文献情報
文献番号
202211041A
報告書区分
総括
研究課題名
神経変性疾患領域の基盤的調査研究
課題番号
20FC1049
研究年度
令和4(2022)年度
研究代表者(所属機関)
中島 健二(独立行政法人国立病院機構松江医療センター)
研究分担者(所属機関)
- 勝野 雅央(名古屋大学 大学院医学系研究科 神経内科)
- 齋藤 伸治(名古屋市立大学 大学院医学研究科新生児・小児医学分野)
- 村松 一洋(自治医科大学 医学部 小児科学)
- 祖父江 元(愛知医科大学)
- 長谷川 一子(独立行政法人 国立病院機構 相模原病院 臨床研究センター 脳神経内科 神経難病研究室・脳神経内科)
- 斎藤 加代子(東京女子医科大学 医学部)
- 能登 祐一(京都府立医科大学 脳神経内科医局)
- 矢部 一郎(北海道大学大学院医学研究院)
- 青木 正志(国立大学法人東北大学 大学院医学系研究科 神経内科)
- 桑原 聡(国立大学法人千葉大学 大学院医学研究院神経内科学)
- 高橋 良輔(京都大学 大学院医学研究科・臨床神経学)
- 辻 省次(国際医療福祉大学医学部)
- 戸田 達史(東京大学大学院医学系研究科 神経内科学)
- 坪井 義夫(福岡大学 医学部脳神経内科学教室)
- 古和 久典(独立行政法人国立病院機構松江医療センター 脳神経内科)
- 武田 篤(独立行政法人国立病院機構仙台西多賀病院 統括診療部)
- 服部 信孝(順天堂大学大学院医学研究科)
- 梶 龍兒(国立大学法人徳島大学 大学院医歯薬学研究部 臨床神経科学分野)
- 磯部 紀子(黒木 紀子)(九州大学 大学院医学研究院)
- 中島 孝(独立行政法人国立病院機構新潟病院 脳神経内科)
- 中村 雅之(鹿児島大学)
- 埜中 正博(関西医科大学 医学部 )
- 花島 律子(鳥取大学 医学部 医学科 脳神経医科学講座 脳神経内科)
- 保住 功(岐阜薬科大学・大学院 (薬物治療学))
- 望月 秀樹(大阪大学大学院医学系研究科)
- 森田 光哉(自治医科大学 医学部 内科学講座 神経内科学部門)
- 池内 健(国立大学法人新潟大学 脳研究所)
- 和泉 唯信(徳島大学病院 脳神経内科)
- 小野寺 理(国立大学法人新潟大学 脳研究所脳神経内科学分野)
- 小島原 典子(静岡社会健康医学大学院大学)
- 高橋 祐二(国立精神・神経医療研究センター・病院・神経内科)
- 柿田 明美(新潟大学 脳研究所)
- 小久保 康昌(三重大学 大学院地域イノベーション学研究科)
- 饗場 郁子(国立病院機構 東名古屋病院 臨床研究部)
- 下畑 享良(岐阜大学大学院医学系研究科脳神経内科学分野)
- 齊藤 祐子(東京都健康長寿医療センター)
- 岩崎 靖(愛知医科大学 加齢医科学研究所 神経病理部門)
- 野中 雄一郎(東京慈恵会医科大学 医学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患政策研究
研究開始年度
令和2(2020)年度
研究終了予定年度
令和4(2022)年度
研究費
35,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
