文献情報
文献番号
202209027A
報告書区分
総括
研究課題名
循環器病対策推進基本計画に基づいた、都道府県の有用な目標指標の設定のための研究
課題番号
21FA1011
研究年度
令和4(2022)年度
研究代表者(所属機関)
平田 健一(国立大学法人 神戸大学 大学院医学研究科 内科学講座 循環器内科学分野)
研究分担者(所属機関)
- 今村 知明(公立大学法人奈良県立医科大学 医学部 公衆衛生学講座)
- 埴岡 健一(特定非営利活動法人 日本医療政策機構)
- 小笠原 邦昭(学校法人岩手医科大学 医学部 脳神経外科学講座)
- 古賀 政利(国立循環器病研究センター 脳血管内科)
- 板橋 亮(岩手医科大学 脳神経内科・老年科)
- 辻野 彰(長崎大学病院 脳神経内科)
- 藥師寺 祐介(関西医科大学 医学部 神経内科学講座)
- 中瀬 裕之(奈良県立医科大学脳神経外科)
- 坂田 泰史(国立大学法人 大阪大学 医学部附属病院 循環器内科)
- 的場 聖明(京都府立医科大学大学院 医学研究科 循環器内科)
- 竹石 恭知(公立大学法人福島県立医科大学)
- 安井 治代(大阪大学 共創機構 産学官連携オフィス (兼)大学院医学系研究科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 循環器疾患・糖尿病等生活習慣病対策総合研究
研究開始年度
令和3(2021)年度
研究終了予定年度
令和4(2022)年度
研究費
5,339,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
本研究では、循環器病対策推進基本計画に基づいた、各都道府県計画の個別施策や目標(指標)等の内容を把握し、脳卒中分野、心血管疾患分野それぞれの専門家と連携しつつ、臨床的観点、公衆衛生学的観点から重要性が高いと考えられる個別施策及び指標について検討を行うことを目的とする。さらに、上記都道府県計画の実態把握と検証の結果を踏まえつつ、これまでの厚生労働科学研究から出てきた指標の候補と組み合わせることで、次期基本計画に向けた目標(指標)の候補やその検証のために必要な研究の提案につなげることを目指す。
研究方法
(1)各都道府県における循環器病対策推進計画の実態把握と学術的なレビュー
都道府県循環器病対策推進計画の策定状況を把握し、脳卒中・循環器病に関連する学会を中心に、各都道府県や、都道府県循環器病対策推進計画の策定に関わる都道府県循環器病対策推進協議会と連携しつつ、計画策定に向けた取組みを推進する。公表されている都道府県循環器病対策推進計画について、各都道府県の個別施策、目標(指標)等の内容について、各目標(指標)と個別施策の体系的な道筋も整理しつつまとめる。
(2)各都道府県の計画において重要性が高いと考えられる個別施策及び指標の検討
把握した各都道府県循環器病対策推進計画に基づき、多くの都道府県に共通する項目や、地域の特性が影響していると考えられる項目、各都道府県独自の項目等について検証を行い、脳卒中分野、心血管疾患分野それぞれの専門家と連携しつつ、臨床的観点、公衆衛生学的観点から重要性が高いと考えられる個別施策及び指標についての検討を行うとともに、各都道府県における好事例について検討する。
(3)第2期循環器病対策推進基本計画に向けた個別施策の目標となる指標と、目標(指標)の達成やその検証のために必要な研究の検討
「循環器病の医療体制構築に資する自治体が利活用可能な指標等を作成するための研究(研究代表者:今村)」と連携し、過去の厚生労働科学研究の成果や、脳卒中・循環器病に関連する学会のガイドライン等を参考にしつつ、個別施策の目標となる指標の候補について、指標の科学的根拠の観点も含め、検討の準備を行う。
都道府県循環器病対策推進計画の策定状況を把握し、脳卒中・循環器病に関連する学会を中心に、各都道府県や、都道府県循環器病対策推進計画の策定に関わる都道府県循環器病対策推進協議会と連携しつつ、計画策定に向けた取組みを推進する。公表されている都道府県循環器病対策推進計画について、各都道府県の個別施策、目標(指標)等の内容について、各目標(指標)と個別施策の体系的な道筋も整理しつつまとめる。
(2)各都道府県の計画において重要性が高いと考えられる個別施策及び指標の検討
把握した各都道府県循環器病対策推進計画に基づき、多くの都道府県に共通する項目や、地域の特性が影響していると考えられる項目、各都道府県独自の項目等について検証を行い、脳卒中分野、心血管疾患分野それぞれの専門家と連携しつつ、臨床的観点、公衆衛生学的観点から重要性が高いと考えられる個別施策及び指標についての検討を行うとともに、各都道府県における好事例について検討する。
(3)第2期循環器病対策推進基本計画に向けた個別施策の目標となる指標と、目標(指標)の達成やその検証のために必要な研究の検討
