国際食品規格の策定プロセスに関する研究

文献情報

文献番号
200837039A
報告書区分
総括
研究課題名
国際食品規格の策定プロセスに関する研究
課題番号
H20-食品・一般-002
研究年度
平成20(2008)年度
研究代表者(所属機関)
里村 一成(京都大学 医学部 公衆衛生学)
研究分担者(所属機関)
  • 今村 知明(奈良県立医科大学健康政策医学講座)
  • 小池 創一(東京大学医学部付属病院企画情報運営部)
  • 高谷 幸(日本食品協会事業部)
  • 豊福 肇(保健医療科学院研修企画部)
  • 西渕 光昭(京都大学東南アジア研究所)
  • 山田 和彦(国立健康・栄養研究所)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 食品の安心・安全確保推進研究
研究開始年度
平成20(2008)年度
研究終了予定年度
平成22(2010)年度
研究費
20,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
コーデックス委員会は、1962年に設立されたFAO及びWHOが合同で成立した国際政府間機関である。この委員会で策定された国際規格は、WTO協定の1つであるSPS協定において、その加盟国が準拠しなければならない国際規格とされており、食品企業や消費者など、その関心は非常に高いが、その膨大な文章量と言語の壁により、知りたい情報を即座に入手することは容易ではない。この委員会の議論の経緯と共に希望するものへの分かりやすい情報提供のあり方についても研究を行う。
研究方法
コーデックス委員会は、約30の部会から構成されており、それぞれの部会で要求される専門分野が多岐にわたること、また、年々、高度に専門的な内容を含むアプローチが採用されてきている。本研究ではコーデックス委員会の各部会におけるこれまでの議論の内容、諸外国のポジション、日本政府の取った対応、関連資料等を収集・整理・分析し、必要な情報を迅速かつ簡便に提供できるモデルを構築して提案する。
結果と考察
分析・サンプリング法部会:会議に出席し情報収集とともに検討内容について整理した。また、分析値の評価における「不確かさ」の位置づけについて検討した。この内容は本年度の会議に対し日本代表団の資料として有効に活用された。食品表示部会:会議資料を中心に分析した。中でも重要な「遺伝子組み換え/遺伝子操作技術由来食品及び原材料の表示に関するガイドライン原案」と「食事、運動及び健康に関するWHOの世界戦略」についてその経緯を詳細に検討した。食品輸出入・認証制度部会:アドバイザーとして会議に参加するとともに、会議の分析を行った。「同等性」の合意過程を検証した。食品衛生部会:CCFHにおけるListeria monocytogenes に関する議論を中心にその経緯等を検証した。魚介類におけるビブリオ属菌の管理に関する衛生規範:ビブリオ属の病原性細菌3種の魚介類の喫食による感染症が増加し、重要視されてきた。そこでこれらに対する国際的衛生規範の策定作業の作業部会(2008年6月京都)で議長として参加、2008年12月のCODEX委員会の食品衛生部会のインセッション作業部会にも議長として参加し規範をまとめるとともにその経過を分析した。栄養・特別用途食品部会:食物繊維、リスク分析、健康強調表示および栄養素等表示基準等の論議について検討した。
結論
さらなる情報の収集分析、公表方法の検討を継続していく必要がある。

公開日・更新日

公開日
2009-04-08
更新日
-