臨床研修の到達目標・方略・評価等の見直しに向けた研究

文献情報

文献番号
202222046A
報告書区分
総括
研究課題名
臨床研修の到達目標・方略・評価等の見直しに向けた研究
課題番号
21IA2003
研究年度
令和4(2022)年度
研究代表者(所属機関)
福井 次矢(東京医科大学 茨城医療センター)
研究分担者(所属機関)
  • 大滝 純司(東京医科大学 医学教育学分野)
  • 片岡 仁美(臼井 仁美)(岡山大学大学院医歯薬学総合研究科地域医療人材育成講座)
  • 高橋 理(聖路加国際大学・専門職大学院・公衆衛生学研究科)
  • 高村 昭輝(富山大学・学術研究部 医学系・医学教育学講座)
  • 野村 英樹(金沢大学附属病院 総合診療部)
  • 前野 哲博(筑波大学 医学医療系)
  • 村岡 亮(昭和大学 医学教育学講座)
  • 大出 幸子(聖路加国際大学・専門職大学院・公衆衛生学研究科)
  • 有岡 宏子(聖路加国際大学 聖路加国際病院一般内科)
  • 大谷 典生(聖路加国際大学 聖路加国際病院 救急部・救命救急センター)
  • 小林 大輝(東京医科大学・茨城医療センター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 地域医療基盤開発推進研究
研究開始年度
令和3(2021)年度
研究終了予定年度
令和5(2023)年度
研究費
1,212,000円
研究者交替、所属機関変更
所属機関異動 研究代表者 福井次矢 聖路加国際大学(令和3年4月1日~3年9月30日) → 東京医科大学茨城医療センター(令和3年10月1日以降)

研究報告書(概要版)

研究目的
令和2(2020)年度の大きく改定された医師臨床研修制度における到達目標、方略・評価への遵守状況を把握し、さらなる改善に向けて課題を抽出することである。
研究方法
そのために、2つの調査研究を計画した。一つは、年度末に厚生労働省が行っている、全国の臨床研修病院の研修医、指導医、プログラム責任者にアンケート調査に必要な質問項目を組み込み、得られた結果を解析すること、もう一つは、比較的少数の上級医や指導医を対象にフォーカスインタビューを行い、その結果を解析することである。
結果と考察
計画の第一、毎年度末に行われている研修医、指導医、プログラム責任者を対象としたアンケート調査について、令和3(2021)年度末に行うアンケート調査に質問を組み込み、データとして収集したとのことである。しかしながら、我々研究班へのデータ提供上の手続き(特に研究倫理・法的側面について)について厚生労働省内で議論が行われているとのことで、いまだ研究班としてデータを入手できておらず、解析に着手していない状況である。したがって、本年度の報告書では、計画の第二、上級医・指導医を対象としたフォーカスインタビューの結果を報告する。
 令和2(2020)年度の医師臨床研修制度改定で、7診療科のローテーションが必修となったが、それに対する賛成意見が多く述べられ、地域医療研修期間は4週間が妥当との意見も多かった。改善が望まれる点としては、第三者評価の義務化や地域医療研修の受け入れ基準(200床以下)の見直しが挙げられた。また、令和4(2020)年度から、基礎医学研究に興味のある研修医を対象に、臨床研修と基礎研究の両立を可能とする基礎研究医プログラムが開始されたところであるが、研究時間が自己研鑽としてカウントされているという現状が明らかとなった。全体的には、令和2(2020)年に改訂された制度を、早急に変えたほうがよいとの意見は皆無であった。
NPO法人卒後臨床研修評価機構を介して、全国の上級医・指導医を対象にWeb面談によるインタビュー参加を募ったところ、12名の上級医・指導医から応募があり、令和4(2022)年7月6日~7月12日の期間に、1回につき2名の上級医・指導医を対象に計6回のインタビューを行った。そして、インタビュー終了後、議論内容をテキストに起こした後、発言者に確認するメンバーチェッキングを実施した。その後、thematic codingを実施して、キーワードを抽出し、4つのキーワード(公的的意見、課題・問題点、改善要望、現場で試みている工夫・苦労など)を用いて、内容を比較検討した。
結論
医師臨床研修制度の次回の見直しが令和6(2025)年度に予定されていることから、本年度(令和5(2023)年度)中に、見直しの必要性と、見直す場合の内容を決定する必要がある。今後、そのための議論が様々な会議体で行われるはずであり、結論を導くうえで、本研究で得られたデータが役立つものと思われる。

公開日・更新日

公開日
2023-07-05
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

収支報告書

文献番号
202222046Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
1,575,000円
(2)補助金確定額
1,575,000円
差引額 [(1)-(2)]
0円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 99,000円
人件費・謝金 0円
旅費 0円
その他 1,116,478円
間接経費 363,000円
合計 1,578,478円

備考

備考
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公開日・更新日

公開日
2023-07-07
更新日
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