特殊な包装形態の医療用医薬品へのバーコードの表示方法等に関する研究

文献情報

文献番号
200838066A
報告書区分
総括
研究課題名
特殊な包装形態の医療用医薬品へのバーコードの表示方法等に関する研究
課題番号
H20-医薬・一般-018
研究年度
平成20(2008)年度
研究代表者(所属機関)
土屋 文人(東京医科歯科大学歯学部附属病院 薬剤部)
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス総合研究
研究開始年度
平成20(2008)年度
研究終了予定年度
平成21(2009)年度
研究費
5,900,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
医療用医薬品に関しては、外観あるいは名称類似による医薬品関連医療事故等を防止するために医薬品の調剤包装単位にバーコード表示をすることが決定している。しかしながら、PTP包装や坐薬のようにアルミ等を使用した素材、あるいは軟膏剤等のチューブ等においては、調剤包装単位に印字するためには技術的な検討を要するものが存在する。
本研究においては平成19年度に把握したバーコードを印刷上で技術的課題が存在する包装形態の中で軟膏剤等に使用されるチューブを中心に検討を行う。
また、製薬企業の生産ラインにおけるバーコード印刷のプロセスの把握を行い、印刷上の課題を明確にするとともに、バーコード印刷を行うための条件や技術的問題についても検討を行う。更に、印字されたものが、確実にバーコードリーダーで読み取れるための課題についても検討を行う。
研究方法
軟膏等の外用薬において多様されているアルミチューブについてバーコード印字の可能性やその品質について検討を行う。また、製薬企業の生産ラインにおけるバーコード印刷等の課題を検討するために工場視察等を行う。また、臨床現場において印刷したバーコードが確実に読み取りできるためのバーコードリーダー等に求められる条件等についても検討を行う。
結果と考察
アルミチューブに各種のバーコードを印刷し、読み取り実験を行った結果、現状においては基本的には大きな問題は生じないとの結論に達した。坐剤やアルミ製のSP包装については印刷の試行を行った。印刷上の課題及び読み取り実験等については来年度実施する。バーコードリーダーについては、平成17年の厚生労働科学研究において、読み取りに際して時間を要することが示されていることから、報告書で読み取り時間短縮に効果があるとされた方法を参考に、時間短縮対策として、リーダーを自立装置付きとし、かつ医薬品をかざした時に作動するように改造を加えた。これらの最終実験については次年度行うこととする。
結論
昨年度実施された内服薬の大部分を占める包装形態であるPTP包装、散剤の分包包装、及び今年度の研究でアルミチューブ包装に対してのバーコード印刷に際して、基本的に対応可能であることが示された。残された包装形態については来年度に研究を実施するとともに、臨床現場でリーダーが活用されるための方策についても次年度検討を行うことする。

公開日・更新日

公開日
2009-05-11
更新日
-