「循環器病の医療体制構築に資する自治体が利活用可能な指標等を作成するための研究(研究代表者:今村)」と連携し、過去の厚生労働科学研究の成果や、脳卒中・循環器病に関連する学会のガイドライン等を参考にしつつ、個別施策の目標となる指標の候補について、指標の科学的根拠の観点も含め、検討の準備を行う。
結果と考察
(1)各都道府県における循環器病対策推進計画の実態把握と学術的なレビュー
2021年度に引き続き、都道府県計画の策定進捗状況を調査した。2022年4月までに44都道府県において計画が策定されていることを確認した。残りの3府県については、2022年12月に2つ、2023年1月に1つの都道府県計画が公開されていることを確認した。これまでの班会議の議論も踏まえながら、レビューした内容をまとめ、第8回循環器病対策推進協議会(2022年7月29日開催)において、研究代表者から報告を行った。国の基本計画の項目建てを基本としつつ、都道府県計画における個別施策の項目建てはおおむね4つのパターンに分類できると考えられた。「保健、医療及び福祉に係るサービスの提供体制の充実」から、「多職種連携(地域連携)による循環器病対策・循環器病患者等を支える環境づくり」を切り出して項目立てしている計画が19都道府県で認められ、要素としては、【社会連携(切れ目のない医療・介護連携)】、【患者等支援】に分けられると考えられた。
(2)各都道府県の計画において重要性が高いと考えられる個別施策及び指標の検討
「循環器病の医療体制構築に資する自治体が利活用可能な指標等を作成するための研究(研究代表者:今村)」の研究成果も踏まえ、過去の厚生労働科学研究の成果や、循環器病に関連する学会のガイドライン等も参考にしつつ、重要性が高いと考えられる個別施策及び指標について検討した。
(3)第2期循環器病対策推進基本計画に向けた個別施策の目標となる指標と、目標(指標)の達成やその検証のために必要な研究の検討
各都道府県計画のレビューとまとめ、また、各都道府県の計画において重要性が高いと考えられる個別施策及び指標の検討を踏まえ、循環器病の医療体制構築に資する自治体が利活用可能な指標等を作成するための研究(研究代表者:今村)や関連する学会とも連携しながら、第2期循環器病対策推進基本計画に向けた個別施策の目標となる指標等について提案した。
2021年度に引き続き、都道府県計画の策定進捗状況を調査した。2022年4月までに44都道府県において計画が策定されていることを確認した。残りの3府県については、2022年12月に2つ、2023年1月に1つの都道府県計画が公開されていることを確認した。これまでの班会議の議論も踏まえながら、レビューした内容をまとめ、第8回循環器病対策推進協議会(2022年7月29日開催)において、研究代表者から報告を行った。国の基本計画の項目建てを基本としつつ、都道府県計画における個別施策の項目建てはおおむね4つのパターンに分類できると考えられた。「保健、医療及び福祉に係るサービスの提供体制の充実」から、「多職種連携(地域連携)による循環器病対策・循環器病患者等を支える環境づくり」を切り出して項目立てしている計画が19都道府県で認められ、要素としては、【社会連携(切れ目のない医療・介護連携)】、【患者等支援】に分けられると考えられた。
(2)各都道府県の計画において重要性が高いと考えられる個別施策及び指標の検討
「循環器病の医療体制構築に資する自治体が利活用可能な指標等を作成するための研究(研究代表者:今村)」の研究成果も踏まえ、過去の厚生労働科学研究の成果や、循環器病に関連する学会のガイドライン等も参考にしつつ、重要性が高いと考えられる個別施策及び指標について検討した。
(3)第2期循環器病対策推進基本計画に向けた個別施策の目標となる指標と、目標(指標)の達成やその検証のために必要な研究の検討
各都道府県計画のレビューとまとめ、また、各都道府県の計画において重要性が高いと考えられる個別施策及び指標の検討を踏まえ、循環器病の医療体制構築に資する自治体が利活用可能な指標等を作成するための研究(研究代表者:今村)や関連する学会とも連携しながら、第2期循環器病対策推進基本計画に向けた個別施策の目標となる指標等について提案した。
結論
本研究では、循環器病対策推進基本計画に基づいた、各都道府県計画の個別施策や目標(指標)等の内容を把握し、脳卒中分野、心血管疾患分野それぞれの専門家と連携しつつ、臨床的観点、公衆衛生学的観点から重要性が高いと考えられる個別施策及び指標について検討を行った。さらに、上記都道府県計画の実態把握と検証の結果を踏まえつつ、これまでの厚生労働科学研究から出てきた指標の候補と組み合わせることで、次期基本計画に向けた目標(指標)の候補やその検証のために必要な研究の提案を実施した。
公開日・更新日
公開日
2023-07-11
更新日
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