文献情報
文献番号
200838079A
報告書区分
総括
研究課題名
薬害肝炎の検証及び再発防止に関する研究
課題番号
H20-医療・指定-031
研究年度
平成20(2008)年度
研究代表者(所属機関)
堀内 龍也(社団法人 日本病院薬剤師会)
研究分担者(所属機関)
- 津谷 喜一郎(東京大学大学院薬学系研究科)
- 高木 均(群馬大学大学院医学系研究科)
- 磯部 哲(独協大学法学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス総合研究
研究開始年度
平成20(2008)年度
研究終了予定年度
平成20(2008)年度
研究費
45,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
本研究は、フィブリノーゲン製剤及び血液凝固第Ⅸ因子製剤によるC型肝炎の発生、被害拡大の経過と原因等の実態を客観的かつ科学的に整理し、薬害肝炎再発防止策を検討するための基礎的資料を作成することを目的とし、薬害肝炎拡大の実態、薬害肝炎の発生・拡大に関する薬務行政の動き
、薬害肝炎発生・拡大に関する医薬品供給事業者の動き、フィブリノーゲン製剤及び血液凝固第Ⅸ因子製剤による肝炎感染の危険性及び肝炎の重篤性に関する知見の進展と医療現場への伝達状況、
薬事・医療・感染症法令等、関連施策の内容及び制定の経緯とその問題点を各種資料を通して検証
するとともに再発防止のための提言を提示することである。
、薬害肝炎発生・拡大に関する医薬品供給事業者の動き、フィブリノーゲン製剤及び血液凝固第Ⅸ因子製剤による肝炎感染の危険性及び肝炎の重篤性に関する知見の進展と医療現場への伝達状況、
薬事・医療・感染症法令等、関連施策の内容及び制定の経緯とその問題点を各種資料を通して検証
するとともに再発防止のための提言を提示することである。
研究方法
薬剤疫学、肝疾患及び肝臓代謝、行政法の専門家を分担研究者として研究班を編成して、13回
研究班会議を開催して、裁判資料、関連した論文及びその他、既存の資料の整理と製薬企業に対するインタビュー調査等を実施するとともに、必要に応じて社会学の専門家を研究協力者に加えて、薬害肝炎事件の検証作業を行なった。また、C型肝炎患者の被害実態に関する検証も行なった。
研究班会議を開催して、裁判資料、関連した論文及びその他、既存の資料の整理と製薬企業に対するインタビュー調査等を実施するとともに、必要に応じて社会学の専門家を研究協力者に加えて、薬害肝炎事件の検証作業を行なった。また、C型肝炎患者の被害実態に関する検証も行なった。
結果と考察
本研究の成果として、薬害肝炎再発防止のために、①「安全第一」の思想と施策の普及、②評価手法見直しと薬事行政における安全性の体制の強化:ICH-E2Eとの調和と「医薬品リスクマネジメント」の導入、③医薬品情報の円滑な伝達・提供、④医薬品評価教育-薬剤疫学と薬害教育強化、⑤添付文書をより公的な文書に位置づける、⑥医薬品安全管理者の積極的活用による医薬品の適正使用の推進、⑦医学的知見の学際的監視・伝達機構の構築。以上、7っの提言を「薬害肝炎の検証及び再発防止のための医薬品行政のあり方検討委員会」において提示した。
結論
3月30日(月)に開催された「第12回薬害肝炎の検証及び再発防止のための医薬品行政のあり方検討委員会」において、薬害肝炎再発防止のための提言を掲示し、併せて、薬害肝炎事件の事実経過を整理するとともに、薬害肝炎を拡大させた要因と行政、製薬企業、医療現場の薬害肝炎に対する責任について検証することができた。
公開日・更新日
公開日
2009-06-01
更新日
-