文献情報
文献番号
200928009A
報告書区分
総括
研究課題名
印刷教材と携帯電話フィードバックシステムを用いた食生活の改善及び運動指導プログラムの開発に関する研究
課題番号
H21-糖尿病等・若手-006
研究年度
平成21(2009)年度
研究代表者(所属機関)
山津 幸司(佐賀大学 文化教育学部)
研究分担者(所属機関)
- 熊谷 秋三(九州大学 健康科学センター)
- 佐藤 武(佐賀大学 保健管理センター)
- 小西 史子(佐賀大学 文化教育学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 糖尿病戦略等研究
研究開始年度
平成21(2009)年度
研究終了予定年度
平成23(2011)年度
研究費
5,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
わが国の糖尿病やメタボリックシンドローム(MS)保有者の増加が深刻な国家的課題となっている。地域・職域における糖尿病やMS保有者の増加速度は顕著であり、予防の観点から健康支援の対象を予備軍や生活習慣不良者にまで拡大すると、従来型の対面指導中心の保健指導では対応しきれないのは目に見えている。また、情報通信技術(Information Communication Technology: ICT)の顕著な進歩が目覚しい。本研究では、この先進技術を糖尿病やMSの予防に活用するための方法論の確立を目指す。
研究方法
具体的には、1)糖尿病・MS予防のための印刷教材3種類の作成し、2)携帯電話・携帯端末を用いた行動変容プログラム研究の包括的レビュー、を行った。本研究レビューでは、次年度に開発予定の携帯電話WEBシステムを設計するために必要な情報収集や問題点の抽出を行った。
結果と考察
印刷教材の開発では、特定保健指導を想定し、一次予防から重症化予防(二次予防)までの印刷教材開発を最終目標とし、糖尿病やMSの一次予防に関する教材を2種類、糖尿病やMS発症後の重症化予防に関する教材1種類を作成した。一次予防に関する教材の一つ目は糖尿病やMS予防への関心がそれほど高くない対象者への教材、二つ目は糖尿病やMS予防への関心が比較的高い対象者への教材である。重症化予防に関する教材も作成した。
一方、包括的なレビューを行った結果、1)2009年末時点においてICTを活用した身体活動介入研究の報告は65編のうち携帯型端末経由が20.0%であり、2)そこではショートメッセージによるフィードバック、行動のセルフモニタリング、およびE-mailを通じたSM実施のアラート機能が用いられていて、3)ICTを活用した身体活動介入研究の行動変容効果を高めるには、介入期間、接触回数、行動変容理論の応用、対面要素との組合せ、食などの他行動との同時介入、対象者特性などを考慮すべきと考えられた。
一方、包括的なレビューを行った結果、1)2009年末時点においてICTを活用した身体活動介入研究の報告は65編のうち携帯型端末経由が20.0%であり、2)そこではショートメッセージによるフィードバック、行動のセルフモニタリング、およびE-mailを通じたSM実施のアラート機能が用いられていて、3)ICTを活用した身体活動介入研究の行動変容効果を高めるには、介入期間、接触回数、行動変容理論の応用、対面要素との組合せ、食などの他行動との同時介入、対象者特性などを考慮すべきと考えられた。
結論
本年度における研究事業において、行動療法とソーシャルマーケティングの原則を踏まえた印刷教材3種類を作成することができた。また、個別対応が難しいという印刷教材の欠点を補完するために、研究事業2年目にあたる平成22年度には個別に継続サポートが可能となる携帯電話WEB機能の開発を行い、ICTを用いた効果的な健康支援システムの構築を目指す。
公開日・更新日
公開日
2010-05-27
更新日
-