ゲノム編集食品の安全性確保に関する取り組みの周知とさらなる安全性確保に寄与する手法の探求

文献情報

文献番号
202124044A
報告書区分
総括
研究課題名
ゲノム編集食品の安全性確保に関する取り組みの周知とさらなる安全性確保に寄与する手法の探求
課題番号
21KA3003
研究年度
令和3(2021)年度
研究代表者(所属機関)
田口 千恵(国立医薬品食品衛生研究所 生化学部)
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 食品の安全確保推進研究
研究開始年度
令和3(2021)年度
研究終了予定年度
令和5(2023)年度
研究費
2,776,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
ゲノム編集食品の届出制度では、事前相談において安全性の確認が行われ、届出に該当するか安全性審査に該当するかの判断がなされるが、その過程の詳細はほとんど知られていない。また、ゲノム編集食品の安全性はこれまでの育種技術と同等と考えられているが、急速に開発が進む新しい技術であることから、現在の安全性確認手法が今後生み出されるゲノム編集食品においても十分であるかはわからない。
そこで本研究は、1)ゲノム編集食品の安全性確保に関する取り組みの実態を国民に正しく周知することと、2)さらなる安全性確保に寄与する手法を探求することを目的とし、今年度は、安全性確保の実態を調査して安全性確保に関する取り組みを紹介するためのモデルケースを作成する。
研究方法
本研究1年目(令和3年度)は、①開発者が行っている安全性に関する解析の実態調査、②事前相談で行われる安全性に関する確認の実態調査、③モデルケースの作成、④情報提供媒体の作成、の順で研究を進めた。
結果と考察
ゲノム編集食品の安全性確保に関する取り組みの実態調査においては、様々な文献や資料を調査するなどしてゲノム編集食品の開発者がどのような解析を行っているのかを確認した。また、厚生労働省へ届出される前に行われる事前相談において安全性の確認を担っている調査会メンバーに聞き取りを行うなどして、調査会ではどのような点に着目した安全性の確認が行われているのかを調べ、詳細な実態の把握に努めた。
ゲノム編集食品の安全性確保に関する取り組みを伝えるためのモデルケースの作成においては、ゲノム編集を行う意義が理解しやすく消費者メリットも感じやすいソラニンを作らないゲノム編集ジャガイモをモデルケースとして取り上げることにした。ソラニンを作らないゲノム編集ジャガイモを作り出す際に開発者が行うであろう安全性を確認するための解析や、事前相談で調査会メンバーが行うであろう安全性確認の内容を想定して、国内に流通するまでの過程を示すモデルケースの原案を考えた。原案の内容は、調査会メンバーの助言を受けてブラッシュアップした。その原案をもとに、動画と、動画の内容を補足する資料を作成した。
さらには、ゲノム編集食品に対する国民の意識、特に安全性の確保に対する意識や現状を把握しておく必要があると考え、一般消費者を対象に調査を実施したところ、安全性の確保について国民にほとんど知られておらず、一方では政策や制度を知りたい人が6割以上いることが明らかとなった。安全性確保の実態を周知することを目指した本研究を来年度以降も精力的に推進したい。
結論
ゲノム編集食品の安全性確保に関する取り組みを伝えるための媒体(動画と補足資料)を作成した。来年度以降にこれらを使用して、国民へ周知を行う。

公開日・更新日

公開日
2022-10-21
更新日
-

研究報告書(PDF)

公開日・更新日

公開日
2022-10-21
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

収支報告書

文献番号
202124044Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
2,776,000円
(2)補助金確定額
2,776,000円
差引額 [(1)-(2)]
0円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 1,146,414円
人件費・謝金 0円
旅費 0円
その他 1,629,606円
間接経費 0円
合計 2,776,020円

備考

備考
-

公開日・更新日

公開日
2023-09-06
更新日
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