エイズ対策研究事業の企画と評価に関する研究

文献情報

文献番号
202120023A
報告書区分
総括
研究課題名
エイズ対策研究事業の企画と評価に関する研究
課題番号
21HB2001
研究年度
令和3(2021)年度
研究代表者(所属機関)
天野 景裕(東京医科大学 医学部 臨床検査医学分野)
研究分担者(所属機関)
  • 福武 勝幸(東京医科大学 医学部)
  • 菊池 嘉(国立国際医療センター 戸山病院)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 エイズ対策政策研究
研究開始年度
令和3(2021)年度
研究終了予定年度
令和5(2023)年度
研究費
2,500,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究は幅広い立場からエイズ対策研究のあり方と方向性を検討し、成果を評価し、エイズ対策関連研究が有効、適正かつ円滑に実施されるように支援することを目的とする。個別研究課題に止まらず、研究事業の枠組みと方向性も検討することで、我が国のエイズ対策全般の推進に寄与していく。エイズに対応する基礎研究は言うに及ぼす、臨床医学、社会医学からワクチン開発までをカバーする研究が一貫して、総合的に推進されるようコーディネートする。エイズ対策関連研究が厚生労働省と日本医療研究開発機構の研究に分かれて実施されているが、当研究課題の目的に鑑み両者が合同でヒアリング会と研究成果発表会を実施することにより、国内で公的補助により実施されるエイズ対策関連研究の情報共有による一体化が図られることを目的とする。
研究方法
例年は年度初めの6月頃に1年目の研究を対象にエイズ対策関連研究の新規研究代表者会議(ヒヤリング会)を開き各研究代表者間の意見交換を行い、各研究課題の相補性を高め、各研究班の研究の範囲と方向性を吟味し、エイズ対策関連研究の総合的発展を目指した。併せて、各研究班に関する評価委員のコメントに対する研究代表者の対応策を確認してきた。今年度はCOVID -19対策のため、抄録と10分程度で閲覧できるパワーポイントによるスライドを作成し、ノート欄に説明を記載して研究開発管理システムを利用しWEBで登録し、評価者が閲覧した。また、例年8月頃に2、3年目の研究を対象に研究成果発表会を開き、意見交換を行うと共に評価委員による進捗状況の把握を支援したが、今年度は前述のヒアリング会と同様の対応とした。
研究開発管理システムを改良し、厚生労働省と日本医療研究開発機構の研究の両者についての事前評価、中間・事後評価に係わる作業の効率化を図るため、電子化データによる評価システムを導入し、各研究代表者、評価委員および当研究班の負担を軽減した。
結果と考察
結果
a. 1年目の研究を対象に抄録とスライドのWEB評価
1年目の研究班を対象として、研究開発管理システムを利用しWEBで登録し、評価者が閲覧した。AMEDの12課題、厚生労働省の15課題の計27課題の研究について実施し、年度初めに評価委員会からフィードバックされたコメントに対して、各研究代表者の対応等の確認が行われた。
b. 2、3年目の研究を対象に抄録とスライドのWEB評価
 研究成果発表会は2年目、3年目の研究班を対象として研究開発管理システムを利用しWEBで登録し、中間・事後評価として評価者が閲覧した。AMEDの11課題、厚生労働省の12課題の計23課題の抄録とスライドを本研究の代表者、分担研究者、学術顧問であるAMEDと厚生労働省エイズ対策政策研究事業の評価者、AMEDと健康局結核感染症課エイズ対策推進室の担当官が閲覧した。
c. 研究開発管理システムの確立の研究
 研究報告書や報告会の発表スライドなどを登録するシステムを開発した。また、厚生労働科学研究とAMED研究の取り扱いを区分して、それぞれの系統だけのアクセス権、両者へのアクセス件の設定により、両者の事務局が独立して利用可能にすると共に当研究班は全体へのアクセス件を持つ形で情報管理することを可能にした。また、今年度からは研究者間での情報共有の活性化を図るために、当研究班のサイトにログイン権限を持つ研究者の間のみで情報共有を促進するため、研究報告書、通知・お知らせ、共有データ、その他の4分類で共有データのアップロードを受け付けるシステムを導入した。
考察
本研究は、厚生労働行政推進事業費補助金エイズ対策政策研究事業と日本医療研究開発機構のエイズ対策実用化研究事業の核研究を合同して研究計画やその成果を発表し、相互の関係の調整や協力体制の確立、そして研究者のインセンティブとなる環境の醸成の場として、両組織の評価委員会からの支持を受けてきた。エイズ対策関連研究事業の企画・立案に当たっては広く基礎的、臨床的、疫学的研究のみならず、社会医学的立場までふまえて検討し、適切に行う必要があることから、この分野に関わりの深い有識者や研究代表者との意見交換を行い、立案、評価に還元する仕組みを構築した。今年度はCOVID -19対策のため、討議の機会を作ることが出来ず、目標を満たすことが出来なかった。次年度もこの環境である場合は、オンラインミーティングなどの双方向会議の導入を行うと良いと考える。また、エイズ対策研究評価システムの存在はコロナ禍においても各研究者をインターネット上で結び、ホームページから情報を提供するとともに、抄録や発表スライドの登録や修正が24時間いつでもできる環境として機能した。
結論
厚生労働省のエイズ対策政策研究事業と日本医療研究開発機構のエイズ対策実用化研究事業の適性かつ円滑な実施を図ることに寄与した。

公開日・更新日

公開日
2022-06-09
更新日
-

研究報告書(PDF)

公開日・更新日

公開日
2022-06-09
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

収支報告書

文献番号
202120023Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
3,250,000円
(2)補助金確定額
3,250,000円
差引額 [(1)-(2)]
0円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 0円
人件費・謝金 0円
旅費 0円
その他 1,027,400円
間接経費 750,000円
合計 1,777,400円

備考

備考
コロナ禍において対面での会議を実施しなかったため、評価者の旅費・謝金などが発生しなかったため、研究管理システムにかかる費用のみとなった。

公開日・更新日

公開日
2022-06-09
更新日
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