希少がんの情報提供・相談支援ネットワークの形成に関する研究

文献情報

文献番号
202208004A
報告書区分
総括
研究課題名
希少がんの情報提供・相談支援ネットワークの形成に関する研究
課題番号
20EA1005
研究年度
令和4(2022)年度
研究代表者(所属機関)
川井 章(国立がん研究センター中央病院 骨軟部腫瘍・リハビリテーション科)
研究分担者(所属機関)
  • 赤司 浩一(国立大学法人九州大学 医学研究院)
  • 松浦 成昭(大阪国際がんセンター)
  • 馬場 英司(九州大学大学院医学研究院社会環境医学講座連携社会医学分野)
  • 遠藤 誠(九州大学 整形外科)
  • 西田 俊朗(独立行政法人 地域医療機能推進機構 大阪病院)
  • 西田 佳弘(名古屋大学 医学部附属病院 リハビリテーション科)
  • 東 尚弘(国立研究開発法人 国立がん研究センター  がん対策研究所 がん登録センター)
  • 柴田 大朗(国立研究開発法人 国立がん研究センター 研究支援センター 生物統計部)
  • 鈴木 達也(国立研究開発法人 国立がん研究センター がんゲノム情報管理センター)
  • 高山 智子(国立研究開発法人国立がん研究センター がん対策研究所 がん情報提供部)
  • 後藤 悌(国立がん研究センター中央病院 呼吸器内科)
  • 岩田 慎太郎(国立がん研究センター中央病院 骨軟部腫瘍・リハビリテーション科)
  • 下井 辰徳(国立がん研究センター中央病院 腫瘍内科)
  • 加藤 陽子(国立がん研究センター 希少がんセンター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 がん対策推進総合研究
研究開始年度
令和2(2020)年度
研究終了予定年度
令和4(2022)年度
研究費
9,231,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究は、このような診療・受療上不利な状況にある希少がんに関して、全国の数か所で実際に情報提供・相談支援に関する拠点施設を整備し、パイロット研究を実施することにより、希少がん患者が、住み慣れた地域で、質の高い希少がんの情報提供・相談支援を受けられる体制・ネットワークを構築するための検討を行うことを目的とした。
研究方法
本研究では、希少がん中央機関である国立がん研究センター、都道府県がん診療連携拠点病院(大阪国際がんセンター)、大学病院(九州大学、名古屋大学)の3つの異なる背景を有する研究参加施設の研究者によって、先に述べた希少がんの情報提供・相談支援ネットワークの形成に関する研究を行った。
まず、先行して2014年に希少がんセンターを立ち上げ、希少がんの診療に関する電話相談「希少がんホットライン」を開設し運営してきた国立がん研究センターの研究分担者を中心に、中核拠点センターに求められる機能の予備的検討を行った。これと並行して大阪国際がんセンター、九州大学、名古屋大学(令和4年より参加)の研究分担者によって、実際に各施設に希少がんセンター(中核拠点センター)を設立した。さらに、中核拠点センターと、全国のがん診療連携拠点病院に整備されているがん相談支援センターの連携のための検討等を行った。また、研究最終年度であるR.4年度は、本研究班における3年間の研究・議論を基に、今後、わが国において希少がんに関する適切な情報提供・相談支援を行ってゆくために必要と考えられることをまとめた提言書「希少がんに関する適切な情報提供・相談支援のために」を取り纏めた。
結果と考察
本研究では、まず、本研究の目標である“希少がん患者が住み慣れた地域で納得のゆく診療や相談支援を受けられる体制を構築すること”を実現するための重要な柱として位置付けている『希少がん中核拠点センター(地域希少がんセンター)』の備えるべき機能を一般化し、明確にするための文書化を行った。
希少がんの定義のためのがんの種類の分類に関する研究では、先行のRARECAREの分類を尊重し、相互の互換性をできるだけ保ちつつ、その課題を解決するための新たな希少がんの分類を提案している。
希少がんホットラインに関しては、希少がんホットライン共通マニュアルおよび共通データベースの作成を行ない、希少がん診療医療機関リスト作成に関する研究では、分担研究施設において、実際に希少がん診療病院の“リスト”作成を行った。
また、本研究の最も重要な成果の一つとして、大阪国際がんセンター、九州大学、名古屋大学に、実際に希少がんセンター(希少がん中核拠点センター)を立ち上げ、ホットラインなど実臨床に即した相談・支援を行える体制を整えた。
以上、本研究班の3年間の活動と議論を踏まえ、今後、わが国において希少がんに関する適切な情報提供・相談支援を行ってゆくために必要と考えられることを記した提言書「希少がんに関する適切な情報提供・相談支援のために」を研究最終年度であるR.4年度に取り纏めた。
結論
希少がん患者が、住み慣れた地域で、質の高い希少がんの情報提供・相談支援を受けられる体制を構築するための基盤整備を目的として、全国の数か所で実際に情報提供・相談支援に関する拠点施設を設置し、以下のパイロット研究を実施した。
□ 希少がん中核拠点センターの備えるべき機能に関する研究
□ 希少がんの定義のためのがんの種類の分類に関する研究
□ 希少がんホットラインの標準化・データベース作成のための研究
□ 希少がん診療可能医療機関リスト作成に関する研究
□ 希少がん患者の診療体験に基づく診療機関へのアクセスに関する分析
□ 大阪国際がんセンター、九州大学、名古屋大学における希少がん中核拠点センターの設立と課題に関する研究
□ 希少がんに関する適切な情報提供・相談支援のための提言書作成

公開日・更新日

公開日
2023-07-04
更新日
-

研究報告書(PDF)

