文献情報
文献番号
200916013A
報告書区分
総括
研究課題名
実現・持続可能性ある臨床研究フェローシップ構築研究
課題番号
H21-臨研(教育)・一般-007
研究年度
平成21(2009)年度
研究代表者(所属機関)
福原 俊一(京都大学 大学院医学研究科 社会健康医学系専攻 医療疫学分野)
研究分担者(所属機関)
- 石丸 裕康(天理よろづ相談所病院)
- 渡部 一宏(昭和薬科大学)
- 草場 鉄周(医療法人北海道家庭医療学センター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 医療技術実用化総合研究(臨床研究基盤整備推進研究)
研究開始年度
平成21(2009)年度
研究終了予定年度
平成23(2011)年度
研究費
28,625,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
1)治験・臨床研究に関わる多職種の専門家に対して、臨床研究のコア・コンピテンシーの修得を可能にするプログラムの開発と提供、2)従来の「e-learning」を超えた学習効果と持続可能性のある遠隔学習プログラムの開発、および実践的な研究プロジェクトを通じたOJTの提供、3)1、2のプログラムの学習達成度の測定・評価法を確立、の3点である。
研究方法
研究目的の1)では、基本コース(Aコース)と専修コース(Bコース)の2コースで開始した。
Aコースでは、学習達成度の評価システムを開発し、一定レベルに達した受講者に修了認定をした。Bコースでは上記に加え、1年目で研究計画書作成、2年目でデータ収集、3年目で解析・論文作成を目標とした。2年目終了時に、学習達成度と研究計画の質を評価し、修了認定する。
2)プロジェクトメンバーはAコースを受講し、さらに実際の研究に参加して一連のプロセスを学習する。また、多職種研究チームではリーダー候補に、Bコースなどのプログラムの受講機会を提供する。
3)本プログラムおよびメンタリングの評価研究を実施する。評価研究の結果をさらにフィードバックして効果的なプログラムの提供に活用する。
Aコースでは、学習達成度の評価システムを開発し、一定レベルに達した受講者に修了認定をした。Bコースでは上記に加え、1年目で研究計画書作成、2年目でデータ収集、3年目で解析・論文作成を目標とした。2年目終了時に、学習達成度と研究計画の質を評価し、修了認定する。
2)プロジェクトメンバーはAコースを受講し、さらに実際の研究に参加して一連のプロセスを学習する。また、多職種研究チームではリーダー候補に、Bコースなどのプログラムの受講機会を提供する。
3)本プログラムおよびメンタリングの評価研究を実施する。評価研究の結果をさらにフィードバックして効果的なプログラムの提供に活用する。
結果と考察
1)191名がAコースを受講した。脱落者は約10%と少なく、受講者から高い講義評価を得た。Bコースでは7グループを立ち上げ、各グループは一ヶ月毎に課題を提出した。スクーリング時に進捗状況を確認し、グループ間での討論や専門家によるフィードバックをした。
2)臨床での問題解決を、臨床研究の分析手法を用いて実施した。単一施設での多職種からなるグループを立ち上げ、スクーリング時にワークショップ形式でリサーチ・クエスチョンを絞込んだ。
3)どのコースにおいても高い受講者の満足度が得られた。しかし、Bコースのメンタリングに関しては、月1回、E-mailを用いて行う方法が主体であったため、十分な指導体制が確保できていないという意見もあった。
2)臨床での問題解決を、臨床研究の分析手法を用いて実施した。単一施設での多職種からなるグループを立ち上げ、スクーリング時にワークショップ形式でリサーチ・クエスチョンを絞込んだ。
3)どのコースにおいても高い受講者の満足度が得られた。しかし、Bコースのメンタリングに関しては、月1回、E-mailを用いて行う方法が主体であったため、十分な指導体制が確保できていないという意見もあった。
結論
Aコースは、一定の学習効果と高い持続可能性を確認できた。Bコースおよび多職種研究チームは、計8グループが立ち上がり、次年度がプロジェクト進展の山場となる。メンター=メンティー関係の構築が成功の鍵を握るため、次年度からは、Web会議システムを用いたメンタリングを実施する。教育やメンタリングに関する調査の結果をもとにプログラムを改善し、実現・持続性のある臨床研究フェローシップのさらなる構築を進める。
公開日・更新日
公開日
2011-05-30
更新日
-