骨髄バンクドナーの提供体制強化と若年ドナーの確保・リテンションへ向けた適切な介入方法の確立のための研究

文献情報

文献番号
202214006A
報告書区分
総括
研究課題名
骨髄バンクドナーの提供体制強化と若年ドナーの確保・リテンションへ向けた適切な介入方法の確立のための研究
課題番号
22FF1002
研究年度
令和4(2022)年度
研究代表者(所属機関)
福田 隆浩(国立研究開発法人国立がん研究センター 中央病院造血幹細胞移植科)
研究分担者(所属機関)
  • 岡本 真一郎(学校法人慶應義塾 慶應義塾大学 医学部内科学(血液)教室)
  • 日野 雅之(大阪公立大学 大学院医学研究科 血液腫瘍制御学)
  • 高梨 美乃子(東京都赤十字血液センター)
  • 吉内 一浩(東京大学 医学部附属病院)
  • 黒澤 彩子(伊那中央病院 腫瘍内科)
  • 大竹 文雄(大阪大学大学院経済学研究科)
  • 下野 僚子(早稲田大学 理工学術院)
  • 後藤 秀樹(北海道大学病院 検査・輸血部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 移植医療基盤整備研究
研究開始年度
令和4(2022)年度
研究終了予定年度
令和6(2024)年度
研究費
6,230,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究班の目的は、骨髄バンクドナーの提供体制強化と若年ドナーを継続的に確保し提供の意欲を維持・向上させるような適切な介入方法を確立することである。
研究方法
【骨髄バンクドナーの提供体制強化】
1)ドナー休暇制度の導入へ向けた企業への介入法の検討
2)ドナーの家族同意率を高めるための対策:家族の同意・不同意と幹細胞提供の有無に関連する要因の探索するためにインタビュー調査を行った。
【若年ドナーの確保・リテンションへ向けた適切な介入方法の確立】 
3)若年ドナー10,000人を対象とした大規模アンケート調査・初期コーディネート進行率を高めるための介入研究4)若年ドナーを継続的に確保し、提供の意欲を維持・向上させる介入法についての検討
5)新規ドナーWEB登録システムの導入へ向けた取り組み
結果と考察
ドナー休暇制度の導入を促す対策を行うために、介入の対象として企業のみならず学校、日本骨髄バンク、自治体、行政を設定した。介入方法として、①休暇制度の必要性やメリットを伝える広報、②休暇制度を整備するための手続の支援、③ドナー登録者や候補者を介した働きかけを行う方針とした。

ドナーの家族同意率を高めるための対策として、家族の反対があった40歳未満の若年ドナーおよび家族を対象とする探索的インタビュー調査(半構造化面接法による個別面接)のプロトコールを作成し倫理審査を行った。ドナー登録〜適合者となりうる方(定期的に献血をしている等)の家族のインタビューを行い、子どもの骨髄提供への家族の関与、家族同意に対する意識、家族と話すタイミングについて重要な知見が得られた。

初期コーディネート進行率を高めるための介入研究として、利他性の高いドナーの行動変容へ繋がる適合通知のメッセージの伝え方について4群間のランダム化比較試験を行った(N=11,049)。登録患者とHLA型が一致するドナー登録者が少ないことを強調したメッセージを適合通知に入れると、従来の通知文に比べて、30歳以下の男性の返信率、幹細胞提供意欲、確認検査受検率、候補者選定率、幹細胞提供同意率、幹細胞提供率を全て統計的に有意に高めた。

また口腔内スワブを用いたHLA検査のWEB登録システムへの導入ついて日本赤十字社・日本骨髄バンクと会議を重ねており、新規WEB登録システムを用いてトライアルを行う予定である。
結論
先行研究班で行った調査では、ドナー都合による終了理由の中で「仕事の都合(43%)」と「家族の不同意・都合(36%)」が最も多かった。骨髄バンクドナーの提供体制強化として、ドナー休暇制度の導入へ向けた企業への介入法の開発やドナーの家族同意率を高めるための対策を行うことにより、仕事の都合や家族の不同意によるコーディネート中止が減少することが期待される。行動経済学の観点からドナーコーディネートの現状を解析した研究は初めてであり、今後、ソーシャルマーケティング手法を用いて、ドナープールの質向上を目指していく。

公開日・更新日

公開日
2023-12-13
更新日
-

研究報告書(PDF)

公開日・更新日

公開日
2023-12-13
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

収支報告書

文献番号
202214006Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
8,099,000円
(2)補助金確定額
7,064,000円
差引額 [(1)-(2)]
1,035,000円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 1,347,087円
人件費・謝金 495,000円
旅費 634,802円
その他 2,718,473円
間接経費 1,869,000円
合計 7,064,362円

備考

備考
実績報告書備考欄記載の別途補助金対象外の自己負担金支出により、総事業費と補助金対象経費実支出額の間にその差額が生じている。

公開日・更新日

公開日
2023-12-13
更新日
-