公開日・更新日

公開日
2023-07-04
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

文献情報

文献番号
202208004B
報告書区分
総合
研究課題名
希少がんの情報提供・相談支援ネットワークの形成に関する研究
課題番号
20EA1005
研究年度
令和4(2022)年度
研究代表者(所属機関)
川井 章(国立がん研究センター中央病院 骨軟部腫瘍・リハビリテーション科)
研究分担者(所属機関)
  • 松浦 成昭(大阪国際がんセンター)
  • 赤司 浩一(国立大学法人九州大学 医学研究院)
  • 馬場 英司(九州大学大学院医学研究院社会環境医学講座連携社会医学分野)
  • 遠藤 誠(九州大学 整形外科)
  • 西田 俊朗(独立行政法人 地域医療機能推進機構 大阪病院)
  • 西田 佳弘(名古屋大学 医学部附属病院 リハビリテーション科)
  • 東 尚弘(国立研究開発法人 国立がん研究センター  がん対策研究所 がん登録センター)
  • 柴田 大朗(国立研究開発法人 国立がん研究センター 研究支援センター 生物統計部)
  • 鈴木 達也(国立研究開発法人 国立がん研究センター がんゲノム情報管理センター)
  • 高山 智子(国立研究開発法人国立がん研究センター がん対策研究所 がん情報提供部)
  • 後藤 悌(国立がん研究センター中央病院 呼吸器内科)
  • 岩田 慎太郎(国立がん研究センター中央病院 骨軟部腫瘍・リハビリテーション科)
  • 下井 辰徳(国立がん研究センター中央病院 腫瘍内科)
  • 加藤 陽子(国立がん研究センター 希少がんセンター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 がん対策推進総合研究
研究開始年度
令和2(2020)年度
研究終了予定年度
令和4(2022)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究は、このような診療・受療上不利な状況にある希少がんに関して、全国の数か所で実際に情報提供・相談支援に関する拠点施設を整備し、パイロット研究を実施することにより、希少がん患者が、住み慣れた地域で、質の高い希少がんの情報提供・相談支援を受けられる体制・ネットワークを構築するための検討を行うことを目的とした。
研究方法
本研究では、希少がん中央機関である国立がん研究センター、都道府県がん診療連携拠点病院(大阪国際がんセンター)、大学病院(九州大学、名古屋大学)の3つの異なる背景を有する研究参加施設の研究者によって、先に述べた希少がんの情報提供・相談支援ネットワークの形成に関する研究を行った。
令和2年度には、先行して2014年に希少がんセンターを立ち上げ、希少がんの診療に関する電話相談「希少がんホットライン」を開設し運営してきた国立がん研究センターの研究分担者を中心に、中核拠点センターに求められる機能の予備的検討を行った。これと並行して大阪国際がんセンター、九州大学、名古屋大学(令和4年より参加)の研究分担者によって、実際に各施設に希少がんセンター(中核拠点センター)の設立を行った。さらに、中核拠点センターと、全国のがん診療連携拠点病院に整備されているがん相談支援センターの連携に関する研究を行った。また、研究最終年度である令和4年度には、本研究班における3年間の研究・議論を基に、今後、わが国において希少がんに関する適切な情報提供・相談支援を行ってゆくために必要と考えられることをまとめた提言書「希少がんに関する適切な情報提供・相談支援のために」を取り纏めた。
結果と考察
本研究では、まず、本研究の目標である“希少がん患者が住み慣れた地域で納得のゆく診療や相談支援を受けられる体制を構築すること”を実現するための重要な柱として位置付けている『希少がん中核拠点センター(地域希少がんセンター)』の備えるべき機能を一般化し、明確にするための文書化を行った。
希少がんの定義のためのがんの種類の分類に関する研究では、先行のRARECAREの分類を尊重し、相互の互換性をできるだけ保ちつつ、その課題を解決するための新たな希少がんの分類を提案している。
希少がんホットラインに関しては、希少がんホットライン共通マニュアルおよび共通データベースの作成を行ない、希少がん診療医療機関リスト作成に関する研究では、分担研究施設において、実際に希少がん診療病院の“リスト”作成を行った。
また、本研究の最も重要な成果の一つとして、大阪国際がんセンター、九州大学、名古屋大学に、実際に希少がんセンター(希少がん中核拠点センター)を立ち上げ、ホットラインなど実臨床に即した相談・支援を行える体制を整えた。
以上、本研究班の3年間の活動と議論を踏まえ、今後、わが国において希少がんに関する適切な情報提供・相談支援を行ってゆくために必要と考えられることを記した提言書「希少がんに関する適切な情報提供・相談支援のために」を研究最終年度であるR.4年度に取り纏めた。
結論
希少がん患者が、住み慣れた地域で、質の高い希少がんの情報提供・相談支援を受けられる体制を構築するための基盤整備を目的として、全国の数か所で実際に情報提供・相談支援に関する拠点施設を設置し、以下のパイロット研究を実施した。
□ 希少がん中核拠点センターの備えるべき機能に関する研究
□ 希少がんの定義のためのがんの種類の分類に関する研究
□ 希少がんホットラインの標準化・データベース作成のための研究
□ 希少がん診療可能医療機関リスト作成に関する研究
□ 希少がん患者の診療体験に基づく診療機関へのアクセスに関する分析
□ 大阪国際がんセンター、九州大学、名古屋大学における希少がん中核拠点センターの設立と課題に関する研究
□ 希少がんに関する適切な情報提供・相談支援のための提言書作成

公開日・更新日

公開日
2023-07-04
更新日
-

研究報告書(PDF)

公開日・更新日

公開日
2023-07-04
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

行政効果報告

文献番号
202208004C

収支報告書

文献番号
202208004Z