食品衛生関連情報の効率的な活用に関する研究

文献情報

文献番号
200837016A
報告書区分
総括
研究課題名
食品衛生関連情報の効率的な活用に関する研究
課題番号
H19-食品・一般-001
研究年度
平成20(2008)年度
研究代表者(所属機関)
森川 馨(国立医薬品食品衛生研究所 安全情報部)
研究分担者(所属機関)
  • 井部 明広(東京都健康安全研究センター 精度管理室)
  • 神谷 信行(東京都健康安全研究センター 疫学情報室)
  • 杉山 広(国立感染症研究所 寄生動物部)
  • 山本 都(国立医薬品食品衛生研究所 安全情報部)
  • 春日 文子(国立医薬品食品衛生研究所 食品衛生管理部)
  • 窪田 邦宏(国立医薬品食品衛生研究所 安全情報部)
  • 登田 美桜(国立医薬品食品衛生研究所 安全情報部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 食品の安心・安全確保推進研究
研究開始年度
平成19(2007)年度
研究終了予定年度
平成21(2009)年度
研究費
9,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
食品の安全確保業務に関わる国や地方の衛生研究所、保健所、検疫所等(以下、関係機関)が情報を共有し業務に活用する体制を構築する。また、原因不明食中毒事件発生時の原因解明のための対応や関係機関の連携について検討すると共に、微生物や寄生虫に起因する食中毒の被害実態把握に関する研究を行う。
研究方法
国内外の関係機関のwebサイト、学術雑誌等で食品に関連する最新情報、評価情報、規制情報、モニタリング調査結果、国内外の原因不明食中毒事例等を調査した。被害の実態が正確に把握されていない微生物や寄生虫に起因する食中毒について、発生実態を推定するための方法について検討した。
結果と考察
(1) 食品関連情報の効率的活用に関する研究:国内外の食品安全に関わる最新情報や評価情報、学術論文、メディア情報などを調査して日常的に提供し、関係機関における情報共有をはかった。当研究班で作成した輸入食品の違反事例検索システムや農薬等ADIデータベースのデータを追加・更新し、webで提供した。中国の乳及び乳製品のメラミン汚染及び国内外のヒスタミン食中毒について毒性情報や発生状況等を詳細に調査しリスクプロファイルを作成した。
(2) 原因不明食中毒事例に関する研究:過去に発生した主な原因不明食中毒事例(主に微生物以外の原因によると思われる事例)を調査し、カテゴリー別の特徴、発症時間や継続時間、分析対象項目などについて分析した。また、輸入冷凍餃子やアジサイの葉摂食による食中毒をもとに関係機関の対応や経過を調査し、関連機関の役割及び連携のあり方について検討した。急性下痢症疾患による被害実態の推定を行なうために、インターネット調査等により全国における食品由来下痢症患者数の推定を試みた。また被害実態が把握されていない寄生虫による食中毒について、アニサキス症を例に被害実態の推定を試みた。
結論
本研究で構築したメーリングリスト等を介して関係機関が国内外の最新情報や緊急情報を共有し、業務への活用をはかった。過去の原因不明食中毒事例を収集・分析し、原因解明のための要点、及び関係機関の役割と連携について検討した。被害の実態が正確に把握されていない急性下痢症疾患及び寄生虫による食中毒について、実被害把握のための手法を検討し、実被害者数の推定を試みた。

公開日・更新日

公開日
2009-04-09
更新日
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