各都道府県におけるアレルギー疾患医療連携体制構築に関する研究

文献情報

文献番号
202213011A
報告書区分
総括
研究課題名
各都道府県におけるアレルギー疾患医療連携体制構築に関する研究
課題番号
22FE2001
研究年度
令和4(2022)年度
研究代表者(所属機関)
海老澤 元宏(国立病院機構相模原病院 臨床研究センター)
研究分担者(所属機関)
  • 伊藤 靖典(地方独立行政法人長野県立病院機構長野県立こども病院 生命科学研究センター)
  • 大矢 幸弘(国立研究開発法人 国立成育医療研究センター・アレルギーセンター)
  • 櫻井 大樹(山梨大学 大学院総合研究部 耳鼻咽喉科・頭頸部外科)
  • 永田 真(埼玉医科大学 医学部 呼吸器内科)
  • 福冨 友馬(国立病院機構相模原病院 臨床研究センター)
  • 宮﨑 大(鳥取大学 医学部眼科)
  • 矢上 晶子(冨高 晶子)(藤田医科大学 医学部総合アレルギー科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 免疫・アレルギー疾患政策研究
研究開始年度
令和4(2022)年度
研究終了予定年度
令和6(2024)年度
研究費
4,924,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
平成29年に策定されたアレルギー疾患対策に関する基本的な指針(基本指針)の下、全国に都道府県拠点病院が設置された。本研究班では各都道府県におけるアレルギー疾患の医療提供体制の現状調査を起点とし、都道府県拠点病院を中心とした医療提供体制の整備・構築を行い、全国でのアレルギー疾患医療の均てん化を目指す。
研究方法
【各都道府県の医療機関に対するアンケート調査】
1次調査はモデル事業を行った11施設の府県下の総合病院366施設を対象に「1.診療体制」「2.診療状況」「3.都道府県拠点病院との連携」について実施した。2次調査は、1次調査において調査協力が得られた29施設およびモデル事業病院11施設、計40施設を対象に診療実績について回答を得た。
【各都道府県のアレルギー診療医療情報の一元化・発信】
各地域のアレルギー疾患医療情報の一元化に向けて、研究分担者と協議した。
結果と考察
【各都道府県の医療機関に対するアンケート調査】
1次調査:診療体制として、アレルギー専門医が常勤として在籍している割合は高くなく専門医以外の医師が診療している現状が示唆されたが、耳鼻咽喉科・皮膚科・眼科では各基本領域の専門医が自身の診療科に関連するアレルギー疾患の診療を行っていると考えられた。診療状況は、成人の食物アレルギー、消化管アレルギー関連疾患、小児の金属アレルギーを重症度に関わらず診療可能な施設は少なかった。また、成人に対する食物経口負荷試験およびプリックテストの実施可能施設が少なかった。治療については、生物学的製剤および分子標的薬の投与、アレルゲン免疫療法(舌下)は成人、小児ともに4~6割程度の施設で実施していた。都道府県拠点病院との連携については、多くの施設が拠点病院との連携教育を行っていたが、アレルギー診療の問題点や拠点病院への要望として移行期医療に言及する意見もあり、今後の課題と考える。
2次調査:いずれの調査項目においても、都道府県拠点病院は非拠点病院と比較して、アレルギー診療に関する医療を提供していた。しかしながら、請求コードを用いて調査したため、請求コードが同じであるプリックテストとパッチテストを区別することができなかったこと、施設が使用しているシステムの相違で院外処方のエピペンが計上されず実際の処方件数と乖離する施設があった。
【各都道府県のアレルギー診療医療情報の一元化・発信】
上述のアンケート調査結果については、各都道府県のアレルギー疾患に関するホームページや都道府県拠点病院のホームページ、アレルギーポータル等を通して、国民にも広く周知することが可能と考えられた。
結論
今年度実施した調査から、モデル事業を実施した地域におけるアレルギー疾患の医療提供体制が明らかになった。特に、成人における食物アレルギー診療の医療提供体制の整備は喫緊の解決すべき課題と考えられた。また請求コードを用いた調査方法については、再考する必要がある。今年度実施した調査から、モデル事業を実施した地域におけるアレルギー疾患の医療提供体制が明らかになった。特に、成人における食物アレルギー診療の医療提供体制の整備は喫緊の解決すべき課題と考えられた。また請求コードを用いた調査方法については、再考する必要がある。

公開日・更新日

公開日
2023-10-18
更新日
-

研究報告書(PDF)

公開日・更新日

公開日
2023-10-18
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

収支報告書

文献番号
202213011Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
6,400,000円
(2)補助金確定額
6,400,000円
差引額 [(1)-(2)]
0円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 299,824円
人件費・謝金 4,427,100円
旅費 124,676円
その他 72,400円
間接経費 1,476,000円
合計 6,400,000円

備考

備考
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公開日・更新日

公開日
2023-11-08
更新日
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