ICTを用いた保健師活動アルゴリズム及び評価手法の開発と統括保健師による人材育成への活用

文献情報

文献番号
202227015A
報告書区分
総括
研究課題名
ICTを用いた保健師活動アルゴリズム及び評価手法の開発と統括保健師による人材育成への活用
課題番号
22LA1004
研究年度
令和4(2022)年度
研究代表者(所属機関)
吉岡 京子(東京大学大学院医学系研究科 健康科学・看護学専攻 地域看護学分野)
研究分担者(所属機関)
  • 塩見 美抄(京都大学大学院 医学研究科人間健康科学系専攻)
  • 細谷 紀子(千葉県立保健医療大学 健康科学部看護学科)
  • 佐藤 美樹(国立保健医療科学院 生涯健康研究部)
  • 三浦 貴大(国立研究開発法人産業技術総合研究所 情報・人間工学領域)
  • 藤井 仁(目白大学 看護学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 健康安全・危機管理対策総合研究
研究開始年度
令和4(2022)年度
研究終了予定年度
令和6(2024)年度
研究費
4,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
 本研究の目的は、地方自治体における保健師活動を組織横断的に総合調整・推進し、指導する統括的役割を担う保健師(以下、統括保健師。)が、データに基づく組織横断的な保健師活動と人材育成を推進するために、保健師活動展開のアルゴリズム(以下、保健師活動アルゴリズム。)と保健師活動評価手法を開発し、ICT を用いて実装することである。4つの分担研究(1:保健師活動アルゴリズム開発に向けた判断項目の明確化、2:保健師活動評価指標案の開発、3:ICTを用いた試作版ツールに必要な機能と人材育成への活用方法の検討、4:保健師活動展開におけるICTの活用状況の検討)を計画した。
研究方法
 文献検討と研究班会議により各項目案を開発し、5名の統括保健師へのヒアリング調査と全国調査により、妥当性の検証と実態把握を行った。全国調査の対象は、ヒアリング調査に協力した5地域を除く全地方自治体の統括保健師と中堅期保健師(保健師経験年数6~20年で管理職に就いていない者)である。なお、中堅期保健師も対象に含めた理由は、個別支援を直接的に担当しているためである。
結果と考察
 ヒアリング調査の結果、開発したアルゴリズム案や各保健師活動の定義と構造、各項目について、5名全員から概ね同意が得られた。全国調査で回答が得られた自治体数は、統括保健師177、中堅期保健師196であった。
 個別支援の対象領域を中堅期保健師にたずねた結果、支援の必要度が高い事例として精神保健と母子保健が挙げられた。
 保健師活動評価指標案(23項目)の妥当性をたずねた結果、 3割近い統括保健師が研究的取組みを評価項目に含めることについて、やや否定的な意見を有していた。また探索的因子分析により3因子を持つことが確認された。統括保健師は、個々の保健師の人材育成を積極的に行う一方、月報等のデータを活用した人材育成は十分には行っていなかった。人材育成・人事管理に関する評価項目案(16項目)の因子分析を行った結果、「人材育成への活用方法」「人事管理への活用方法」「組織における業務管理」の3因子構造を成していた。
 保健師活動におけるICTの活用状況は、自治体の規模や業務の種類で違いが見られ、大半はMicrosoft Office製品を活用していた。また中堅期保健師の業務負担感について検討した結果、精神保健や高齢者分野の負担が大きいことが明らかとなった。
結論
 本研究は長年暗黙知とされてきた個別支援・地区活動・事業化を連関させる判断項目を解明し、保健師活動アルゴリズムの概念枠組みを初めて開発した。また、統括保健師自身が、根拠に基づく保健師活動や人材育成を推進していくためには、調査研究の意義を理解し、データに基づく判断ができるように、その能力を向上させる必要性が示唆された。さらに、保健師活動におけるICTの導入は緒に就いたばかりで、業務量に対して保健師の人員が不足している可能性も示唆された。次年度は全国調査の分析を継続し、アルゴリズムの実装性を高めるために判断項目を精選するとともに、ユーザーフレンドリーなICT試作版ツールとその活用ガイドを開発する必要がある。

公開日・更新日

公開日
2024-04-01
更新日
-

研究報告書(PDF)

公開日・更新日

公開日
2024-03-28
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

収支報告書

文献番号
202227015Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
4,000,000円
(2)補助金確定額
4,000,000円
差引額 [(1)-(2)]
0円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 1,772,555円
人件費・謝金 1,151,543円
旅費 28,333円
その他 1,047,694円
間接経費 0円
合計 4,000,125円

備考

備考
※自己資金充当額125円

公開日・更新日

公開日
2024-02-08
更新日
-