健康寿命の年次推移、地域分布と関連要因の評価に関する研究

文献情報

文献番号
200926045A
報告書区分
総括
研究課題名
健康寿命の年次推移、地域分布と関連要因の評価に関する研究
課題番号
H21-循環器等(生習)・一般-001
研究年度
平成21(2009)年度
研究代表者(所属機関)
橋本 修二(藤田保健衛生大学 医学部衛生学講座)
研究分担者(所属機関)
  • 辻  一郎(東北大学大学院 医学系研究科公衆衛生学分野)
  • 尾島 俊之(浜松医科大学 健康社会医学講座)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 循環器疾患等生活習慣病対策総合研究
研究開始年度
平成21(2009)年度
研究終了予定年度
平成22(2010)年度
研究費
5,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
研究目的としては、健康寿命の年次推移と地域分布を評価するとともに、健康寿命の関連要因をミクロ面とマクロ面の両面から評価することである。そのために、「(1)健康寿命の年次推移と地域分布の評価」、「(2)健康寿命の関連要因のミクロ面からの評価」、「(3)健康寿命の関連要因のマクロ面からの評価」という3つの分担研究課題を設定した。本年度は2年計画の初年度として、平均自立期間の2005~2007年の3年間の年次推移と都道府県分布などを検討するとともに、健康寿命に対する関連要因の評価に関しては、個人単位と集団単位のデータごとに、基礎資料の整理、解析方法の検討、基礎的な解析を実施した。
研究方法
研究班としては研究代表者、研究分担者2人と研究協力者7人で構成した。第1回班会議で計画を具体化し、進捗状況を確認しながら各研究者が互いに連携して進め、第2回班会議での議論を経て成果をまとめた。倫理面への配慮として、データの利用にあたって「疫学研究に関する倫理指針」を遵守した。
結果と考察
分担研究課題(1)では、介護保険に基づく平均自立期間の算定方法を基礎としつつ、若年者を対象とする健康寿命の指標の年次推移を観察するとともに、介護保険以前からの長期的な推移の評価可能性を検討した。分担研究課題(2)では、健康寿命の関連要因を解析するための基礎資料の整理と解析方法の検討および基礎的な解析を行った。関連要因は喫煙とBMIを取り上げた。対象者は16,255人(男性;7,243人、女性;9,496人)とし、要介護2以上の有病率、罹患率、回復率、死亡率などを算出した。分担研究課題(3)では、健康寿命の年次推移と地域分布との関連性を検討可能な統計データの項目として、日頃の生活習慣、境界領域期・有病期、重症化・合併症、健康増進事業等の実施状況、保健医療体制などを具体的に列挙した。その一部の項目には、平均自立期間の地域分布と一定の相関性が見られた。以上の研究結果を基礎として、今後、健康寿命について、年次推移と地域分布およびミクロ面とマクロ面からの関連要因の評価が期待される。
結論
2年計画の初年度として、一定の研究成果を示すとともに、最終年度での研究目的達成に向けて、おおよそ基礎的な準備を完了した。

公開日・更新日

公開日
2010-10-06
更新日
-