数理最適化モデルによる小学校区グリッドに基づく多組織連携システム(MACS)の解析

文献情報

文献番号
202122044A
報告書区分
総括
研究課題名
数理最適化モデルによる小学校区グリッドに基づく多組織連携システム(MACS)の解析
課題番号
21IA1019
研究年度
令和3(2021)年度
研究代表者(所属機関)
中尾 博之(岡山大学 学術研究院 医歯薬学域 災害医療マネジメント学講座)
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 地域医療基盤開発推進研究
研究開始年度
令和3(2021)年度
研究終了予定年度
令和4(2022)年度
研究費
3,077,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
大規模災害時における地域の災害医療活動能力では、医療のバイアスを自動的に把握し、資源の再配分に関するシミュレーションを行うことが必要である。平時の訓練などにおけるデータの蓄積を行えば、機械学習によってさらに実災害時の正確な予測できる可能性が広がる。
本事業の目的は、この理論を実用化させるために、システムを開発し、さまざまな実証検証やシミュレーションを介して、改善させることである。1年目である本年は主にシステム開発を行った。
研究方法
巨大災害などに備えて、災害医療情報を自動で収集し、医療対応方針を導く汎用性のあるシステムが必要である。医療安全保障上のセイフティ・ネットとして、平時の行政がマネジメントに慣れている小学校区を基本単位とした地域の災害医療を認知・解析システムを開発した。
結果と考察
交付申請時には、①被災強度の認識、②その被災地域における資源需要の大きさ、➂医療資源状況の把握に対する可及的な近隣地域での余剰資源の確定、を実用化させることであった。①、②について、小学校区単位でMapping Analysisを行い、視覚化することによって自治体が資源投入すべきエリアを迅速に把握できるシステムを開発した。また、優先業務順位を自動評価するシステムも開発した。これらのシステムによって、➀、②の基本的な目標は達成されていると考えている。2年目では、両システムが連動できる仕組みを構築させる予定である。➂について、医療機器を中心とした地域の重要資源の状況データベースの基礎調査を行い、課題抽出を行った。2年度は、重要資源の地域における最適再配置を行えるシステムをサプライ・チェーン・マネジメントのもとに開発する予定である。さらに、交付申請時には予定していなかったが、地域医療における平時からの備えと役割分担について、国内外の資料より提言した。
本年度は、このシステム運用は無償範囲であったが、有償範囲での運用によって、さらに利便性が向上するものと予測される。2年目では研究により得られた成果の今後の活用・提供:今後は、さらに機能を向上させるとともに、「特定重要物資」の最適再配置機能と災害時の物流体制について研究を進めていく予定である。これによって、パーツで開発されたシステムなどを有機的な連携システムとして完成させる予定である。
結論
交付申請時には、医療政策上Mapping Analysisによる小学校区グリッドを最小単位とした多組織連携システムを実用化させることであった。
本年度は、医療需要の大きさと医療機関の種別から地域単位での役割分担を小学校区に基づくMapping Analysisとして考え、業務の優先性を認識できるシステムの開発がほぼ達成できたと考えている。

公開日・更新日

公開日
2024-07-05
更新日
-

研究報告書(PDF)

公開日・更新日

公開日
2024-07-05
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

収支報告書

文献番号
202122044Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
4,000,000円
(2)補助金確定額
4,000,000円
差引額 [(1)-(2)]
0円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 0円
人件費・謝金 1,273,842円
旅費 420,158円
その他 1,383,000円
間接経費 923,000円
合計 4,000,000円

備考

備考
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公開日・更新日

公開日
2022-12-26
更新日
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