機器の供給制度を取り上げ、その効率的かつ効果的な利活用を促進するための政策立案に資する調査研究として、「確かな適合に基づく福祉機器の供給に関する調査研究」を実施した。
研究方法
 本研究は主として障害者施策に関わる分野について、実地調査、文献調査、ヒヤリング等を通して、①情報収集、②情報の整理・分析、③情報の再構成・提示という調査研究のプロセスを踏んで政策の策定に資する情報の提示という目的を達成する。研究推進体制は、国立障害者リハビリテーションセンターのスタッフを中心に、産業技術総合研究所などの専門家を研究協力者とした。調査研究期間を2年間とした。
結果と考察
 福祉機器の効用の評価手法に関する調査研究、福祉機器適合におけるニーズ抽出手法に関する調査研究、福祉機器の適合に役立つ技術動向に関する調査研究、福祉機器供給制度に関する調査研究などを実施した。特に福祉機器の適合に役立つ技術動向に関する調査研究の対象として、大量データの処理により有用な知見を見出す「データマイニング手法」に注目し、多様性への対応に役立つ機器適合支援技術への適用可能性を検討した。中でも探索的なモデル構築に適した「ベイジアンネットワーク」を取り上げ、同モデルに期待される機器適合への応用についてまとめて報告した。

 
結論
 2年間にわたる調査研究を通して、福祉機器の利活用における現状の課題と、解決のためのヒントを明らかにすることができた。最も重要な課題での一つである適合技術に関しては、2つの自治体の組織を対象に、重度障害者用意思伝達装置給付に関する判定に関する調査がヒントを与えた。補装具支給制度の今後として、福祉機器適合システムの在り方の具体的提案を得た。
 当初の目的であった確かな適合に基づく福祉機器の供給に関する福祉政策立案に資する調査結果を得ることが出来た。

公開日・更新日

公開日
2010-09-22
更新日
-

行政効果報告

文献番号
200929009C

成果

専門的・学術的観点からの成果
福祉機器・支援機器の利活用が阻害されている現状を、多様な観点から要因分析することにより、解決に向けての仮説を構築することに成功した。
臨床的観点からの成果
福祉機器・支援機器の利活用を促進する重要な技術的な取り組みとして、臨床評価と機器開発の一元化の促進を図る必要性を認識する根拠と、方法論の提案に成果した。
ガイドライン等の開発
福祉機器利活用に関するガイドラインの草稿を開発した。
その他行政的観点からの成果
新しい福祉機器開発の助成制度の切っ掛けを提供した。
その他のインパクト
福祉機器研究開発の国からの助成金の運用方針の検討の重要性に対する認識が政策立案担当者の中に芽生えてきた。

発表件数

原著論文(和文)
0件
原著論文(英文等)
0件
その他論文(和文)
0件
その他論文(英文等)
0件
学会発表(国内学会)
2件
生活支援工学系大会 2010
学会発表(国際学会等)
2件
the First Anniversary of NRC Research Institute. 2009
その他成果(特許の出願)
0件
「出願」「取得」計0件
その他成果(特許の取得)
0件
その他成果(施策への反映)
0件
その他成果(普及・啓発活動)
0件

特許

主な原著論文20編(論文に厚生労働科学研究費の補助を受けたことが明記された論文に限る)

公開日・更新日

公開日
2015-05-29
更新日
-