文献情報
文献番号
200905020A
報告書区分
総括
研究課題名
新型インフルエンザ対策における検疫の効果的・効率的な実施に関する研究
課題番号
H21-特別・指定-022
研究年度
平成21(2009)年度
研究代表者(所属機関)
吉村 健清(福岡県保健環境研究所)
研究分担者(所属機関)
- 押谷 仁(東北大学大学院医学系研究科微生物分野)
- 賀来 満夫(東北大学大学院医学系研究科感染制御・検査診断学分野)
- 加來 浩器(防衛医科大学校防衛医学研究センター)
- 砂川 富正(国立感染症研究所感染症情報センター)
- 和田 耕治(北里大学医学部衛生学公衆衛生学)
- 小野塚 大介(福岡県保健環境研究所企画情報管理課)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 厚生労働科学特別研究
研究開始年度
平成21(2009)年度
研究終了予定年度
平成21(2009)年度
研究費
5,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
新型インフルエンザ(A/H1N1)の流行時に実施された検疫対策について検討し、今後の新型インフルエンザ対策における検疫の効果的・効率的な実施に資することを目的とする。
研究方法
1.ニュージーランドの検疫体制に関する調査研究
ニュージーランドの検疫の体制について、新型インフルエンザ(H1N1)への対応を中心に、聞き取り調査を行った。
2.香港の検疫体制に関する調査研究
香港の新型インフルエンザ対策に関する検疫体制や感染制御対策について情報収集および情報交換を行った。
3.航空機内等で実施する検疫の問題点と課題に関する研究
機内検疫実務者からの聞き取り調査、検疫所職員への調査、および在外邦人(在香港邦人と在広州邦人)の検疫に関する意識調査を行った。
4.新型インフルエンザ対策としての検疫の有効性・国内外の体制の検証
わが国で実施された新型インフルエンザ(H1N1)2009の検疫の有効性(新型インフルエンザの確定例を検疫で検出できたか)について検証した。また、わが国の検疫体制の課題について時系列で検証し、入国後の接触者の追跡に関する保健所の状況について概要をまとめた。さらに、各国の検疫体制についても比較検討した。
5.新型インフルエンザの流行初期における今後の停留のあり方に関する検討
インフルエンザの感染性、航空機などの公共交通機関での感染事例、および停留の有効性に関して文献レビューを行った。また、新型インフルエンザA(H1N1)2009の停留実施関係者にインタビュー調査を行った。
6.新型インフルエンザ発生時における検疫業務の実績について
新型インフルエンザの検疫業務のうち、検疫実績に関する情報、検疫強化期間中の有症者に関する情報、濃厚接触者の健康監視に関する情報について分析した。
ニュージーランドの検疫の体制について、新型インフルエンザ(H1N1)への対応を中心に、聞き取り調査を行った。
2.香港の検疫体制に関する調査研究
香港の新型インフルエンザ対策に関する検疫体制や感染制御対策について情報収集および情報交換を行った。
3.航空機内等で実施する検疫の問題点と課題に関する研究
機内検疫実務者からの聞き取り調査、検疫所職員への調査、および在外邦人(在香港邦人と在広州邦人)の検疫に関する意識調査を行った。
4.新型インフルエンザ対策としての検疫の有効性・国内外の体制の検証
わが国で実施された新型インフルエンザ(H1N1)2009の検疫の有効性(新型インフルエンザの確定例を検疫で検出できたか)について検証した。また、わが国の検疫体制の課題について時系列で検証し、入国後の接触者の追跡に関する保健所の状況について概要をまとめた。さらに、各国の検疫体制についても比較検討した。
5.新型インフルエンザの流行初期における今後の停留のあり方に関する検討
インフルエンザの感染性、航空機などの公共交通機関での感染事例、および停留の有効性に関して文献レビューを行った。また、新型インフルエンザA(H1N1)2009の停留実施関係者にインタビュー調査を行った。
6.新型インフルエンザ発生時における検疫業務の実績について
新型インフルエンザの検疫業務のうち、検疫実績に関する情報、検疫強化期間中の有症者に関する情報、濃厚接触者の健康監視に関する情報について分析した。
結果と考察
新型インフルエンザ(A/H1N1)の検疫について、発生当初は行動計画に基づいてすすめられた。しかし、疾患の重症度や潜伏期間、および規定された症例定義などから、その効率的な検出や体制の継続は容易ではなく、検疫体制を維持することは非常に困難であったことが示唆された。今後、新型インフルエンザが発生した場合には、国内の積極的疫学情報による市中感染発生の情報や、海外の情報を踏まえながら、検疫体制の見直しをより迅速かつ柔軟に行っていく必要があるものと考えられる。
結論
今後の対策として次のことを提言する。
1.国外からの情報収集能力の強化
2.国内の情報収集能力の強化
3.国内外の情報分析能力の強化
4.情報分析に基づいた柔軟なかつ即時性がある行政対応の検討
5.検疫業務自体の検討
1.国外からの情報収集能力の強化
2.国内の情報収集能力の強化
3.国内外の情報分析能力の強化
4.情報分析に基づいた柔軟なかつ即時性がある行政対応の検討
5.検疫業務自体の検討
公開日・更新日
公開日
2010-05-18
更新日
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