文献情報
文献番号
202223014A
報告書区分
総括
研究課題名
特殊健康診断等のデータ入力標準化およびデータ利活用ツール開発のための研究
課題番号
22JA1003
研究年度
令和4(2022)年度
研究代表者(所属機関)
大神 明(産業医科大学 産業生態科学研究所)
研究分担者(所属機関)
- 安藤 肇(産業医科大学 産業生態科学研究所 作業関連疾患予防学研究室)
- 川波 祥子(産業医科大学 産業生態科学研究所)
- 塩田 直樹(産業医科大学 医学部 小児科学)
- 上野 晋(産業医科大学 産業生態科学研究所)
- 山本 誠(産業医科大学 産業生態科学研究所)
- 宮本 俊明(産業医科大学 産業医実務研修センター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 労働安全衛生総合研究
研究開始年度
令和4(2022)年度
研究終了予定年度
令和6(2024)年度
研究費
6,154,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
本研究の研究目的は、国内事業場における特殊健康診断の活用実態、特に情報入力および蓄積、保存の実態を調査し、中小企業にも提供可能な特殊健康診断統合パーソナルヘルスレコード(PHR)あるいはツールを開発し、より実効的な産業保健サービスの定着と産業保健活動の充実を図ることである。
研究方法
Ⅰ.特殊健康診断等のデータ入力標準化およびデータ利活用に関する事業場における課題に関する考察、および特殊健康診断問診票調査を交えてⅡ.問診票標準化の試みを行った。
結果と考察
法定の特殊健康診断の法令に記載されている一次健康診断項目のうち、自覚症状及び他覚症状に言及されている項目を調査し、整理すると共に各項目のコード割り付けを考案した。作業現場の課題として、労働者一人一人が取り扱った化学物質等の種類と量の正確な作業記録をデータとして入力および蓄積・保存する事が非常に困難な状況にあること、特に問診内容自体の正確性の問題、データ入力標準化に関する精度管理の困難な状況、などの課題が挙げられた。今後の展望として、現在現場で用いられている網羅的把握方法のシステムをモデルケースとして改良し、本人および職制に加え、化学物質管理者や保護具着用管理責任者も、労働者一人一人が取り扱った化学物質等のデータを確認できるシステムに改良する事で効率的かつ効果的に現状を確認し、更にその先には現時点では連携の仕組みが整っていない作業環境測定結果や健康診断結果と紐付けるシステム開発についても検討を進めて行く必要があると考える。
結論
特殊健康診断結果の入手に関する研究として、健診機関と産業医、および事業場に対し、特殊健診結果の情報の利活用に関する現状調査を行い、特殊健康診断の現状把握と、中小の嘱託産業医でも容易にアクセス可能な特殊健康診断データへのアクセス手法についての調査研究を進めた。デジタル主体の特殊健診個人健康記録媒体を整備する上で、作業環境・作業状況・自他覚症状の情報は重要かつ基本的な部分を占めると思われるので、問診票の調査より開始しデータの標準化に繋がる作業を進めた。
公開日・更新日
公開日
2023-06-08
更新日
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