薬局及び薬店における薬剤師等の業務実態等に関する調査に関する研究

文献情報

文献番号
200838048A
報告書区分
総括
研究課題名
薬局及び薬店における薬剤師等の業務実態等に関する調査に関する研究
課題番号
H19-医薬・一般-034
研究年度
平成20(2008)年度
研究代表者(所属機関)
白神 誠(日本大学薬学部 薬事管理学ユニット)
研究分担者(所属機関)
  • 泉澤恵(日本大学薬学部 薬事管理学ユニット )
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス総合研究
研究開始年度
平成19(2007)年度
研究終了予定年度
平成20(2008)年度
研究費
5,497,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
薬局・薬店に対する調査等を通じ、勤務、医薬品陳列等及び情報提供の実態を客観的に提示し、問題点の有無について検証を行うとともに海外の実態調査なども踏まえ、新たな制度の在り方について考察することを目的とする。

研究方法
秋田県、富山県及び宮崎県に所在する薬局、医薬品一般販売業及び薬種商販売業の全てを対象にして調査票を配布し調査を行った。また、オーストラリアについて現地調査を行った。
結果と考察
医薬品一般販売業での従業員の人員配置状況については、1施設当たり平均6.3人、非常勤職員の割合は12.7%、従業員1人当たり売場面積は、66.4㎡、平日(開業時間9.1時?19.2時)の薬剤師のシフトは0.32?0.95人であった。医薬品の陳列状況についてみると、H2ブロッカーと風邪薬とも「主に直接手の届かない棚やショーケースに陳列されている」とするものは、ともに33.3%に過ぎなかった。オーストラリアでは、一般用医薬品は、販売に当たっては薬剤師が必ず対応しなければならない「薬剤師義務薬」(S3)、薬局内で薬剤師または教育を受けたアシスタントでなければ販売することができない「薬局義務薬」(S2)、一般の販売店で販売が可能である「一般販売薬」(US)に分けられている。S3はカウンターに接する位置、S2も比較的カウンターに近い場所に配置されていることが多い。薬剤師会では、薬局に勤務する薬剤師以外の職員(アシスタント)に対する教育を開催している。また、覆面患者などを利用した実際の実務状況を確認するシステムも組まれている。
結論
秋田県、富山県及び宮崎県に所在する薬局、一般販売業及び薬種商販売業の全てを対象にしてアンケート調査を行い、薬剤師等の業務実態を定量的に把握することができた。勤務実態として、特に一般販売業においては、薬の専門家である薬剤師が営業時間帯を通じて1人程度の配置であり、漢方エキス剤、風邪薬、ビタミン剤などの医薬品では客が直接手にとって見ることができる場所に陳列されている傾向が強くみられた。
オーストラリアにおける薬剤師会による様々な情報ツールと研修方法や内容は、今後日本においても十分参考になる制度と実感した。以上から、安全に医薬品の販売等をすることができるよう、一般販売業において薬剤師等の専門家の確保をさらに進める必要があるものと考えられた。

公開日・更新日

公開日
2009-06-04
更新日
-

文献情報

文献番号
200838048B
報告書区分
総合
研究課題名
薬局及び薬店における薬剤師等の業務実態等に関する調査に関する研究
課題番号
H19-医薬・一般-034
研究年度
平成20(2008)年度
研究代表者(所属機関)
白神 誠(日本大学薬学部 薬事管理学ユニット)
研究分担者(所属機関)
  • 泉澤恵(日本大学薬学部 薬事管理学ユニット )
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス総合研究
研究開始年度
平成19(2007)年度
研究終了予定年度
平成20(2008)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
薬局・薬店に対する調査等を通じ、その勤務実態、医薬品陳列等の実態及び国民に対する情報提供の実態を客観的に提示し、問題点の有無について検証を行うとともに海外の実態調査なども踏まえ、新たな制度の在り方について考察することを目的とする。
研究方法
秋田県、千葉県、富山県、兵庫県及び宮崎県に所在する薬局、一般販売業及び薬種商販売業の全てを対象にして調査票を配布し調査を行った。また、英国、ドイツ、ベルギー、米国及びオーストラリアについて現地調査を行った。
結果と考察
医薬品一般販売業での従業員の人員配置状況については、1施設当たり平均7.1人、非常勤職員の割合は35.2%、従業員1人当たり売場面積は、46.8㎡、平日(開業時間9.5時~19.9時)の薬剤師のシフトは0.38~1.13人であった。医薬品の陳列状況についてみると、オーバーザカウンターでの販売が予定されているH2ブロッカーと風邪薬とでは「主に直接手の届かない棚やショーケースに陳列されている」とするものは、H2ブロッカーでは63.7%であるのに対し、風邪薬では28.7%に過ぎなかった。海外の状況に関しては、陳列・販売方法、着衣、服薬指導を行う専門家などにおいて、国による違いがみられた。特にオーストラリアにおける、薬剤師会による様々な情報ツールと研修方法や内容は、今後日本においても十分参考になる制度と実感した。
結論
本調査では、秋田県、千葉県、富山県、兵庫県及び宮崎県に所在する薬局、一般販売業及び薬種商販売業の全てを対象にして、薬局及び薬店における薬剤師等の人員配置・勤務状況や医薬品陳列等の実態等についてアンケート調査を行い、薬剤師等の業務実態を定量的に把握することができた。勤務実態として、特に一般販売業においては、薬剤師が営業時間帯を通じて1人程度の配置であり、漢方エキス剤、風邪薬、ビタミン剤などの医薬品では客が直接手にとって見ることができる場所に陳列されている傾向が強くみられた。海外の状況に関しては、陳列・販売方法、着衣、服薬指導を行う専門家などにおいて、国による違いがみられた。特にオーストラリアにおける、薬剤師会による様々な情報ツールと研修方法や内容は、今後日本においても十分参考になる制度と実感した。
以上から、安全に医薬品の販売等をすることができるよう、一般販売業において薬剤師等の専門家の確保をさらに進める必要があるものと考えられた。

公開日・更新日

公開日
2009-06-04
更新日
-

行政効果報告

文献番号
200838048C

成果

専門的・学術的観点からの成果
医薬品の新たな販売体制に関する省令が公布され、平成21年6月から施行されることになった。本研究の成果の一部は厚生労働省における検討にあたって提供され、活用された。調査結果は、実態が、新体制とかなり隔たりがあることを明らかにした。今後の店舗販売業の指導等の対策にも活用されるものと考える。
臨床的観点からの成果
該当なし
ガイドライン等の開発
省令が公布された。
その他行政的観点からの成果
特になし
その他のインパクト
特になし

発表件数

原著論文(和文)
0件
原著論文(英文等)
0件
その他論文(和文)
0件
その他論文(英文等)
0件
学会発表(国内学会)
0件
学会発表(国際学会等)
0件
その他成果(特許の出願)
0件
「出願」「取得」計0件
その他成果(特許の取得)
0件
その他成果(施策への反映)
1件
その他成果(普及・啓発活動)
0件

特許

主な原著論文20編(論文に厚生労働科学研究費の補助を受けたことが明記された論文に限る)

公開日・更新日

公開日
2017-05-30
更新日
-