非食用バイオテクノロジー応用生物の食品への混入危害防止に関する安全性確保のための研究

文献情報

文献番号
200837019A
報告書区分
総括
研究課題名
非食用バイオテクノロジー応用生物の食品への混入危害防止に関する安全性確保のための研究
課題番号
H19-食品・一般-004
研究年度
平成20(2008)年度
研究代表者(所属機関)
穐山 浩(国立医薬品食品衛生研究所 代謝生化学部)
研究分担者(所属機関)
  • 五十君 靜信(国立医薬品食品衛生研究所 食品衛生管理部 )
  • 小関 良宏(国立大学法人東京農工大学大学院 共生科学技術研究院生命機能科学分野)
  • 手島 玲子(国立医薬品食品衛生研究所 代謝生化学部 )
  • 吉松 嘉代(独立行政法人医薬基盤研究所 薬用植物資源研究センター筑波研究部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 食品の安心・安全確保推進研究
研究開始年度
平成19(2007)年度
研究終了予定年度
平成21(2009)年度
研究費
11,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
非食用のバイオテクノロジーを応用した植物・生物について食品への混入に関する安全性確保を実施するため、非食用バイオテクノロジー応用植物・生物に関する開発・実用化の動向の調査研究、非食用バイオテクノロジー応用植物・生物の食品中への混入を防止するための安全性確保に有用な試験方法の確立を行うことを目的とする。
研究方法
非食用バイオテクノロジー応用生物の食品への混入危害のスクリーニング法、非食用GM微生物及びGMウシの検知法開発においては、リアルタイムPCRを用いた検討を行った。工業原料用GM植物の検知法開発はマイクロアレイを用いた網羅的な混入組換え遺伝子の検知法を行った。GUS遺伝子を有する非食用GMコメの検知法として、組織化学的染色法が簡便な検知法の検討を行った。非食用の(遺伝子組換え)GM体の開発状況のデータベースの構築には文献データベースやインターネット、研究開発報告書データベース等を用い、情報をカテゴリーごとに分別・一覧表化した。
結果と考察
非食用の(遺伝子組換え)GM体の開発状況を収集し、それらのデータ情報をもとにデータベースを確立した。GMの有無を判断する高処理スクリーニング系の開発を目的に、マルチプレックスPCRを用いたGM作物検査法を考案し、最適化を行った。非食用GM微生物に関してはGM微生物の定量的検知法に関し牛乳中に混入した大腸菌モデルGM体を用いて検討を行った。工業用GM作物の検知法の開発の検討としては、DNAマイクロアレイを用いた網羅的な混入組換え遺伝子の検知法を開発するために、トウモロコシゲノムDNAを用いて内在遺伝子の検出感度の検討を行った。GMウシであるプリオンノックアウト牛の開発の調査を行うとともに、プリオンノックアウトウシに導入されている抗生物質耐性マーカーの検出法の確立の検討を行った。医薬品目的の薬用GM植物に関しては、情報を収集するとともに薬用GM植物としての使用頻度が高いイネについて、自家プロモーター発現系GM植物検知法を検討した。また、GUS遺伝子を有する非食用GM植物の検知法として、組織化学的染色法が簡便な検知法として実用可能であることを示した。
結論
本研究で非食用GM体のデーターベースを確立した。また本研究で得られた情報を用いて流通の可能性がある非食用のバイオテクノロジー応用植物・生物に関して検知法を確立の検討を行った。来年度は確立した検知法を用い、流通食品の実態調査を行う。

公開日・更新日

公開日
2009-04-06
更新日
-