文献情報
文献番号
202219004A
報告書区分
総括
研究課題名
公的医療の立場及び社会の立場からのワクチンの費用対効果の評価研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
20HA1004
研究年度
令和4(2022)年度
研究代表者(所属機関)
池田 俊也(国際医療福祉大学 医学部 公衆衛生学)
研究分担者(所属機関)
- 小林 美亜(山梨大学大学院 総合研究部医学域)
- 五十嵐 中(横浜市立大学 医学部)
- 白岩 健(国立保健医療科学院 保健医療経済評価研究センター)
- 森脇 健介(立命館大学 生命科学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 新興・再興感染症及び予防接種政策推進研究
研究開始年度
令和2(2020)年度
研究終了予定年度
令和4(2022)年度
研究費
3,200,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
今後国内でコロナワクチンの費用対効果や財政インパクトを推計する際の基礎となるデータを整理することを目的とした。また、社会の立場によるワクチンの費用効果分析に関する先行研究をシステマティックに収集し、標準化の必要性と課題について検討を行うとともに、多様な価値の要素とこれらのワクチンの医療経済評価における組み込みの可能性について検討を行うこととした。さらに百日せきワクチンの追加接種に関する医療経済評価のレビューを行うこととした。
研究方法
レセプトデータ等を用いて、i)新型コロナウイルス感染症の疾病費用推計 ii) コロナワクチンの有効性推計と潜在的削減費用推計 iii) COVID罹患のQOL評価の4点についてデータの整備を行った。また、「9価ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン」「百日せきワクチン」「おたふくかぜワクチン」「ポリオワクチン」「ロタウィルスワクチン」「新型コロナワクチン」に係る費用対効果の文献を収集した。さらに、多様な価値の要素を医療経済評価に組み込んだ先行研究事例を特定し、主に分析結果に与える影響について着目したレビューを行うとともに、百日せきワクチンの追加接種の医療経済評価の事例を収集しレビューした。
結果と考察
コロナワクチンの費用対効果評価・財政影響評価・価値評価を行う際の基礎となるデータが構築された。また、国内外の文献レビュー等を通じ、社会の立場など広い立場からの医療経済評価を行う際の標準化の必要性と課題について明らかにした。百日せきの追加接種に関する国内外費用対効果の状況について明らかとなった。
結論
今回の研究により、コロナワクチンの費用対効果の推計を行う基礎データが整ったことから、具体的な推計が可能となった。また。日本において社会の立場からの分析を行う際の実践的なマニュアルを確立するための課題が整理された。
公開日・更新日
公開日
2025-09-08
更新日
-