免疫アレルギー疾患対策に関する研究基盤及び評価基盤の構築

文献情報

文献番号
202213010A
報告書区分
総括
研究課題名
免疫アレルギー疾患対策に関する研究基盤及び評価基盤の構築
課題番号
21FE2001
研究年度
令和4(2022)年度
研究代表者(所属機関)
森田 英明(国立研究開発法人 国立成育医療研究センター 免疫アレルギー・感染研究部)
研究分担者(所属機関)
  • 玉利 真由美(東京慈恵会医科大学 医学部)
  • 足立 剛也(京都府立医科大学 大学院医療レギュラトリーサイエンス学教室)
  • 野田 龍也(公立大学法人奈良県立医科大学 医学部 公衆衛生学講座)
  • 天谷 雅行(慶應義塾大学 医学部 皮膚科学教室)
  • 藤枝 重治(福井大学 学術研究院医学系部門)
  • 松本 健治(国立成育医療センター研究所免疫アレルギー研究部)
  • 海老澤 元宏(国立病院機構相模原病院 臨床研究センター)
  • 中山 俊憲(千葉大学 大学院医学研究院)
  • 貝沼 圭吾(国立病院機構三重病院 臨床研究部)
  • 中島 沙恵子(京都大学 大学院医学研究科)
  • 神尾 敬子(九州大学 九州大学病院呼吸器科)
  • 倉島 洋介(千葉大学 国際高等研究基幹)
  • 二村 昌樹(国立病院機構 名古屋医療センター 小児科)
  • 猪俣 武範(順天堂大学 医学部)
  • 坂下 雅文(福井大学 医学部 耳鼻咽喉科)
  • 正木 克宜(慶應義塾大学 医学部 内科学(呼吸器))
  • 福田 憲(高知大学 医学部)
  • 佐藤 さくら(国立病院機構相模原病院臨床研究センター 病態総合研究部)
  • 緒方 大聡(国立病院機構福岡病院 臨床研究部)
  • 黒川 友哉(千葉大学医学部附属病院 臨床試験部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 免疫・アレルギー疾患政策研究
研究開始年度
令和3(2021)年度
研究終了予定年度
令和5(2023)年度
研究費
4,616,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
我が国では免疫アレルギー疾患の罹患者は非常に多く社会問題となっている。平成26年にアレルギー疾患対策基本法が成立し、これらの推進に関する基本的な指針では長期的かつ戦略的な研究推進の必要性が示された。その後、免疫アレルギー疾患研究10か年戦略が令和元年に示された。本研究班は効果的で有意義な免疫アレルギー疾患の研究を推進するため、研究戦略の実装および進行状況の把握を目的とする。
研究方法
① 我が国における免疫アレルギー研究分野の進捗評価に資する調査研究
令和3年度に行った研究インパクト解析の成果をもとにして、研究者の多様性がパフォーマンスに与える影響を解析した。また研究開発成果を社会に実装する上で必須となるスタートアップ企業・投資状況の調査も行った。
② 医療の現状及び経年的変化を把握するための研究基盤の構築
レセプト情報・特定健診等情報データベース(NDB)を活用し、免疫アレルギー疾患の診療実態を行った。気管支喘息の新たな治療薬として上市した生物学的製剤を対象として、処方実態の解析を行った。更に、アトピー性皮膚炎患者、及び食物アレルギー(類縁疾患である好酸球性消化管疾患を含む)患者を対象としたフィージビリティスタディを行なった。
③ 異分野連携、産官学民連携及び国際的な研究開発を進められる仕組み作り
留学推進シンポジウム「留学のすゝめ」、各診療科とコメディカルの垣根を越えるバーチャル教育事業「出前授業」、海外の最先端の研究を進める日本人研究者の発掘に向けた「UJA論文賞」を実施した。
④ 前半5年間での10か年戦略の進捗の確認及び総合的評価
公的研究費を対象とした戦略毎の採択状況調査、論文数の推移調査、10か年戦略の進捗状況や、進捗を踏まえた改善策等に関して、研究分担者及び協力者にアンケートを行った。
結果と考察
① 我が国における免疫アレルギー研究分野の進捗評価に資する調査研究
研究者の多様性が研究パフォーマンスに与える影響について、Human Frontier Science Program (HFSP)と我が国の科研費基盤Aを比較検討した。基盤AはHFSPと比較すると研究者がやや医学によっているものの、基盤Aの研究者も比較的多様なものであることが明らかとなった。HFSPでは多様性と研究パフォーマンスの相関の傾向が見られたが、基盤Aでは相関は明らかではなかった。目的・構成方法によって、その多様性を増やすことに意味は異なると暗示する結果となった。スタートアップ企業・投資状況の調査では、アレルギー分野への投資額を比較すると概ね米国:欧州:日本 = 20:6:1であった。単純な比較はできないが、我が国におけるアレルギー分野への投資は比較的小規模であることが明らかとなった。モダリティ別に分けると、米国はバイオ医薬品・低分子関連の創薬バイオベンチャーへの投資額が大きい一方で、日本はアプリ開発関連のベンチャーへの投資の割合が大きいことが明らかとなった。
② 医療の現状及び経年的変化を把握するための研究基盤の構築
2017年度における気管支喘息に対する生物学的製剤の処方実態を明らかにした。生物学的製剤を処方された患者総数は10歳代までは男性が多く、20歳代以降は女性に多い結果となり、本邦の年齢階級別・男女別喘息患者総数と同様の傾向であった。生物学的製剤を処方された患者総数は男女ともに70歳代が最も多く、本邦の高齢者における難治性・重症喘息の実態を反映した結果が得られた。また、地域毎に処方実態が異なっていることから、診療の均てん化を図ることが重要性であると考えられた。
③ 異分野連携、産官学民連携及び国際的な研究開発を進められる仕組み作り
第31回国際喘息学会日本・北アジア部会、及び第59回小児アレルギー学会において、留学推進イベント「留学のすゝめ」を開催し、計10名の海外留学中/後の医師・研究者より留学の生の声を届けてもらい、迅速な留学に繋がる事例の創出に至った。
④ 前半5年間での10か年戦略の進捗の確認及び総合的評価
公的研究費の採択状況調査では、戦略毎の採択状況の違い、各戦略の中での採択状況の違いが明らかとなった。アレルギー関連主要雑誌に掲載された戦略毎の論文数調査、免疫アレルギー関連雑誌に掲載された本邦からの論文総数調査では、論文掲載数が増加傾向にあり研究推進が図られているものと考えられた。10か年戦略の進捗状況や、進捗を踏まえた改善策等に関して、研究分担者及び協力者にアンケートを行い、これまでの成果と問題点が明らかとなった。
結論
インパクト解析、スタートアップ投資調査、厚労科研費・AMEDを中心とした公的研究費の採択状況調査、研究者によるアンケート解析等の統合的解析結果を元にして、研究10か年戦略の中間見直しに資するエビデンスを今後も構築していく。

公開日・更新日

公開日
2023-10-18
更新日
-

研究報告書(PDF)

公開日・更新日

公開日
2023-10-18
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

収支報告書

文献番号
202213010Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
6,000,000円
(2)補助金確定額
6,000,000円
差引額 [(1)-(2)]
0円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 1,321,466円
人件費・謝金 0円
旅費 160,620円
その他 3,133,914円
間接経費 1,384,000円
合計 6,000,000円

備考

備考
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公開日・更新日

公開日
2023-10-18
更新日
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