WEB版がんよろず相談システムの構築と活用に関する研究

文献情報

文献番号
200925005A
報告書区分
総括
研究課題名
WEB版がんよろず相談システムの構築と活用に関する研究
課題番号
H19-がん臨床・一般-005
研究年度
平成21(2009)年度
研究代表者(所属機関)
山口 建(静岡県立静岡がんセンター)
研究分担者(所属機関)
  • 濃沼 信夫(東北大学 大学院 医学系研究科)
  • 山口 直人(東京女子医科大学 医学部 衛生学公衆衛生学第二講座)
  • 田代 英哉(大分県立病院 外科)
  • 柴  光年(国保直営総合病院 君津中央病院 呼吸器外科)
  • 谷尾 吉郎(地方独立行政法人 大阪府立病院機構 大阪府立急性期・総合医療センター 内科)
  • 加治 正英(富山県立中央病院 外科)
  • 望月 泉(岩手県立中央病院 外科・消化器外科)
  • 江上 格(公立阿伎留医療センター 回復期リハビリテーション)
  • 小切 匡史(市立岸和田市民病院 )
  • 土屋 嘉昭(新潟県立がんセンター 新潟病院 外科)
  • 田中屋 宏爾(独立行政法人国立病院機構 岩国医療センター )
  • 謝花 正信(松江市立病院 )
  • 原  信介(佐世保市立総合病院 外科)
  • 石田 裕二(静岡県立静岡がんセンター 小児科)
  • 堀越 泰雄(静岡県立こども病院 血液管理室)
  • 佐々木 常雄(がん・感染症センター 都立駒込病院 化学療法科)
  • 永井 宏和(独立行政法人国立病院機構 名古屋医療センター 臨床研究センター)
  • 山本 英彦(飯塚病院 呼吸器内科)
  • 関口 勲(栃木県立がんセンター 婦人科)
  • 大野 真司(独立行政法人国立病院機構 九州がんセンター 乳腺科)
  • 長井 吉清(宮城県立がんセンター 研究所 がん医療情報・緩和学部)
  • 蓮見 勝(群馬県立がんセンター 泌尿器科)
  • 渡辺 敏(千葉県がんセンター 緩和医療科)
  • 坂井 隆(独立行政法人国立病院機構 三重中央医療センター 呼吸器外科)
  • 山下 浩介(社会医療法人北斗 北斗病院 診療部 在宅医療科)
  • 須賀 昭彦(静岡済生会総合病院 緩和医療科)
  • 柏木 雄次郎(地方独立行政法人 大阪府立病院機構 大阪府立成人病センター 心療・緩和科(腫瘍精神科))
  • 田伏 克惇(独立行政法人国立病院機構 大阪南医療センター )
  • 金岡 俊雄(日本赤十字社 和歌山医療センター 泌尿器科)
  • 加藤 誠(成田赤十字病院)
  • 龍沢 泰彦(石川県済生会金沢病院 外科)
  • 高橋 郁雄(松山赤十字病院 外科)
  • 野口 和典(大牟田市立総合病院 研究研修部・診療部内科)
  • 渡辺 洋一(岡山赤十字病院 呼吸器内科・緩和ケア科)
  • 井上 賢一(埼玉県立がんセンター 乳腺腫瘍内科)
  • 奥原 秀盛(静岡県立大学 看護学部)
