文献情報
文献番号
202218032A
報告書区分
総括
研究課題名
新型コロナウイルス感染に起因すると考えられる精神症状に関する疫学的検討と支援策の検討に資する研究
課題番号
22GC1005
研究年度
令和4(2022)年度
研究代表者(所属機関)
中尾 智博(九州大学大学院医学研究院 精神病態医学分野)
研究分担者(所属機関)
- 村山 桂太郎(九州大学病院)
- 高橋 晶(筑波大学 医学医療系 災害・地域精神医学)
- 福田 治久(九州大学 大学院医学研究院)
- 萱間 真美(国立研究開発法人国立国際医療研究センター 国立看護大学校)
- 久我 弘典(国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター 認知行動療法センター)
- 下野 信行(九州大学 大学病院 )
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 障害者政策総合研究
研究開始年度
令和4(2022)年度
研究終了予定年度
令和6(2024)年度
研究費
11,540,000円
研究者交替、所属機関変更
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研究報告書(概要版)
研究目的
本研究の目的は、COVID-19の罹患者に出現した精神症状に対して支援に結びつけるためのガイドラインの作成への提言を行うことであった。
研究方法
以下①〜③の調査、すなわち、①国内におけるCOVID-19罹患に起因すると考えられる気分障害や不安障害等の精神疾患の有病率に関する医療レセプトデータを用いた調査、②COVID-19罹患に起因すると考えられる精神症状の疫学研究について国内外の文献レビューの実施および前述の調査結果との比較検討、③COVID-19罹患後に起因した精神症状を有する者に対する自治体や保健所、精神保健福祉センター等における支援体制の現状把握と好事例の収集を行なった。
結果と考察
それぞれの結果は①COVID-19罹患者は呼吸器感染症(RTI)罹患者に比べて精神症状発現率が高い傾向にあることが認めた、②COVID-19に関連して、抑うつ、不安、恐怖、トラウマティックストレス、PTSD、不眠への影響が確認された③全国すべての精神保健福祉センターで罹患後症状への対応件数は2021年度で1,092件あり、これは同センターが対応した相談件数23,960件のうちの4.6%に相当するものであった。
結論
今後はワクチン接種状況やウイルス株の違いによる罹患後症状の変化、精神保健福祉センターのみならず市町村や保健所が行った支援の好事例を収集することなどを通じて、対応の好事例をさらに収集する必要がある。
公開日・更新日
公開日
2023-06-29
更新日
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