サービス等利用計画の策定過程における相談支援専門員の思考や判断等の可視化及びアセスメント項目等の標準化のための研究

文献情報

文献番号
202218043A
報告書区分
総括
研究課題名
サービス等利用計画の策定過程における相談支援専門員の思考や判断等の可視化及びアセスメント項目等の標準化のための研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
22GC1016
研究年度
令和4(2022)年度
研究代表者(所属機関)
石山 麗子(国際医療福祉大学大学院 医療福祉学研究科)
研究分担者(所属機関)
  • 小澤 温(筑波大学 人間系)
  • 鈴木 孝典(大正大学 社会共生学部)
  • 相馬 大祐(福井県立大学 看護福祉学部社会福祉学科)
  • 酒井 恵美子(国際医療福祉大学大学院 医療福祉経営専攻)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 障害者政策総合研究
研究開始年度
令和4(2022)年度
研究終了予定年度
令和6(2024)年度
研究費
10,537,000円
研究者交替、所属機関変更
該当無し。

研究報告書(概要版)

研究目的
 相談支援専門員のサービス等利用計画の策定過程における思考過程の可視化、考慮すべき要素の標準化、標準化した要素を盛り込んだアセスメント等の様式を作成することである。
 R4年度の研究目的:研究Aでは計画相談支援の思考過程の可視化と考慮すべき要素を抽出すること、研究Bでは相談支援事業所における様式の活用状況と実際に使用している様式の実態を明らかにすることである。
研究方法
 研究Aは、フォーカスグループインタビュー(以下、FGI)を初任者グループ(12人)と熟達者グループ(11人)に対して各2回行い、逐語録から相談受理から支援実施過程で支援を実施するにあたり考慮すべき要素をカテゴリーとして抽出した。
 研究Bは、全国の相談支援事業所1,670箇所に対して調査票を送付し、アンケート調査を実施するとともに、事業所で使用している様式を収集し、項目を分析した。
結果と考察
 研究Aは、初任者グループと熟達者グループにおいて、①時間軸の視点、②思考過程、行動の具体性の相違がうかがえた。
 研究Bは、回収数581件(回収率34.8%)であった。様式のうち、サービス等利用計画及びモニタリングは、事業所における地域内での統一様式の使用が進んでいた。他方、相談受付票、アセスメントは、統一様式の作成、利用は2~3割程度にとどまった。事業所で使用されている各様式の項目数は、相談受付票(181)、アセスメント(583)、サービス等利用計画(50)、障害児支援利用計画(32)、モニタリング(50)、児童のモニタリング(30)であった。特に相談受付票とアセスメント様式における項目が多岐にわたったが、カテゴリー化は可能であった。
結論
 相談支援専門員の思考では、FGI第1回、第2回を通じ初任者と熟達者各グループで①時間軸の視点、②思考過程、行動の具体性の相違がうかがえた。計画相談支援の思考過程の可視化と考慮すべき要素の抽出は、今後もFGIを繰り返し、更に分析を進め、精度を高めていく必要がある。
 全国の相談支援事業所で使用されている様式のうちサービス等利用計画、モニタリング様式は、事業所において、地域内での統一様式の使用が進んでいた。他方、相談受付票、アセスメントは、統一様式の作成、利用は約2~3割にとどまり、その様式を構成する記入項目も多岐に及んだ。
 相談支援事業所で使用する様式は、相談支援専門員の思考を助け、計画相談支援の質を保障するうえで今後は、統一した様式の開発が求められる。

公開日・更新日

公開日
2025-05-29
更新日
-

研究報告書(PDF)

公開日・更新日

公開日
2024-05-31
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

収支報告書

文献番号
202218043Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
13,698,000円
(2)補助金確定額
13,698,000円
差引額 [(1)-(2)]
0円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 810,000円
人件費・謝金 877,000円
旅費 2,320,000円
その他 6,530,000円
間接経費 3,161,000円
合計 13,698,000円

備考

備考
-

公開日・更新日

公開日
2024-03-28
更新日
-