  • 安達 勇(静岡県立静岡がんセンター 緩和医療科)
  • 大田 洋二郎(静岡県立静岡がんセンター 歯科口腔外科)
  • 石川 睦弓(静岡県立静岡がんセンター 研究所 患者・家族支援研究部)
  • 吉田 隆子(日本大学 短期大学部 食物栄養学科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 がん臨床研究
研究開始年度
平成19(2007)年度
研究終了予定年度
平成21(2009)年度
研究費
21,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究は、がん患者・家族の悩みや負担のデータベースを構築し、助言を冊子として発行すると共に、その内容を、WEB版がんよろず相談システム(http://cancerqa.scchr.jp)として公開し、患者、家族の支援ツールとすることを目的とする。さらに、本システムを活用して、全国のがん診療連携拠点病院の相談支援センター等における医療相談の質を向上させる。
研究方法
1)WEB版がんよろず相談システムの改良
ウェブサイトのポータルサイト化、サーチエンジン最適化対策などに加え、がんの種類別に検索を可能とするシステムと、病期別に検索できるシステムを新たに追加した。
2)がん患者の悩みや負担に対する助言集の作成
インターネットを利用できないがん患者・家族のために、がんよろず相談Q&Aシリーズや学びの広場シリーズの作成に努め、その内容をWEB版がんよろず相談で公開した。
3)利用状況の分析
システムの保守点検システムを強化し、利用者の意見や評価を収集するため、簡易アンケートを各コンテンツのページに配置した。
4)倫理面への配慮
本年度の研究においては、研究対象者に対する危険性を生じる状況は想定されていない。
結果と考察
1)WEB版がんよろず相談システムの改良
病期にそった検索システムとして、①初めての受診、②診断、治療の説明、③最初の治療、④再発・転移したとき、⑤治療が終わったら、⑥緩和ケアって何、という病期分類を追加した。また、罹患者数の多い、乳がん、胃がん、大腸がん、肺がん、肝臓がん、子宮がん、卵巣・卵管がん、前立腺がんを対象に、がんの種類別検索システムを構築した。これらの改良によって、より有効な情報検索が可能となった。
2)がん患者の悩みや負担に対する助言集の作成
がんよろず相談Q&A集として「乳がん編(3)」を作成し、その内容をWEB版がんよろず相談に掲載した。こうした紙情報とWEB版がんよろず相談とが相まって、患者や家族の悩みや負担をより有効に和らげることができる。
3)WEB版がんよろず相談の活用状況
サイト利用者は毎月4万件余りとなり、昨年度の1.4倍、公開年度の11倍まで増加した。また、リピーターの数も5倍程度と増加傾向となった。
結論
WEB版がんよろず相談は、がん患者・家族、医療関係者によって利用可能であり、患者・家族の悩みや負担を和らげる強力な武器へと成長と進化を遂げつつある。

