食品用器具・容器包装、乳幼児用玩具及び洗浄剤の安全性確保に関する研究

文献情報

文献番号
200837033A
報告書区分
総括
研究課題名
食品用器具・容器包装、乳幼児用玩具及び洗浄剤の安全性確保に関する研究
課題番号
H19-食品・一般-018
研究年度
平成20(2008)年度
研究代表者(所属機関)
河村 葉子(国立医薬品食品衛生研究所 食品添加物部)
研究分担者(所属機関)
  • 六鹿 元雄(国立医薬品食品衛生研究所食品添加物部)
  • 中里 光男(東京都健康安全研究センター食品添加物研究科)
  • 津田 博((社)日本玩具協会)
  • 石井 茂雄(日本石鹸洗剤工業会)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 食品の安心・安全確保推進研究
研究開始年度
平成19(2007)年度
研究終了予定年度
平成21(2009)年度
研究費
12,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
食品用器具・容器包装、玩具並びに洗浄剤は、食品衛生法の食品、添加物等の規格基準によりその安全性が担保されている。しかし、制定されてから長い年月が経過し様々な課題がみられる。そこで、合成樹脂、ゴム製器具・容器包装、玩具及び洗浄剤について、各種検討をもとに規格基準の見直しと改正原案の作成を行う。また、規格基準が設定されていない化学物質についても調査を行いその安全性について検討を行う。
研究方法
5つの分担班ごとに、GC/MS、LC/MS/MS、原子吸光等による製品等の分析、海外の規格基準、ウェブサイト、現地機関との接触などによる情報収集等を行った。
結果と考察
本研究は以下の5つの分担研究課題により実施した。
1) 合成樹脂製器具・容器包装の規格基準見直しのため、蒸発残留物試験やオリーブ油移行試験の総移行量を、各種合成樹脂シートやフィルムを用いて様々な条件下で測定し、油脂及び脂肪性食品の擬似溶媒として至適な溶媒と試験温度や時間を検討した。また、オリーブ油移行試験の新手法を考案した。
2) ゴム製器具・容器包装規格基準の見直しのため、我が国の市場に流通するゴム製品について、材質ごとに製品の種類、使用温度、添加剤などの実態調査を行った。また、ほ乳用乳首中のニトロソアミン類の文献調査を行うとともに、市販品についてニトロソアミン及びニトロソ化可能物質の溶出量の分析を行った。さらに、ゴム製品によるラテックスアレルギーについての調査も行った。
3) 器具・容器包装の材質中に残存する化学物質に関連して、ほ乳用乳首及びおしゃぶり中のニトロソアミン類のGC/MSによる試験法の開発、市販ポリ乳酸製器具・容器包装の安全性の検討、及びゴム製品中の2-メルカプトイミダゾリンのGC/MS等による改良試験法の開発を行った。
4) 乳幼児用玩具規格基準の見直しでは、フタル酸エステル類に関する問題の経緯、それらの安全性、各国の規制状況、上市前玩具におけるフタル酸エステル類の使用実態の調査等を行った。
5) 食品用洗浄剤規格基準の見直しでは、市販の洗浄剤について、種類や成分及びそれらの安全性について調査を行うとともに、洗浄剤の使用実態についても調査した。


結論
合成樹脂及びゴム製器具・容器包装、玩具、洗浄剤の実態調査等を行い、その安全性等を明らかにした。平成21年度はこれまでの研究をもとにそれぞれの規格基準の見直しを行い改正原案を作成する。

公開日・更新日

公開日
2009-04-07
更新日
-