多価の細菌性食中毒に対する迅速かつ高感度な検出技術基盤の開発

文献情報

文献番号
202124008A
報告書区分
総括
研究課題名
多価の細菌性食中毒に対する迅速かつ高感度な検出技術基盤の開発
課題番号
19KA3001
研究年度
令和3(2021)年度
研究代表者(所属機関)
細見 晃司(国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所 医薬基盤研究所 ワクチン・アジュバント研究センター)
研究分担者(所属機関)
  • 畑中 律敏(大阪府立大学大学院 生命環境科学研究科 獣医学専攻)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 食品の安全確保推進研究
研究開始年度
令和1(2019)年度
研究終了予定年度
令和3(2021)年度
研究費
2,238,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
カンピロバクター、ウエルシュ菌、サルモネラ、腸管出血性大腸菌、コレラを対象に、原因菌もしくは毒素に対する抗体を作製し、細菌性食中毒に対する迅速かつ高感度な検出技術基盤を開発することを目的とする。
研究方法
抗体ライブラリについて、ELISA法により反応性・特異性を評価するとともに、サンドイッチELISA法により抗体の組合せを検討し、検出系のための候補抗体を選定する。候補抗体については、認識抗原を同定するとともに、イムノクロマトキットを作製し、有用性を評価する。
結果と考察
最終年度となる本年度は、ウエルシュ菌エンテロトキシンとコレラ毒素については、候補抗体を用いたイムノクロマトを作製し、十分な感度で検出できることを確認し、特許を出願中である。また、カンピロバクター、サルモネラ、志賀毒素についても各病原体に特異的な抗体ライブラリの樹立など検出技術基盤を確立した。
結論
本研究では当初の計画通り、日本国内で問題となっている主要な細菌性食中毒を迅速かつ簡便に検出・同定できる技術基盤を開発した。さらに、イムノクロマトなどの細菌性食中毒の迅速検出システムの実用化に向けたメーカーなどとの共同研究へと発展しており、本研究期間の終了後も本成果を基盤として、実用化に向けた研究開発を継続し、食品衛生ならびに公衆衛生の向上に貢献したいと考えている。

公開日・更新日

公開日
2022-05-26
更新日
-

研究報告書(PDF)

公開日・更新日

公開日
2022-05-26
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

文献情報

文献番号
202124008B
報告書区分
総合
研究課題名
多価の細菌性食中毒に対する迅速かつ高感度な検出技術基盤の開発
課題番号
19KA3001
研究年度
令和3(2021)年度
研究代表者(所属機関)
細見 晃司(国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所 医薬基盤研究所 ワクチン・アジュバント研究センター)
研究分担者(所属機関)
  • 畑中 律敏(大阪府立大学大学院 生命環境科学研究科 獣医学専攻)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 食品の安全確保推進研究
研究開始年度
令和1(2019)年度
研究終了予定年度
令和3(2021)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
カンピロバクター、ウエルシュ菌、サルモネラ、腸管出血性大腸菌、コレラを対象に、原因菌もしくは毒素に対する抗体を作製し、細菌性食中毒に対する迅速かつ高感度な検出技術基盤を開発することを目的とする。
研究方法
抗体ライブラリについて、ELISA法により反応性・特異性を評価するとともに、サンドイッチELISA法により抗体の組合せを検討し、検出系のための候補抗体を選定する。候補抗体については、認識抗原を同定するとともに、イムノクロマトキットを作製し、有用性を評価する。
結果と考察
ウエルシュ菌エンテロトキシンとコレラ毒素についてはイムノクロマトによる検出系を確立でき、特許出願中であり、カンピロバクター、志賀毒素、サルモネラについても同じように検出システムの構築において有望と期待できる抗体候補を得て特許出願などの準備を進めている。
結論
本研究では当初の計画通り、日本国内で問題となっている主要な細菌性食中毒を迅速かつ簡便に検出・同定できる技術基盤を開発した。さらに、イムノクロマトなどの細菌性食中毒の迅速検出システムの実用化に向けたメーカーなどとの共同研究へと発展しており、本研究期間の終了後も本成果を基盤として、実用化に向けた研究開発を継続し、食品衛生ならびに公衆衛生の向上に貢献したいと考えている。

公開日・更新日

公開日
2022-11-09
更新日
-

研究報告書(PDF)

公開日・更新日

公開日
2022-11-09
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

行政効果報告

文献番号
202124008C

成果

専門的・学術的観点からの成果
本研究は日本国内で問題となっている細菌性食中毒を対象に、申請者らが独自に樹立した特異的な抗体ライブラリを用いて迅速かつ高感度検出システムの技術基盤の開発を行った独創的かつ先駆的な研究として位置づけることができる。また、本研究で得た抗体ライブラリは、研究用ツールや創薬シーズとして活用し、食中毒の病態メカニズムの解明や創薬・ワクチン開発に向けた研究への発展が期待できることから、本研究成果は検出システムの開発のみならず、学術的にも意義のあるものである。
臨床的観点からの成果
食品への病原体の混入の見落としや汚染された食品の流通を防ぐため、畜産や食品流通などの現場において簡便で迅速かつ高感度な検出法の開発が求められている。また、医療や検査業務を行う現場においても、下痢や腹痛など初期症状が共通している食中毒の早期鑑別診断法の確立が必要である。また、本研究で対象とする細菌性食中毒は国内だけではなく、発展途上国に加えて欧米などの先進国でも多くの患者数がいることから、国際的な貢献度も高い研究である。
ガイドライン等の開発
該当なし
その他行政的観点からの成果
検出システムが実用化されることによって、畜産や食品の現場における日常的なモニタリング・汚染された食品の流通防止など食品の安全確保の推進、食中毒が発生した場合にも迅速な感染拡大防止策、病原体の同定に基づいた適切な医療の提供、感染者数の正確な把握などに繋がると期待でき、厚生労働行政に大きく貢献できるものである。
その他のインパクト
該当なし

発表件数

原著論文(和文)
7件
原著論文(英文等)
8件
その他論文(和文)
0件
その他論文(英文等)
0件
学会発表(国内学会)
3件
学会発表(国際学会等)
1件
その他成果(特許の出願)
2件
その他成果(特許の取得)
0件
その他成果(施策への反映)
0件
その他成果(普及・啓発活動)
0件

特許

特許の名称
ウェルシュ菌エンテロトキシンの 検出方法
詳細情報
分類:
特許番号: 特願2021-164746
発明者名: 國澤純、細見晃司、鈴木孝一朗、朴貞玉
権利者名: 国立研究開発法人医薬基 盤・健康・栄養研究所、一般財団法人阪大微生 物病研究会
出願年月日: 20211006
国内外の別: 日本
特許の名称
コレラ毒素の検出方法
詳細情報
分類:
特許番号: 特願2022-5375
発明者名: 國澤純、細見晃司、鈴木孝一朗、朴貞玉
権利者名: 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所、 一般財団法人阪大微生物病研究会
出願年月日: 20220117
国内外の別: 日本

主な原著論文20編(論文に厚生労働科学研究費の補助を受けたことが明記された論文に限る)

公開日・更新日

公開日
2022-06-09
更新日
2023-06-22

収支報告書

文献番号
202124008Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
2,909,000円
(2)補助金確定額
2,909,000円
差引額 [(1)-(2)]
0円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 2,238,040円
人件費・謝金 0円
旅費 0円
その他 0円
間接経費 671,000円
合計 2,909,040円

備考

備考
自己資金 40円

公開日・更新日

公開日
2023-09-05
更新日
-