生殖医療ガイドラインの適切な運用と今後の改良に向けた研究

文献情報

文献番号
202207020A
報告書区分
総括
研究課題名
生殖医療ガイドラインの適切な運用と今後の改良に向けた研究
課題番号
21DA2002
研究年度
令和4(2022)年度
研究代表者(所属機関)
大須賀 穣(国立大学法人 東京大学 医学部附属病院)
研究分担者(所属機関)
  • 久慈 直昭(東京医科大学医学部産婦人科)
  • 辻村 晃(順天堂大学医学部附属浦安病院 泌尿器科)
  • 廣田 泰(東京大学 医学部附属病院)
  • 原田 美由紀(東京大学 医学部附属病院)
  • 山田 満稔(慶應義塾大学医学部産婦人科)
  • 平田 哲也(東京大学 医学部付属病院)
  • 岩瀬 明(群馬大学 大学院医学系研究科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 成育疾患克服等次世代育成基盤研究
研究開始年度
令和3(2021)年度
研究終了予定年度
令和4(2022)年度
研究費
7,693,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
生殖補助医療を含む不妊症診療の新しい保険制度への移行のため、生殖医療の標準化が必須となり、医学的エビデンスと国内の実態を基にした日本の診療・治療ガイドライン(GL)を作成する必要が生じた。本研究班では令和3年度に、エビデンスとコンセンサスに基づいた生殖医療GLの作成・刊行することを目標として掲げ、令和3年11月に生殖医療GLを発刊した。令和4年度には、生殖医療GLの改良に向けた情報収集をするとともに、GL改訂においてクリニカルクエスチョンへ新たに追加する候補事項のエビデンス調査を行うことを目標として本研究を行なった。
研究方法
日本生殖医学会との連携のもとで班研究を行った。令和4年度の研究では生殖医療GL改訂に向け、本研究班の研究分担者および日本生殖医学会から推薦された生殖医療ガイドライン初版の作成委員(すべて生殖医療専門医)を対象としたアンケート調査を行なった。アンケートで得られた情報や厚生労働省母子保健課より受けた指摘に基づき、次回GL改訂においてクリニカルクエスチョンへ新たに追加する候補項目の設定とエビデンス調査を行なった。
結果と考察
生殖医療ガイドラインのCQ設定は概ね適切であるとの評価がなされ、また今後、新規項目の追加や構成の変更を行うことで更なる改善が期待される。ただし、現時点でエビデンスや情報が十分でない項目も含まれ、今後改訂に向け継続的に情報収集を行うほか、生殖医療に関わる医療者・研究者が協力して国内での調査・研究がなされるべき課題も明らかとなった。
結論
本研究により、生殖医療GL改訂に向け課題・問題抽出がなされた。また新規CQの設定の提案と、各項目のエビデンス調査が行われた。調査結果をもとに日本生殖医学会がCQとして追加が適切か判断し、採用されればガイドライン改訂版に反映されることとなる。

公開日・更新日

公開日
2024-03-25
更新日
-

研究報告書(PDF)

