生活習慣病等の重症化予防のための栄養管理の標準化に関する研究

文献情報

文献番号
200926042A
報告書区分
総括
研究課題名
生活習慣病等の重症化予防のための栄養管理の標準化に関する研究
課題番号
H20-循環器等(生習)・一般-023
研究年度
平成21(2009)年度
研究代表者(所属機関)
下門 顕太郎(東京医科歯科大学 大学院 医歯学総合研究科 血流制御内科)
研究分担者(所属機関)
  • 門脇 孝(東京大学 大学院 医学系研究科 糖尿病・代謝内科)
  • 島本 和明(札幌医科大学 内科学第二講座)
  • 加藤 昌彦(椙山女学園大学 生活科学部)
  • 吉池 信男(青森県立保健大学 健康科学部 栄養学科)
  • 横山 徹爾(国立保健医療科学院 人材育成部)
  • 井上 善文(医療法人川崎病院 外科)
  • 槇野 博史(岡山大学 大学院 医歯薬学総合研究科 腎・免疫・内分泌代謝内科学)
  • 田中 明(女子栄養大学 栄養学部)
  • 外山 健二(西南女学院大学 保健福祉学部 栄養学科)
  • 川島 由起子(聖マリアンナ医科大学病院 栄養部)
  • 齋藤 長徳(青森県立保健大学 健康科学部 栄養学科)
  • 杉山 みち子(神奈川県立保健福祉大学 保健福祉部)
  • 水野 文夫(日本赤十字社医療センター 栄養課)
  • 津田 とみ(徳島文理大学 臨床栄養学)
  • 松原 薫(東京女子医科大学附属八千代医療センター 医療技術部 栄養管理室)
  • 合田 敏尚(静岡県立大学 食品栄養科学部)
  • 廣田 貴子(公立学校共済組合 東海中央病院 栄養管理室)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 循環器疾患等生活習慣病対策総合研究
研究開始年度
平成20(2008)年度
研究終了予定年度
平成22(2010)年度
研究費
17,800,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
これまで日本においては、臨床分野における栄養管理・食事指導とその実施体制等について十分な研究が行われていない。栄養管理・食事指導をより効果的・効率的に推進し、検証をするため栄養指導の標準化が必要である。本研究では栄養管理・食事指導法の標準化を図る目的で、栄養管理・食事指導体制の現状を把握し、米国栄養士会の標準化された栄養ケアシステムが我が国に導入可能であるかを検討した。
研究方法
① 生活習慣病に関する栄養指導の実態調査を実施した。病院栄養士会に所属する全国の病院から層化無作為抽出した1100ヵ所にアンケートを送付し、食事栄養指導の実態を調査した。②American Dietetic Association(ADA)の栄養ケアプロセスおよびEvidence Analysis Library(EAL)の本邦への導入の可能性を検討するためEALを精査するとともに、担当者に面談し、ADAの栄養食事指導の標準化に対する取り組みを調査した。③ ADAの方式を本邦に導入する問題点を検討する目的で栄養食事指導の時間が効果及ぼす影響をメタボリックシンドローム男性22名を対象に検討した。
結果と考察
栄養指導の実態調査の結果特別食の提供数と比較した入院時栄養食事指導初回算定率はやく30%であった。また指導を行っても算定されない率が6-40%でみられた。 初回の指導時間はおおむね30-40分と、算定基準の時間数をオーバーしていた。現時点で世界的に最もよく整備されたエビデンスのデータベースであるEALは米国以外の国に栄養士が利用することも海外の栄養士会が契約しその国に栄養士会会員が自由に利用することも可能である。語学障壁と米国のエビデンスをわが国直接適用できない可能があることが問題である。 事実ADAの推奨する90分の栄養指導と我が国で通用行われる30分の栄養指導で結果に差を認めなかった
結論
 臨床における栄養食事指導体制は不十分であるが、我が国の栄養に関するエビデンスは少ない。 今後 国際的に協力して栄養食事指導の有効性のエビデンスを確立するべきと思われるが、そのために解決すべき問題もある

公開日・更新日

公開日
2010-07-30
更新日
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