国立病院機構における臨床研究データ管理システムの構築を中心とした基盤整備研究

文献情報

文献番号
200916008A
報告書区分
総括
研究課題名
国立病院機構における臨床研究データ管理システムの構築を中心とした基盤整備研究
課題番号
H21-臨研(機関)・一般-002
研究年度
平成21(2009)年度
研究代表者(所属機関)
伊藤 澄信(独立行政法人国立病院機構本部 医療部研究課)
研究分担者(所属機関)
  • 丹後 俊郎(国立保健医療科学院技術評価部)
  • 長谷川 彰(独立行政法人国立病院機構本部医療部研究課治験推進室)
  • 井出 泰男(独立行政法人国立病院機構本部医療部研究課治験推進室)
  • 水沼 周市(独立行政法人国立病院機構本部医療部研究課治験推進室)
  • 信澤 治子(独立行政法人国立病院機構本部医療部研究課治験推進室)
  • 志賀 朋恵(独立行政法人国立病院機構本部医療部研究課治験推進室)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 医療技術実用化総合研究(臨床研究基盤整備推進研究)
研究開始年度
平成21(2009)年度
研究終了予定年度
平成23(2011)年度
研究費
58,760,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
144の病院ネットワークを持つ国立病院機構(以下NHO)は多施設共同臨床研究および治験を推進しているが、中心となるNHO本部で研究計画書の作成支援、データマネージメントを通じ若手医療スタッフを育成し、医師主導治験を含めた臨床研究の質と量の増加を図る
研究方法
本研究で構築したWeb-based Data Capture(WBDC)を用い、EBM推進のための大規模臨床研究、医師主導治験などの研究計画書作成支援、研究事務局、モニタリング業務、研修などを実施する
結果と考察
21年度NHO指定研究2課題(A/H1N1インフルエンザワクチン医師主導成人治験、A/H1N1インフルエンザワクチン安全性の研究)、A/H1N1インフルエンザワクチン小児医師主導治験4課題、厚生労働科学研究(21年度指定研究に付随)2課題、製造販売後調査2課題の研究計画書・同意説明文書ならびにWeb-based Data Capture(WBDC)画面作成などを行った。平成18年度以降のEBM推進研究9課題など21年度に新規登録された26,913症例(累積症例数58,040症例)の個票のデータマネージメントを行った。昨年度までの経験に基づき、WBDCにはロジカルチェックを導入したが、精度が十分とは言い難い面も認められた。NHO職員の治験・臨床研究知識の普及啓発を目的として、臨床研究デザイン研修会(2日間、47名)、治験・臨床研究倫理審査委員研修会(1日、57名)、治験・臨床研究コーディネーター初任者研修(5日間、88名)、治験・臨床研究コーディネータースキルアップ研修(2日間、33名)を行った。医師主導治験のモニタリングでは臨床研究と治験で要求されているデータの整合性に関する要求レベルに差があることが判明した。新型インフルエンザHAワクチンの安全性の研究では67施設、22,112例のワクチン接種者の安全性データを1カ月余りで収集したが、本事業で整備したWBDCならびにモニタリング体制があって初めて可能であった。
データセンター機能の水平展開を目指してiRnetのWeb化し稼働させた。遠隔研修システムを用いて簡単に利用できる統計解析プログラムの開発中である。
結論
本研究事業で整備したホームページはhttp://www.csecr.jpで公開し治験・臨床試験の推進に資するとともに症例データベースのWBDC入力画面となっており、WEBサーバーを用いた臨床研究症例登録は臨床研究の円滑な推進に有効であることが示された。

公開日・更新日

公開日
2011-05-30
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2010-12-16
更新日
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