文献情報
文献番号
200918001A
報告書区分
総括
研究課題名
小児ネフローゼ症候群に対する初期治療確立を目指した多施設共同臨床研究と拡大臨床試験体制整備
課題番号
H19-臨床試験・一般-007
研究年度
平成21(2009)年度
研究代表者(所属機関)
吉川 徳茂(和歌山県立医科大学 医学部小児科)
研究分担者(所属機関)
- 五十嵐 隆(東京大学大学院 医学系研究科小児科)
- 本田 雅敬(東京都立清瀬小児病院)
- 飯島 一誠(神戸大学 医学部小児科)
- 中村 秀文(国立成育医療センター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 医療技術実用化総合研究(臨床研究・予防・治療技術開発研究)
研究開始年度
平成19(2007)年度
研究終了予定年度
平成21(2009)年度
研究費
51,218,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
小児ネフローゼ症候群の初期治療として、1960年代に国際小児腎臓病研究班が合意提唱した2ヶ月のプレドニゾロン治療(国際法)が広く行われてきたが、再発が多く、ステロイドの長期投与が行われている。しかし、長期投与による副作用は大きな問題であり、コクランレビューも「適切にデザインされた十分に有効なランダム化比較試験が必要である」と述べている。わが国の国際法の成績は、海外の国際法より良く、長期投与法とも遜色なく、日本人患者では国際法は長期投与法と同等の有効性がある可能性がある。
本研究では、小児ステロイド感受性ネフローゼ症候群に対する初期治療法のエビデンスを確立するために、プレドニゾロン2ヶ月(国際法)と6ヶ月(長期法)投与の多施設共同ランダム化比較試験を実施する。
本研究では、小児ステロイド感受性ネフローゼ症候群に対する初期治療法のエビデンスを確立するために、プレドニゾロン2ヶ月(国際法)と6ヶ月(長期法)投与の多施設共同ランダム化比較試験を実施する。
研究方法
1.課題名:初発小児特発性ネフローゼ症候群患者を対象としたプレドニゾロン国際法(2ヶ月投与)と長期投与法(6ヶ月投与)の有効性と安全性の多施設共同オープンランダム化比較試験
2.対象:1-15歳のネフローゼ症候群初発症例で治療開始3週間以内にステロイド感受性とした患者
3.有効性評価項目
主要評価項目:頻回再発までの期間
副次的評価項目:無再発期間、再発率、ステロイド総投与量、有害事象発現割合
4.目標患者数:各群125例、計250例
2.対象:1-15歳のネフローゼ症候群初発症例で治療開始3週間以内にステロイド感受性とした患者
3.有効性評価項目
主要評価項目:頻回再発までの期間
副次的評価項目:無再発期間、再発率、ステロイド総投与量、有害事象発現割合
4.目標患者数:各群125例、計250例
結果と考察
初発時の小児ネフローゼ症候群患者の多くは、腎臓専門医でない一般小児科医により治療されるため、一般小児科医も参加した拡大臨床試験ネットワークの構築が必要である。一般小児科医の臨床試験への参加は、EBMの浸透と普及に貢献し、小児腎臓病患者に対する治療の均霑化と医療レベルの向上にも貢献すると考えられる。
平成19年度(初年度)各施設の倫理委員会の承認を得て、9月より試験を開始した。
平成20年度(2年目)試験を継続
平成21年度(3年目):12月31日現在、登録症例数は188例になり順調に進行している。登録症例数が250例に近づいた時点で、有効性と安全性について中間解析を行う予定である。9月に実施したセントラルモニタリングの結果、的確に安全管理された質の高い臨床試験であることが明らかになった。
平成19年度(初年度)各施設の倫理委員会の承認を得て、9月より試験を開始した。
平成20年度(2年目)試験を継続
平成21年度(3年目):12月31日現在、登録症例数は188例になり順調に進行している。登録症例数が250例に近づいた時点で、有効性と安全性について中間解析を行う予定である。9月に実施したセントラルモニタリングの結果、的確に安全管理された質の高い臨床試験であることが明らかになった。
結論
本研究は当初計画どおり順調にすすんでおり、的確に安全管理された質の高い臨床試験である。
公開日・更新日
公開日
2011-05-30
更新日
-