外来化学療法における部門の体制および有害事象発生時の対応と安全管理システムに関する研究

文献情報

文献番号
200925037A
報告書区分
総括
研究課題名
外来化学療法における部門の体制および有害事象発生時の対応と安全管理システムに関する研究
課題番号
H20-がん臨床・一般-006
研究年度
平成21(2009)年度
研究代表者(所属機関)
畠 清彦(財団法人癌研究会有明病院 化学療法科・血液腫瘍科)
研究分担者(所属機関)
  • 大迫政彦(鹿児島市医師会病院 外科部長)
  • 三阪高春(霧島医師会医療センター 地域医療部長)
  • 河本和幸(倉敷中央病院 外科部長)
  • 横山雅大((財)癌研究会有明病院 化学療法科・血液腫瘍科 医員)
  • 金澤旭宣(大阪赤十字病院 外科 副部長)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 がん臨床研究
研究開始年度
平成20(2008)年度
研究終了予定年度
平成22(2010)年度
研究費
21,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
外来化学療法を安全に推進するために障害因子を調査した。点滴抗がん剤、抗体医薬の導入や有害事象発生時の対応についてマニュアルの作成と配布各施設でのカスタマイズを行う。大腸癌のパスを作成して全国のがん拠点病院に配布した。連携により点滴治療の効率化を行う。乳癌は現在パスを共同研究中である。多くのマニュアルを作成し各施設へ送付し普及を促す。
研究方法
点滴抗がん剤治療の効率化のための提案ツールの開発と普及。大迫は地域における医療連携強化のためのツールの作成および勉強会を行った。河本は抗がん剤の外来治療を実態調査し安全性の確保や有害事象時の対策、コメディカルとの実施体制のあり方を検証する。三阪は霧島地域における医療の底上げ研修会を行い効用や今後のあり方を検討した。金澤は赤十字病院に共通のレジメン登録や安全管理を目指した。横山は新規治療薬の効用について検証を行う。
結果と考察
抗がん剤治療を広めるため補助ツールを自施設で作成する余裕がない。大迫は勉強会を重ね参加施設相互間の連携と協力により安全・安心なチーム医療体制を構築した。河本は化学療法セルフケアハンドブック、胃癌術後患者交流会、胃癌・大腸癌術後患者連携パスを作成した。三阪は手技の標準化や最新治療の情報を共有し実践するためにはCancer Boardを設ける。金澤は地域連携パスの運用は、地域全体でのがん治療レベルの向上につなげた。横山は新規治療薬では、外来通院を中心に安全性と有効性が検証した。
結論
有害事象管理に関するマニュアルの整備は重要でありそのひな形を提供した。パスは大腸がんを作成し、胃癌患者会で成果が得られた、各薬剤導入マニュアルを準備した。大迫は化学療法を勉強する会を行った。大阪がん診療地域連携パス」の紹介と解説を受け、「がん診療連携」の構築の参考とした。抗がん剤治療セルフケアハンドブックを作成し、点滴剤による化学療法を施行する患者に配布した。大腸癌、胃癌の手術後の患者を対象にした地域連携パスの運用を実施した。三阪は研修会で最新のがん治療の環境、標準的ながん薬物療法や有害事象の対処法を学んだ。クリニカルパスについて学びあい、共通の資料を作成した。Cancer Boardと地域医療者へのオープン化を開始した。金澤は大阪府下共通の地域連携パスを大腸癌患者に対して試験的に運用を開始した。横山は新規薬剤のチームの連携強化、マニュアルを作成した。

公開日・更新日

公開日
2010-05-31
更新日
-