地域医療構想を踏まえた救急医療体制の充実に関する研究

文献情報

文献番号
202222066A
報告書区分
総括
研究課題名
地域医療構想を踏まえた救急医療体制の充実に関する研究
課題番号
22IA2004
研究年度
令和4(2022)年度
研究代表者(所属機関)
横田 裕行(日本体育大学 大学院保健医療学研究科)
研究分担者(所属機関)
  • 坂本 哲也(帝京大学 医学部 救急医学講座)
  • 丸橋 孝昭(北里大学 医学部救命救急医学)
  • 高山 隼人(長崎大学病院 地域医療支援センター)
  • 織田 順(東京医科大学 救急・災害医学分野)
  • 野田 龍也(公立大学法人奈良県立医科大学 医学部 公衆衛生学講座)
  • 田邉 晴山(財団法人救急振興財団救急救命東京研修所 )
  • 横堀 將司(日本医科大学 大学院医学研究科救急医学分野)
  • 中田 孝明(国立大学法人千葉大学 大学院医学研究院救急集中治療医学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 地域医療基盤開発推進研究
研究開始年度
令和4(2022)年度
研究終了予定年度
令和6(2024)年度
研究費
2,310,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
 新型コロナウイルス感染拡大の影響から救急医療は逼迫したが、そもそも超高齢社会の中で救急医療の需要は増加しており、その対応として救急医療体制の課題やその解決方法を検討しなければならない。救急医療は地域医療構想の中で重要な要素であり、安心安全は社会のための基本的なインフラである。救急患者を救急医療機関に円滑に搬送する体制を確実にするために、初期・二次・三次救急医療体制を維持しつつ、将来に向けてより効率的な医療体制を構築する必要がある。そこで、下記に記載する3つの課題を中心に、今後の救急医療のあり方について検討、提案することを目的とした。
研究方法
 研究目的を達成するために研究班体制は救急医療の第一人者であり、かつ救急医療の現場で活動している専門家を分担研究者として組織した。本研究は課題として3分野(病院前医療の課題、救急医療機関の課題、救急医療に関わる人材の課題)に分類し、研究分担者の専門性からそれぞれの担当を決定し研究を進めた。すなわち、「病院前医療の課題」として①ドクターカーと消防機関の救急業務との効率的・効果的な連携、②救急搬送困難事例の現状分析、「救急医療機関の課題」として③二次救急医療機関の評価と役割分析、④救命救急センターの現状と評価、⑤新型コロナウイルス感染症への救急医療機関の対応、「救急医療に関わる人材の課題」として⑥救急医療に関わる医師の働き方、⑦救急救命士と救急処置に関する研究からそれぞれの現状を明らかにした。
結果と考察
 研究分担者が各々研究班を開催し、各研究分担者における進捗状況と課題についての情報共有のための研究班会議を計3回開催した。今年度は病院前医療や救急医療機関、人材確保の視点から救急医療における現状の課題を把握することができた。すなわち、病院前医療の課題(①ドクターカーと消防機関の救急業務との効率的・効果的な連携、②救急搬送困難事例の現状分析)、救急医療機関の課題(③二次救急医療機関の評価と役割分析、④救命救急センターの現状と評価、⑤新型コロナウイルス感染症への救急医療機関の対応)、救急医療に関わる人材の課題(⑥救急医療に関わる医師の働き方、⑦救急救命士と救急処置に関する研究)における課題抽出をした。「病院前医療の課題」の①では地域や都道府県MC協議会を対象にアンケート調査を行い、消防との連携を確認した。②では千葉市や東京都のデータをもとに分析を行った。「救急医療機関の課題」における③では二次医療機関は地域特性を踏まえた評価方法の検討を行い、④では新型コロナ感染拡大の中、救命救急センターがどのような役割を担うべきかを中心に評価項目を検討した。⑤では東京都における新型コロナウイルス感染拡大の中で、搬送困難事例やドクターカーの対応を検討した。「救急医療に関わる人材の課題」における⑥では医師の働き方改革の現状と課題を把握し、⑦では三次救急医療機関を対象に救急救命士が医師の負担軽減に寄与しているかをアンケート調査で明らかにすることができた。
結論
 「病院前医療」の①では地域や都道府県MC協議会を対象にアンケート調査を行い、消防との連携を確認した。②では千葉市や東京都のデータをもとに分析を行った。「救急医療機関」における③では二次医療機関は地域特性を踏まえた評価方法の検討を行い、④では新型コロナ感染拡大の中、救命救急センターがどのような役割を担うべきかを中心に評価項目を検討した。⑤では東京都における新型コロナウイルス感染拡大の中で、搬送困難事例やドクターカーの対応を検討した。「救急医療に関わる人材」における⑥では医師の働き方改革の現状と課題を把握し、⑦では三次救急医療機関を対象に救急救命士が医師の負担軽減に寄与しているかをアンケート調査で明らかにすることができた。救急医療が抱える課題を病院前医療や救急医療機関の視点、そして救急医療に関わる人材不足の観点から、その現状分析を行うことができた。これらの結果を踏まえ、次年度以降は現状の課題抽出とその解決に向けて実証を含んだ検討を行う必要がある。次年度以降はこれらの結果を踏まえ、これらの課題解決に向けて検討を行うこととした。

公開日・更新日

公開日
2023-07-04
更新日
2023-07-13

研究報告書(PDF)

研究報告書(紙媒体)

収支報告書

文献番号
202222066Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
3,000,000円
(2)補助金確定額
3,000,000円
差引額 [(1)-(2)]
0円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 1,927,800円
人件費・謝金 0円
旅費 117,790円
その他 264,410円
間接経費 690,000円
合計 3,000,000円

備考

備考
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公開日・更新日

公開日
2024-02-28
更新日
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