薬剤師の職能発揮のための薬学的知見に基づく継続的な指導等の方策についての調査研究

文献情報

文献番号
202125013A
報告書区分
総括
研究課題名
薬剤師の職能発揮のための薬学的知見に基づく継続的な指導等の方策についての調査研究
課題番号
20KC1005
研究年度
令和3(2021)年度
研究代表者(所属機関)
益山 光一(東京薬科大学 薬学部)
研究分担者(所属機関)
  • 北垣 邦彦(東京薬科大学 薬学部 社会薬学研究室)
  • 陳 惠一(東京薬科大学薬学部)
  • 山田 哲也(東京薬科大学 薬学部社会薬学教育センター)
  • 川口 崇(東京薬科大学 医療実務薬学教室)
  • 藤宮 龍祥(東京薬科大学 薬学部 医療実務薬学教室)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス政策研究
研究開始年度
令和2(2020)年度
研究終了予定年度
令和4(2022)年度
研究費
5,265,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
医薬分業の進展、調剤機器の充実、患者の疾患状況や医療環境等の社会的な変化が著しい中で、令和元年12月に公布された薬機法等改正法においても、薬局や薬剤師の役割等についても大きな変革を求めている。本研究では、薬剤師が調剤時のみならず、患者の薬剤の服用期間を通じて実施している服薬状況の把握や薬学的知見に基づく指導など質の高い薬剤師業務についての明確化を行うことを目的とする。
研究方法
総括研究として、先行的なフォローアップの取組みの実施事例について、これまでの論文、厚生労働省委託事業での自治体でのモデル事業の再整理等を行うとともに、公益社団法人日本薬剤師会で2020年7月に発表した「薬剤使用期間中の患者フォローアップの手引き(第1.0版)」の更新に向けた具体事例の収集・掲載方法の検討に着手するとともに、薬剤師・薬局を対象とした、かかりつけ薬剤師・薬局の業務に関する実態調査も実施することとする。
また、分担研究において、フォローアップ効果の測定に資する事例調査や、病院と薬局における連携事例について、薬局薬剤師の協力を得てその測定効果や検証を実施する。
さらに、海外での薬物療法を主体とした患者のケアに関する収集すべき情報やアドヒアランス等について最新の情報を収集し、今後の質の高い薬学管理とは何か及びその場合の評価指標は何かについても検討を行う。
以上の研究の実施により、全国でのかかりつけ薬剤師業務の実施状況の把握、さらには、薬剤師職能の発揮をエビデンスに基づく明確化、さらには海外の情報等も踏まえた質の高い薬学的管理内容及びその指標についてまとめることとする。
なお、これらの研究の実施等に関しては、公益社団法人日本薬剤師会、一般社団法人日本保険薬局協会、一般社団法人日本チェーンドラッグストア協会、一般社団法人日本病院薬剤師会から選出された委員及びアカデミア、患者団体からの委員にもオブザーバー参加してもらう親委員会を本研究班に設置し、研究内容と実際の現場ニーズや成果活用に直結した研究となるように実施する。
結果と考察
令和3年度は作成したフォローアップ報告書フォーマット(別添2)を使用して事例を収集した結果、「フォローアップの重点事項」「患者等への確認のタイミング」「フォローアップを実施した際の患者の状態」「評価」「患者の状況を確認して薬剤師がとった行動」「結果と対応」「フォローアップ後の患者の状況についての自由記載欄」と自由記述の欄が多かったため、記入者によって書く内容、場所がバラバラとなり統一が得られなかったことから、更なる改良版を検討することとなった。また、かかりつけ薬剤師・薬局業務に関する調査としては、プレで実施した結果としては、200件を目標としたが結果としては104件であり
想定よりも低い回答率であったため、来年度の本調査にむけては調査項目数の絞り込み等に対応が必要となる。分担研究については、小児薬剤師のフォローアップ効果測定等に関する調査研究、薬薬連携の調査検証(フォローアップ実施等の質の高い薬学管理における病院と薬局連携の合理化)、質の高い薬学管理・評価指標の検討の本年度の実施結果を踏まえ、最終年度の来年度まとめることとする。
結論
「薬剤使用期間中の患者フォローアップの手引き(第1.0版)」をもとにしたフォローアップ好事例の収集を実施するとともに、フォローアップを実施した事例を記載及び確認しやすくするためのフォーマット作成の作成の他、かかりつけ薬剤師調査のプレ調査、さらに分担研究において、小児用医薬品でのフォローアップの有用性の確認、フォローアップでのPBPMの活用、海外でのガイドラインを活用したフォローアップの指標の検討等について実施し、最終年度となる来年度に向けての中間年として、着実な調査研究が実施できたといえる。

公開日・更新日

公開日
2023-07-19
更新日
-

研究報告書(PDF)

公開日・更新日

公開日
2023-07-19
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

収支報告書

文献番号
202125013Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
6,665,000円
(2)補助金確定額
6,154,682円
差引額 [(1)-(2)]
510,318円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 44,639円
人件費・謝金 1,824,166円
旅費 0円
その他 2,885,877円
間接経費 1,400,000円
合計 6,154,682円

備考

備考
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公開日・更新日

公開日
2023-07-19
更新日
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