公開日・更新日

公開日
2010-05-31
更新日
-

文献情報

文献番号
200925005B
報告書区分
総合
研究課題名
WEB版がんよろず相談システムの構築と活用に関する研究
課題番号
H19-がん臨床・一般-005
研究年度
平成21(2009)年度
研究代表者(所属機関)
山口 建(静岡県立静岡がんセンター)
研究分担者(所属機関)
  • 濃沼 信夫(東北大学 大学院)
  • 山口 直人(東京女子医科大学 医学部)
  • 澤田 茂樹(独立行政法人国立病院機構 四国がんセンター)
  • 柴  光年(国保直営総合病院 君津中央病院)
  • 谷尾 吉郎(地方独立行政法人 大阪府立病院機構 大阪府立急性期・総合医療センター)
  • 加治 正英(富山県立中央病院)
  • 望月 泉(岩手県立中央病院)
  • 江上 格(公立阿伎留医療センター)
  • 小切 匡史(市立岸和田市民病院)
  • 土屋 嘉昭(新潟県立がんセンター 新潟病院)
  • 田中屋 宏爾(独立行政法人国立病院機構 岩国医療センター)
  • 謝花 正信(松江市立病院)
  • 原  信介(佐世保市立総合病院)
  • 石田 裕二(静岡県立静岡がんセンター)
  • 堀越 泰雄(静岡県立こども病院)
  • 佐々木 常雄(がん・感染症センター 都立駒込病院)
  • 永井 宏和(独立行政法人国立病院機構 名古屋医療センター)
  • 関口 勲(栃木県立がんセンター)
  • 大野 真司(独立行政法人国立病院機構 九州がんセンター)
  • 長井 吉清(宮城県立がんセンター )
  • 渡辺 敏(千葉県がんセンター)
  • 坂井 隆(独立行政法人国立病院機構 三重中央医療センター)
  • 山下 浩介(社会医療法人北斗 北斗病院)
  • 須賀 昭彦(静岡済生会総合病院)
  • 柏木 雄次郎(地方独立行政法人 大阪府立病院機構 大阪府立成人病センター)
  • 田伏 克惇(独立行政法人国立病院機構 大阪南医療センター)
  • 金岡 俊雄(日本赤十字社 和歌山医療センター)
  • 加藤 誠(成田赤十字病院)
  • 龍沢 泰彦(石川県済生会金沢病院)
  • 高橋 郁雄(松山赤十字病院)
  • 野口 和典(大牟田市立総合病院)
  • 渡辺 洋一(岡山赤十字病院)
  • 井上 賢一(埼玉県立がんセンター)
  • 奥原 秀盛(静岡県立大学)
  • 安達 勇(静岡県立静岡がんセンター)
  • 大田 洋二郎(静岡県立静岡がんセンター)
  • 石川 睦弓(静岡県立静岡がんセンター 研究所)
  • 吉田 隆子(日本大学 短期大学部)
  • 小池 真規子(目白大学 人間学部)
  • 大野 ゆうこ(大阪大学 大学院)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 がん臨床研究
研究開始年度
平成19(2007)年度
研究終了予定年度
平成21(2009)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究は、がん患者・家族の悩みや負担のデータベースを構築し、助言を冊子として発行すると共に、その内容を、WEB版がんよろず相談システム(http://cancerqa.scchr.jp)として公開し、患者、家族の支援ツールとすることを目的とする。さらに、本システムを活用して、全国のがん診療連携拠点病院の相談支援センター等における医療相談の質を向上させる。
研究方法
1)WEB版がんよろず相談システムの開発と改良
がん患者、家族、医療関係者、行政担当者などを対象に、WEB版がんよろず相談システムを開発し、利用者の意見を入れながら改良に努めた。
2)がん患者の悩みや負担に対する助言集の作成
がんよろず相談Q&A集や小冊子“学びの広場シリーズ”の作成を進めた。
3)がんよろず相談運用マニュアルの作成
相談支援センター運用マニュアルを作成し、WEB版がんよろず相談の活用を図った。
4) 医療相談担当者のための研修会の開催
静岡がんセンターの相談担当者のノウハウを全国に普及させるため、研修会を実施した。
5)倫理面への配慮
本研究では、対象者に対する危険性を生じる状況は想定されていない
結果と考察
1)WEB版がんよろず相談システムの開発と改良
2007年度にシステムを公開し、ポータルサイト化、サーチエンジン最適化対策、がん種別並びに病期別検索システムを導入し改良に努めた。
2)WEB版がんよろず相談システムの評価と利用状況
システムは、がん患者・家族の悩みや負担の全貌を把握し、助言を知り、暮らしの支援のための情報を入手できる強力な武器であるとの評価を得ている。利用状況については、サイト利用者は毎月4万件余りとなり、公開当初の11倍まで増加した。
3)がん患者の悩みや負担に対する助言集の作成
がんよろず相談Q&A 第4~6集「乳がん編(1)(2)(3)」及び小冊子、“学びの広場シリーズ”4種類を作成し、その内容をWEB版がんよろず相談で公開した。
4)がんよろず相談運用マニュアルの作成
“がんよろず相談-担当者マニュアル・資料集2008”を作成し、全国の相談支援センター担当者に配布した。
5) 医療相談担当者のための研修会の開催
研修会には、全国の医療相談担当者250名が参加し、ロールプレイにより事例検討を行うとともに、WEB版がんよろず相談の利用法を指導した。
結論
WEB版がんよろず相談は、がん患者・家族、医療関係者によって利用可能であり、患者・家族の悩みや負担を和らげる強力な武器へと成長と進化を遂げつつある。

公開日・更新日

公開日
2010-05-31
更新日
-

行政効果報告

文献番号
200925005C