文献情報
文献番号
202125034A
報告書区分
総括
研究課題名
薬事規制の国際調和における外部ステークホルダーの関与のあり方の研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
21KC2005
研究年度
令和3(2021)年度
研究代表者(所属機関)
中村 健一(国立がん研究センター中央病院 臨床研究支援部門)
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス政策研究
研究開始年度
令和3(2021)年度
研究終了予定年度
令和4(2022)年度
研究費
4,347,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
医薬品規制調和国際会議(ICH)によって策定されたICH-E6ガイドライン(ICH-GCP)は、医薬品の臨床試験における国際規範であり、我が国でも「医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令」(GCP省令)として取り入れられている。
ICH-GCPは1996年に制定されたが、以後は大幅な改定は行われてこなかった。しかし、その後の環境変化や被験者の臨床試験参加への意識が大きく変貌を遂げ、現在GCP renovationと呼ばれる大改定が行われつつある。この改定にあたっては、規制当局、産業界のみならず、研究者や被験者等のステークホルダーの意見を十分に取り入れる方針となっている。
日本からのステークホルダーの関与としては、令和2年度に厚生労働科学特別研究事業「ICH-GCP改定における国内ステークホルダーの参画のための研究」班が組織され、同研究班からICH-E6(R3)WGへの意見出しが既に行われている。今後2022年度末までICH-E6(R3)の改訂作業が継続するため、本研究では引き続き国内のアカデミアや被験者など様々な立場におけるICH-GCPに対する意見を集約し、日本のステークホルダーの意見をICH-GCP改定に反映させることを目指す。
ICH-GCPは1996年に制定されたが、以後は大幅な改定は行われてこなかった。しかし、その後の環境変化や被験者の臨床試験参加への意識が大きく変貌を遂げ、現在GCP renovationと呼ばれる大改定が行われつつある。この改定にあたっては、規制当局、産業界のみならず、研究者や被験者等のステークホルダーの意見を十分に取り入れる方針となっている。
日本からのステークホルダーの関与としては、令和2年度に厚生労働科学特別研究事業「ICH-GCP改定における国内ステークホルダーの参画のための研究」班が組織され、同研究班からICH-E6(R3)WGへの意見出しが既に行われている。今後2022年度末までICH-E6(R3)の改訂作業が継続するため、本研究では引き続き国内のアカデミアや被験者など様々な立場におけるICH-GCPに対する意見を集約し、日本のステークホルダーの意見をICH-GCP改定に反映させることを目指す。
研究方法
令和3年度に開催されるstakeholder meetingに際しては、国内ステークホルダーから効率的に意見集約を行うため、規制要件の専門家に加え、各臨床研究中核病院を研究分担者としてアサインし、事前に送られてくるドラフトを共有した上で、意見を募集し、研究代表者がとりまとめてstakeholder meetingで発言を行う。
結果と考察
ICH-GCPは、principles、Annex 1、Annex 2という3つのパートに分かれている。令和3年度は、principlesのドラフトが公開され、Annex 1に関する検討が実施された。Principlesのドラフトは令和3年4月19日に公開されたが、ICH-GCPの対象の明確化、proportionalityの推進、臨床試験データベースの登録など、本研究班からの提言が反映されたものとなった。
また、令和3年5月18日、19日にICH-GCP改定の方向性についてのpublic web conferenceが開催され、日本のステークホルダーからの見解として、本研究班からこれまでICH-E6(R3) WGに行ったきた提言をまとめて発表した。また、これまでに本研究班で実施したアンケートや提言の内容をまとめて英文論文として公表した(Nakamura et al. TIRS 2021)。
令和3年度はICH-E6(R3) WGによるstakeholder meetingが4回開催された。4/20には令和2年度に実施したアンケート結果と日本からの提言を発表した。10/27のstakeholder meetingではAnnex 1におけるinvestigator(治験責任医師)の責務についてのディスカッションが行われ、DCT(分散型臨床試験)の場合のsponsorとinvesitgatorの責任のあり方やベンダーの関与のあり方、国際共同試験での海外患者への情報提供のあり方、investigatorが責任を持つべきデータの範囲等について日本の立場から意見を述べた。11/24のstakeholder meetingでは主にAnnex 1におけるsponsorの責務について議論が行われ、pragmatic trialにおける薬剤管理の限界、sponsorから医療機関に対して過度な品質管理が行われることへの懸念、医療機関における品質管理の実際等について、日本の立場からの意見を述べた。2/7のstakeholder meetingでは、Annex 1における薬剤管理やモニタリング等について議論が行われ、医師主導治験では過剰となっている情報収集のあり方、合理的な因果関係の判定のあり方、リモートモニタリングの定義の多様性について意見を述べ、特にリモートモニタリングについては定義を明確化することを要望した。また、定期的なstakeholder meetingとは別にデータガバナンスやリモートモニタリングに関する懸念点をWGに伝えた。
また、令和3年5月18日、19日にICH-GCP改定の方向性についてのpublic web conferenceが開催され、日本のステークホルダーからの見解として、本研究班からこれまでICH-E6(R3) WGに行ったきた提言をまとめて発表した。また、これまでに本研究班で実施したアンケートや提言の内容をまとめて英文論文として公表した(Nakamura et al. TIRS 2021)。
令和3年度はICH-E6(R3) WGによるstakeholder meetingが4回開催された。4/20には令和2年度に実施したアンケート結果と日本からの提言を発表した。10/27のstakeholder meetingではAnnex 1におけるinvestigator(治験責任医師)の責務についてのディスカッションが行われ、DCT(分散型臨床試験)の場合のsponsorとinvesitgatorの責任のあり方やベンダーの関与のあり方、国際共同試験での海外患者への情報提供のあり方、investigatorが責任を持つべきデータの範囲等について日本の立場から意見を述べた。11/24のstakeholder meetingでは主にAnnex 1におけるsponsorの責務について議論が行われ、pragmatic trialにおける薬剤管理の限界、sponsorから医療機関に対して過度な品質管理が行われることへの懸念、医療機関における品質管理の実際等について、日本の立場からの意見を述べた。2/7のstakeholder meetingでは、Annex 1における薬剤管理やモニタリング等について議論が行われ、医師主導治験では過剰となっている情報収集のあり方、合理的な因果関係の判定のあり方、リモートモニタリングの定義の多様性について意見を述べ、特にリモートモニタリングについては定義を明確化することを要望した。また、定期的なstakeholder meetingとは別にデータガバナンスやリモートモニタリングに関する懸念点をWGに伝えた。
結論
日本のアカデミアからの意見を集約し、ICH-E6(R3) WGに対して日本からの提言を行うとともに、提言内容を公開カンファレンスや論文化によって広く周知を行った。ICH-GCP は、医薬品の臨床試験における被験者保護と信頼性の確保のためのグローバルスタンダードであり、日本からの意見を反映させられるよう本研究班の成果の情報発信を行う。
公開日・更新日
公開日
2022-08-03
更新日
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