神経変性疾患領域の、①球脊髄性筋萎縮症(SBMA)、②筋萎縮性側索硬化症(ALS)、③脊髄性筋萎縮症(SMA)、④原発性側索硬化症(PLS)、⑤進行性核上性麻痺(PSP)、⑥Parkinson病(PD)、⑦大脳皮質基底核変性症(CBD)、⑧Huntington病(HD)、⑨神経有棘赤血球症(NA)、⑩Charcot-Marie-Tooth病(CMT)、⑪特発性基底核石灰化症(IBGC)、⑫脊髄空洞症、⑬脊髄髄膜瘤、⑭遺伝性ジストニア、⑮脳内鉄沈着神経変性症(NBIA)、⑯Perry病、⑰前頭側頭葉変性症(FTLD)、⑱紀伊ALS/Parkinson認知症複合(紀伊ALS/PDC)、⑲家族性本態性振戦(重症)(ET)の19疾患を対象とし、1)疫学調査による実態把握、2)患者レジストリの構築と発展、3)患者情報・生体試料の収集、4)生理学検査や病理学検査などの有用性、5)診断基準・重症度分類や疾患分類の改訂について検討し、6)診療ガイドライン(GL)・診療マニュアルの作成・改訂、療養の手引きの作成、7)診療体制の整備を検討して我が国における診療向上と厚生行政施策に貢献することを目的とした。
研究方法
1)疾患名、疾患分類、診断基準・重症度分類・診療GLの作成・改訂について、関連学会・関連研究班と連携して検討した。
2)レジストリを構築し、患者・疫学調査、患者・自然歴調査と共に生体試料・ゲノムの収集を進め、治験の実施も想定したレジストリ構築も含めた検討を進めた。
3)国際的な議論も踏まえ、疾患名や疾患分類、診断基準・重症度分類について検討した。
4)診断基準や重症度評価などにおける、生理学的・生化学的・神経画像的・遺伝子検査などの有用性を検討した。
5)臨床診断と病理診断が解離する例が少なくなく、両者を比較検討し、臨床診断の改定を検討した。
6)遺伝子診断体制、神経難病診療・療養体制や支援体制、リハビリテーションについても検討し、共同研究に向けて横断的研究グループの構築も進めた。
7)NBIAに関連して、小児科領域からの研究者の参加を得て検討を進めた。早期診断に向けて、受診から診断までの日時の短縮について検討した。
8)研究班活動について、講演や研究班ホームページ(Hp)により周知を図った。
9)共同研究を進めるため、対象疾患を4グループに分けて共同研究案を検討する体制を構築した。
10)「神経変性班ガイドライン等統括委員会」を設立し、必要に応じて研究の倫理的側面を含めた議論を進めた。
11)遺伝子診断に関する倫理的側面についても関連学会と連携して検討し、学会における議論につなげた。
2)レジストリを構築し、患者・疫学調査、患者・自然歴調査と共に生体試料・ゲノムの収集を進め、治験の実施も想定したレジストリ構築も含めた検討を進めた。
3)国際的な議論も踏まえ、疾患名や疾患分類、診断基準・重症度分類について検討した。
4)診断基準や重症度評価などにおける、生理学的・生化学的・神経画像的・遺伝子検査などの有用性を検討した。
5)臨床診断と病理診断が解離する例が少なくなく、両者を比較検討し、臨床診断の改定を検討した。
6)遺伝子診断体制、神経難病診療・療養体制や支援体制、リハビリテーションについても検討し、共同研究に向けて横断的研究グループの構築も進めた。
7)NBIAに関連して、小児科領域からの研究者の参加を得て検討を進めた。早期診断に向けて、受診から診断までの日時の短縮について検討した。
8)研究班活動について、講演や研究班ホームページ(Hp)により周知を図った。
9)共同研究を進めるため、対象疾患を4グループに分けて共同研究案を検討する体制を構築した。
10)「神経変性班ガイドライン等統括委員会」を設立し、必要に応じて研究の倫理的側面を含めた議論を進めた。
11)遺伝子診断に関する倫理的側面についても関連学会と連携して検討し、学会における議論につなげた。
結果と考察
1) 臨床診断と病理診断の対比により診断の妥当性検証を進めた。
2) 診断基準や重症度分類の改訂に向けて患者データ収集を継続すると共に、現在使用されているものの妥当性を検討し、国際的な報告も踏まえて検討を進めた。
3) 診断基準や重症度分類、GLやマニュアルや手引きなど、本研究班の研究成果について、研究班Hpで公開して周知した。
