文献情報
文献番号
200905012A
報告書区分
総括
研究課題名
医薬品適正使用のための学術情報提供に係る規制方策に関する研究
課題番号
H21-特別・指定-016
研究年度
平成21(2009)年度
研究代表者(所属機関)
望月 眞弓(慶應義塾大学 薬学部)
研究分担者(所属機関)
- 橋口 正行(慶應義塾大学 薬学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 厚生労働科学特別研究
研究開始年度
平成21(2009)年度
研究終了予定年度
平成21(2009)年度
研究費
10,400,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
本研究は、海外での適応外使用(off-label use)の情報提供とそれに関わる法規制の調査ならびに国内における適応外使用に関する学術情報提供の実態を調査することにより、関係法令による規制を踏まえ、製薬企業が行う医薬品適応外使用に係る学術情報提供のあり方と必要な規制方策について、骨子をまとめることを目的とする。
研究方法
海外は、主として米国FDAのWebサイトを中心に利用して適応外使用の現状及び規則を調査した。また、国内における適応外使用に関する学術情報提供の実態は、病院医師・薬剤部、診療所・クリニック医師、都道府県の薬事情報センター、製薬企業「くすり相談」部門へのアンケート調査により行った。
結果と考察
米国FDAのWebサイト調査により、米国での適応外使用の現状ならびに情報提供に関するFDAの製薬産業へのガイダンス(最終版、2009年1月発行http://www.fda.gov/oc/op/ goodreprint.html)の情報を得た。ガイダンスでは、「適切な医学ジャーナルからの記事であること」、「論文は要約したり、アンダーラインやマーカーなどで強調されたものでないこと」などの8項目を遵守すれば、off-label useに関する情報の配布を違法とするものではないとしていた。
また、医師、薬剤部へのアンケート調査では、ほとんどが適応外使用または問合せの経験があり、適応外使用の内容は主に「国内販売されている医薬品の承認外の使用」、「製品として入手できないものを院内製剤として調製・使用」であった。情報の入手方法は主に「MR・学術部」、「文献、書籍の検索」、「学会・研究会」であったが、薬剤部に比べ医師では「MR・学術部」への情報依存度は低かった。現在、日本では製薬企業の適応外使用情報の提供はプロモーション活動につながることから禁止されているが、MRからの積極的な情報提供も少ないが存在した。一方、非プロモーションとして、ある一定条件下では適応外使用情報を提供していることも明らかとなった。
これらのアンケート調査結果とFDAのガイダンスを参考に、本邦での製薬企業からの医療機関への適応外使用情報提供案を作成した。
また、医師、薬剤部へのアンケート調査では、ほとんどが適応外使用または問合せの経験があり、適応外使用の内容は主に「国内販売されている医薬品の承認外の使用」、「製品として入手できないものを院内製剤として調製・使用」であった。情報の入手方法は主に「MR・学術部」、「文献、書籍の検索」、「学会・研究会」であったが、薬剤部に比べ医師では「MR・学術部」への情報依存度は低かった。現在、日本では製薬企業の適応外使用情報の提供はプロモーション活動につながることから禁止されているが、MRからの積極的な情報提供も少ないが存在した。一方、非プロモーションとして、ある一定条件下では適応外使用情報を提供していることも明らかとなった。
これらのアンケート調査結果とFDAのガイダンスを参考に、本邦での製薬企業からの医療機関への適応外使用情報提供案を作成した。
結論
製薬企業が行う医薬品適応外使用に係る学術情報提供のあり方と必要な規制方策について、骨子をまとめた。
公開日・更新日
公開日
2010-06-22
更新日
-