研究成果の刊行に関する一覧表
倫理審査等報告書の写し

公開日・更新日

公開日
2024-03-25
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

文献情報

文献番号
202207020B
報告書区分
総合
研究課題名
生殖医療ガイドラインの適切な運用と今後の改良に向けた研究
課題番号
21DA2002
研究年度
令和4(2022)年度
研究代表者(所属機関)
大須賀 穣(国立大学法人 東京大学 医学部附属病院)
研究分担者(所属機関)
  • 久慈 直昭(慶應義塾大学医学部産婦人科)
  • 辻村 晃(順天堂大学医学部附属浦安病院 泌尿器科)
  • 岩瀬 明(群馬大学 大学院医学系研究科)
  • 廣田 泰(東京大学 医学部附属病院)
  • 原田 美由紀(東京大学 医学部附属病院)
  • 山田 満稔(慶應義塾大学医学部産婦人科)
  • 平田 哲也(東京大学 医学部付属病院)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 成育疾患克服等次世代育成基盤研究
研究開始年度
令和3(2021)年度
研究終了予定年度
令和4(2022)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
生殖補助医療を含む不妊症診療の新しい保険制度への移行のため、生殖医療の標準化が必須となり、医学的エビデンスと国内の実態を基にした日本の診療・治療ガイドライン(GL)を作成する必要が生じた。
本研究班では令和3年度に、エビデンスとコンセンサスに基づいた生殖医療GLの作成・刊行することを目標として掲げ、令和3年11月に生殖医療GLを発刊した。令和4年度には、生殖医療GLの改良に向けた情報収集をするとともに、GL改訂においてクリニカルクエスチョンへ新たに追加する候補事項のエビデンス調査を行うことを目標として本研究を行なった。
研究方法
1)生殖医療ガイドラインの作成・刊行、医薬品の保険適用に向けた情報収集 (令和3年度)
日本生殖医学会と連携して生殖医療GL作成委員会を設置し、40のクリニカルクエスション(CQ)を設定し、CQに対して文献・情報を収集しアンサー(A)を作成し、生殖医療GLの原案を作成した。CQには生殖医療施設に求められる要件、生殖医療の適応・胚培養・卵巣刺激、合併症、胚操作、add-ons医療、心理的サポート・カウンセリング、男性不妊の検査・治療などを設定した。
原案に対するパブリックコメント募集、外部評価委員で構成される生殖医療GL評価委員会で評価、日本産科婦人科学会や日本泌尿器科学会等の関連学会から意見収集した。これらの意見を基にGLを修正し生殖医療GLを完成させ発刊した。生殖医療GLに記載の医薬品について、医薬品の保険適用に向けて必要な情報収集を行った。
2)生殖医療ガイドライン改訂に向けた課題抽出 (令和4年度)
日本生殖医学会学会員で構成される生殖医療GL作成委員会の委員に対して「生殖医療ガイドライン改訂に向けたアンケート調査」を行い、生殖医療GLにおける課題や問題点の情報収集をした。
結果と考察
令和4年度には、生殖医療実施に当たり適切な指標となるような水準を目標として、国内初の生殖医療GLが作成され、刊行された。これにより、エビデンスと実態に基づいて現時点での生殖医療の標準検査・治療が示された。令和4年度から開始された生殖補助医療を含む不妊症診療に関する新しい保険制度の設計には、生殖医療GLが広く引用された。一方、現時点で十分なエビデンスがないものについて推奨レベルが低い等、生殖医療GLには議論の余地がまだ多く、GLの改定に向けて、生殖医療に関わる医療者・研究者が協力して国内でのエビデンス蓄積を進める必要があると考えられた。
結論
本研究により、国内初の生殖医療GLが作成・刊行された。令和4年度開始の不妊症の新しい保険制度は生殖医療GLが大いに引用されて設計された。
さらには、生殖医療GL改訂に向け課題・問題抽出がなされた。また新規CQの設定の提案と、各項目のエビデンス調査が行われた。調査結果をもとに日本生殖医学会がCQとして追加が適切か判断し、採用されればガイドライン改訂版に反映されることとなる。

公開日・更新日

公開日
2024-03-08
更新日
-

研究報告書(PDF)

研究成果の刊行に関する一覧表

公開日・更新日

公開日
2024-03-08
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

行政効果報告

文献番号
202207020C

収支報告書

文献番号
202207020Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
10,000,000円
(2)補助金確定額
9,808,000円
差引額 [(1)-(2)]
192,000円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 2,236,094円
人件費・謝金 3,988,685円
旅費 401,320円
その他 875,347円
間接経費 2,307,000円
合計 9,808,446円

備考

備考
自己資金446円

公開日・更新日

公開日
2024-03-28
更新日
-