文献情報
文献番号
202127030A
報告書区分
総括
研究課題名
新型コロナウイルス感染症を踏まえたデュアルユース性が懸念される公衆衛生研究の国際動向及び倫理規範・監督体制確立のための研究
課題番号
21LA2006
研究年度
令和3(2021)年度
研究代表者(所属機関)
三成 寿作(京都大学 iPS細胞研究所)
研究分担者(所属機関)
- 花木 賢一(国立感染症研究所 安全実験管理部)
- 木賀 大介(早稲田大学 先進理工学部)
- 河原 直人(九州大学病院 ARO次世代医療センター)
- 川本 思心(北海道大学 大学院理学研究院)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 健康安全・危機管理対策総合研究
研究開始年度
令和3(2021)年度
研究終了予定年度
令和5(2023)年度
研究費
9,150,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
新型コロナウイルス感染症に関する動向を踏まえつつ、倫理的・規範的・制度的観点からゲノム関連技術のデュアルユース性の取り扱いに資するガバナンスのあり方を検討・提示する。具体的には、(1)国内外の動向調査、(2)政策提言、(3)専門的人材の拡充とネットワーク形成、(4)多様な人々への情報発信という4つのミッションを実施する。
研究方法
研究代表者及び研究分担者等が、連携体制を構築しつつ役割分担を図りながら本研究課題を推進した。本年度は、4つのミッションのうち、(1)国内外の動向調査、(3)専門的人材の拡充とネットワーク形成、(4)多様な人々への情報発信について重点的に推進した。定期的な研究会や報告会、有識者を招聘したウェビナー等の企画・開催、本研究課題に関する資料・文献、ウェブサイト等について網羅的調査・整理に加え、得られた知見の共有手法としてのウェブサイトの構築を実施した。
結果と考察
上記3つのミッションの推進により、世界保健機構の国際保健規則、生物多様性条約、生物兵器禁止条約等に関する海外動向に加え、日本学術会議や厚生労働省における取組といった国内動向について俯瞰することができた。また第33回日本生命倫理学会年次大会での公募シンポジウム枠での企画等を通じて、関係者のネットワーク形成や、関連知識の認識共有を図ることができた。このような取組により、国内外の主たるアクターがそれぞれの理念や目的に応じてガバナンスの議論を展開している一方、このような取組を包括的に議論する場が醸成されていない懸念が見出された。また本研究課題を社会においてどのように検討していくべきかという課題についても、メディアの役割や海外における事例を中心に深堀する必要性が見出された。
結論
初年度は、4つのミッションのうち3つについて予定通り推進することができた。本年度は、関係者の人的交流を推進するとともに、また一部、その拡大を図ることができた。次年度には、メディア関係者や海外の研究者との意見交換を図るとともに、学術的論文としても研究成果を取りまとめる予定である。
公開日・更新日
公開日
2022-10-13
更新日
-