4) ALS・SMA・PSP・HDなど、神経変性疾患の診療GL・手引きの原稿作成を進めた。
5) ALS多施設共同コホートJaCALS、PDの検査・臨床解析・治験推進などに向けての患者登録研究、PSP・CBDレジストリJALPAC、HDレジストリ、FTLDのレジストリFTLD-J、CMTレジストリCMTPR、ジストニア・IBGC・紀伊ALS/PDCなど、レジストリ研究を進めた。
6) 小児成人移行期医療について検討を進めた。
7) 遺伝子診断実施体制、薬物療法とサイバニクス治療HALとの複合療法、神経病理診断体制、全国の難病コーデイネータについて検討した。
8) 神経変性疾患の啓発活動を進めた。
9) 疾患分類の再検討を行い、神経フェリチン症とNBIAの対応について検討し、提言した。
10) 担当指定難病の臨床調査個人票の改訂、難病情報センターHp指定難病情報の定期更新に協力した。
11) 研究期間3年間の3年目として研究を進め、概ね計画を達成できた。
2) 診断基準や重症度分類の改訂に向けて患者データ収集を継続すると共に、現在使用されているものの妥当性を検討し、国際的な報告も踏まえて検討を進めた。
3) 診断基準や重症度分類、GLやマニュアルや手引きなど、本研究班の研究成果について、研究班Hpで公開して周知した。
4) ALS・SMA・PSP・HDなど、神経変性疾患の診療GL・手引きの原稿作成を進めた。
5) ALS多施設共同コホートJaCALS、PDの検査・臨床解析・治験推進などに向けての患者登録研究、PSP・CBDレジストリJALPAC、HDレジストリ、FTLDのレジストリFTLD-J、CMTレジストリCMTPR、ジストニア・IBGC・紀伊ALS/PDCなど、レジストリ研究を進めた。
6) 小児成人移行期医療について検討を進めた。
7) 遺伝子診断実施体制、薬物療法とサイバニクス治療HALとの複合療法、神経病理診断体制、全国の難病コーデイネータについて検討した。
8) 神経変性疾患の啓発活動を進めた。
9) 疾患分類の再検討を行い、神経フェリチン症とNBIAの対応について検討し、提言した。
10) 担当指定難病の臨床調査個人票の改訂、難病情報センターHp指定難病情報の定期更新に協力した。
11) 研究期間3年間の3年目として研究を進め、概ね計画を達成できた。
結論
神経変性疾患領域19疾患を対象として、政策研究を進めた。
1) 関連学会や関連実用化研究班などと連携し、神経変性疾患全体、各疾患の政策研究について検討した。
2) 診断基準や重症度評価法、疾患分類について検討した。
3) 診療GLや診療マニュアル・手引きの作成・改訂を進めた。
4) 神経変性疾患の各疾患に関するレジストリ研究を進めた。
5) HAL医療用下肢タイプの長期使用データ収集、難病診療支援体制、遺伝子検査体制などについても検討した。
6) 臨床調査個人票の改訂、難病情報センターHpの定期更新に協力した。
1) 関連学会や関連実用化研究班などと連携し、神経変性疾患全体、各疾患の政策研究について検討した。
2) 診断基準や重症度評価法、疾患分類について検討した。
3) 診療GLや診療マニュアル・手引きの作成・改訂を進めた。
4) 神経変性疾患の各疾患に関するレジストリ研究を進めた。
5) HAL医療用下肢タイプの長期使用データ収集、難病診療支援体制、遺伝子検査体制などについても検討した。
6) 臨床調査個人票の改訂、難病情報センターHpの定期更新に協力した。
公開日・更新日
公開日
2023-06-30
更新日
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