チーム医療における薬剤師による副作用の早期発見及び発生防止に関する調査研究

文献情報

文献番号
200905011A
報告書区分
総括
研究課題名
チーム医療における薬剤師による副作用の早期発見及び発生防止に関する調査研究
課題番号
H21-特別・指定-015
研究年度
平成21(2009)年度
研究代表者(所属機関)
鈴木 洋史(東京大学医学部附属病院 薬剤部)
研究分担者(所属機関)
  • 堀内 龍也(日本病院薬剤師会)
  • 林 昌洋(国家公務員共済組合連合会 虎の門病院)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 厚生労働科学特別研究
研究開始年度
平成21(2009)年度
研究終了予定年度
平成21(2009)年度
研究費
6,800,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
薬物治療の安全性確保は薬剤師の重要な職務の一つであり、チーム医療においては必要不可欠の任務となっている。また、近年の薬害肝炎事件への反省から、「薬剤師などを含めた安全性情報管理をチーム医療に組み込み徹底すべき」と指摘されていることからも、今後、薬剤師には薬物療法の安全性を確保するため、より高度かつ先進的な業務展開が要求されることは疑う余地はない。しかし、一方で薬剤師がこれらの先進的活動を展開しているのは特定機能病院等の一部の医療機関に限られているのが現状である。医薬品の安全性を担保した薬物療法を国民全体に提供する上で、このような先進的活動を広く全国の医療施設や薬局にも普及させると共に、それを遂行する能力のある薬剤師を継続的に育成・供給する体制を整備することは緊急かつ重要な課題である。
研究方法
そこで、本研究では、薬剤師が先進的に薬物療法の質の向上、副作用の早期発見・発生防止のために行っている活動事例や安全性情報の管理提供の成功事例を収集するため、全国の病院・薬局を対象としたアンケート調査を実施した。また、その結果を施設の規模などの基本情報と合せて解析し、これらの活動を普及させるための方策を検討すると共に、要求される人員などに関する調査も行った。一方で、薬剤師が先進的な活動を行っている欧米諸国における薬剤師の業務に関する実地調査も行い、アンケート調査結果とすり合せることで、我が国において、薬剤師による薬物療法の安全性の確保を実施するために、今後取るべき方策を検討した。
結果と考察
全国の5883の病院、474の薬局を対象にアンケート調査を行い、1332病院、223薬局から回答を得た。アンケート調査の結果、非常に重要な活動事例が寄せられ、我が国においても薬剤師は薬物療法の安全性向上の観点から重要な貢献をしていると考えられた。一方で、薬剤師が医療チームに参画して患者の治療に当たる時間が極めて限られており、その原因としては米国などと比較して薬剤師数が大幅に少ないことが挙げられた。
結論
薬剤師による医薬品安全性確保を目指した先進的な業務展開を普及させ、
チーム医療において安全性情報管理や副作用防止に貢献できる薬剤師を育成するには、薬剤師人員の増員と臨床的能力の向上を同時に推進する必要がある。今後は更に調査をすすめ、必要な行政的対応策についても検討を行う必要があると考えられた。

公開日・更新日

公開日
2010-06-22
更新日
-

行政効果報告

文献番号
200905011C

成果

専門的・学術的観点からの成果
本研究においては、現在は一部の医療機関に限られている薬剤師の先進的な活動を広く全国に普及させ、標準化すること、並びにそのような活動を担う薬剤師を育成するための方法を構築することを目的として検討を行った。本研究の様に、先進的な活動の状況とその施設の状況を関連づけ解析を行い対策を定める研究はほとんど無く、本研究により得られた成果は非常に重要である。
臨床的観点からの成果
平成21年4月にまとめられた「薬害再発防止のための医薬品行政等の見直しについて(第一次提言)」において指摘されたように、今後医薬品および薬物療法の安全性確保の上で、病院・開局を問わず薬剤師の果たすべき役割は重大かつ重要なものとなることは想像に難くない。このような状況において、本研究により、今後薬剤師がチーム医療に貢献するためには何が必要であるかを明確に明らかにしたことから、本研究の成果は臨床に直結するものと言える。
ガイドライン等の開発
2010年5月時点では該当ありません。
その他行政的観点からの成果
平成21年4月にまとめられた「薬害再発防止のための医薬品行政等の見直しについて(第一次提言)」において指摘されたように、今後医薬品および薬物療法の安全性確保の上で、病院・開局を問わず薬剤師の果たすべき役割は重大かつ重要なものとなることは想像に難くない。本研究により、今後薬剤師がチーム医療に貢献するために必要な対策の方針が明らかとなったことは極めて重要と考えられる。
その他のインパクト
2010年5月時点では該当ありません。

発表件数

原著論文(和文)
0件
原著論文(英文等)
0件
その他論文(和文)
0件
その他論文(英文等)
0件
学会発表(国内学会)
0件
学会発表(国際学会等)
0件
その他成果(特許の出願)
0件
「出願」「取得」計0件
その他成果(特許の取得)
0件
その他成果(施策への反映)
0件
その他成果(普及・啓発活動)
0件

特許

主な原著論文20編(論文に厚生労働科学研究費の補助を受けたことが明記された論文に限る)

公開日・更新日

公開日
2015-06-17
更新日
-