エイズ対策研究事業の企画と評価に関する研究

文献情報

文献番号
202220025A
報告書区分
総括
研究課題名
エイズ対策研究事業の企画と評価に関する研究
課題番号
21HB2001
研究年度
令和4(2022)年度
研究代表者(所属機関)
天野 景裕(東京医科大学 医学部 臨床検査医学分野)
研究分担者(所属機関)
  • 福武 勝幸(東京医科大学 医学部)
  • 菊池 嘉(国立国際医療センター・エイズ治療・研究開発センター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 エイズ対策政策研究
研究開始年度
令和3(2021)年度
研究終了予定年度
令和5(2023)年度
研究費
2,500,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究は幅広い立場からエイズ対策研究のあり方と方向性を検討し、成果を評価し、エイズ対策関連研究が有効、適正かつ円滑に実施されるように支援することを目的とする。エイズに対応する基礎研究は言うに及ぼす、臨床医学、社会医学からワクチン開発までをカバーする研究が一貫して、総合的に推進されるようコーディネートする。エイズ対策関連研究が厚生労働省と日本医療研究開発機構の研究に分かれて実施されているが、当研究課題の目的に鑑み両者が合同でヒアリング会と研究成果発表会を実施することにより、国内で公的補助により実施されるエイズ対策関連研究の情報共有による一体化が図られることを目的とする。
研究方法
年度初めの6-7月頃に1年目の研究を対象にエイズ対策関連研究の新規研究代表者会議(ヒアリング会)を開き各研究代表者間の意見交換を行い、各研究課題の相補性を高め、各研究班の研究の範囲と方向性を吟味し、エイズ対策関連研究の総合的発展を目指した。併せて、各研究班に関する評価委員のコメントに対する研究代表者の対応策を確認してきた。今年度はCOVID-19対策のため、抄録と10分程度で閲覧できるパワーポイントによるスライドを作成し、研究開発管理システムを利用しWEBで登録し、評価者が閲覧できるようにした。また、8-9月頃に2、3年目の研究を対象に研究成果発表会を開き、意見交換を行うと共に評価委員による進捗状況の把握を支援したが、今年度はヒアリング会と同様の対応とした。対面形式を取りやめ、ヒアリング会と研究成果発表会は共にオンライン会議システムを用いてヒアリング会は7月3日に研究成果発表会は9月23日と9月25日に実施した。
厚生労働省と日本医療研究開発機構の研究の両者についての事前評価、中間・事後評価に係わる作業の効率化を図るため、電子化データによる評価システムを導入し、各研究代表者、評価委員および当研究班の負担を軽減した。
結果と考察
結果
a. 1年目の研究班を対象として、研究開発管理システムを利用し、WEBで登録し、評価者が閲覧できるようにした。令和4年7月3日にオンライン会議にて、AMEDの9課題、厚生労働省の6課題の計15課題の研究について、ヒアリング会の発表と質疑を行った。年度初めに評価委員会からフィードバックされたコメントに対して、各研究代表者の対応等の確認が行われた。
b. 研究成果発表会は2年目、3年目の研究班を対象として実施し、ヒアリング会と同様に実施した。2年目研究者対象に、令和4年9月23日:AMEDの12課題、厚生労働省の15課題の計27課題の研究について、3年目研究者対象に令和4年9月25日:AMEDの2課題、厚生労働省の8課題の計10課題の研究について、研究成果発表と質疑を行った。研究代表者、分担研究者、学術顧問であるAMEDと厚生労働省エイズ対策政策研究事業の評価者、AMEDと健康局結核感染症課エイズ対策推進室の担当官が参加した。
c. 研究報告書や報告会の発表スライドなどを登録するシステムを開発した。また、厚生労働科学研究とAMED研究の取り扱いを区分して、それぞれの系統だけのアクセス権、両者へのアクセス件の設定により、両者の事務局が独立して利用可能にすると共に当研究班は全体へのアクセス件を持つ形で情報管理した。また、研究者間での情報共有の活性化を図るために、当研究班のサイトにログイン権限を持つ研究者の間のみで情報共有を促進するため、研究報告書、通知・お知らせ、共有データ、その他の4分類で共有データのアップロードを受け付けるシステムを導入した。
考察
本研究は、厚生労働行政推進事業費補助金エイズ対策政策研究事業と日本医療研究開発機構のエイズ対策実用化研究事業の核研究を合同して研究計画やその成果を発表し、相互の関係の調整や協力体制の確立、そして研究者のインセンティブとなる環境の醸成の場として、両組織の評価委員会からの支持を受けてきた。エイズ研究の方向性については、我が国のみならず世界的視野から把握する必要があり、そのためエイズ対策関連研究事業の企画・立案に当たっては広く基礎的、臨床的、疫学的研究のみならず、社会医学的立場までふまえて検討し、適切に行う必要があることから、この分野に関わりの深い有識者や研究代表者との意見交換を行い、立案、評価に還元する仕組みを構築した。今年度はオンライン会議システムを導入して、討議の機会を作ることが出来た。また、エイズ対策研究評価システムの存在は各研究者をインターネット上で結び、ホームページから情報を提供するとともに、抄録や発表スライドの登録や修正が24時間いつでもできる環境として機能した。
結論
厚生労働省のエイズ対策政策研究事業と日本医療研究開発機構のエイズ対策実用化研究事業の適性かつ円滑な実施を図ることに寄与した。

公開日・更新日

公開日
2024-04-02
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

収支報告書

文献番号
202220025Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
3,250,000円
(2)補助金確定額
3,250,000円
差引額 [(1)-(2)]
0円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 108,240円
人件費・謝金 0円
旅費 0円
その他 2,400,970円
間接経費 750,000円
合計 3,259,210円

備考

備考
会議のための物品購入のために予算を超過したため、9,210円を自己資金にて充当した。

公開日・更新日

公開日
2024-04-02
更新日
-